新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

2月28日 その2 マスクの常時着用時代に思う事

2021-02-28 14:00:22 | コラム
化粧品の売れ行きも不振だとか:

去る26日(金)は09:10という朝一番の予約で、東京山でメデイカルセンターに出掛けた。早朝で慌ただしかったが、無意識に出掛ける前の習慣で丁寧に髭を剃っていた。剃りながら思い出したのだが、昨年の夏頃だったか余り暑苦しいので診察室でマスクを外しかけたら、国立国際医療研究センター循環器内科の医長先生に「外さないで」と叱られた事だった。「そうだった。マスクは外せないのだった。外さなければ髭など剃ってなくてもあっても、主治医に失礼にはならないのでは」という事。折角、アフターシェーブローションを塗って綺麗にした効果を披露出来なかった。

実は、1月29日に当アパートの排水設備の点検で半日排水出来なくなった際に、水洗トイレも使えないので新宿駅西口まで溜まった用事を済まそうと出掛けた事があった。そこで通り抜けだけでは済まないかと紳士用品売り場で在庫が切れかかっていたシェーバー用の「プリシェーブ液」と「アフターシェーブローション」も購入していたのだった。だが、小池都知事に「ステイホーム」と命じられ外出もせず、誰にも会う事がない生活となったので、折角の高級化粧品を毎日のように使う気かもなくなっていたのだった。無駄な出費になりかけていたものを使う事は出来た。

すると、その後間もなく小田急百貨店の売り場から葉書で「その男子用化粧品の売り場を3月27日だったかで終了」と知らせてきた。時節柄で売れ行き不振に陥ったのだろうと察した。そこに27日の朝の日テレの「ズームイン・サタデー」を見ていると、冒頭で女性アナウンサーが「マスクをする時代になったのでお化粧は表に出ている目の周りだけで、折角○○さんから頂戴したブランド物の口紅は塗る機会もない」と嘆いていたのを聞いた。「そう言えば、女性用の化粧品の売れ行きが不振」との報道があったなと思いだした。

新型コロナウイルスの感染が始まってから1年以上は経過したと思うが、その悪影響は何も飲食業、旅行業、航空機等の輸送業界等々のように遍く知られた業種だけではなく、日常生活に密着した化粧品のような商品にもこのようにして及んでいるのだなと、あらためて認識させられた。そもそも、当方には最早毎日のように外出せねばならないような用事もなくさしたる影響ないのだが、政府がウイルスの収束対策を一層強化し推進しない事には、色々な面で経済が回らなくなっていくものだと、考えさせてくれた2日間だった。


カタカナ語の濫用と多用を止めよう

2021-02-28 10:57:25 | コラム
尾身茂分科会長と小池百合子東京都知事の影響力の凄さを見た:

カタカナ語排斥論者としては、何時になったら貫徹出来るのかも知れない初志を忘れずに、カタカナ語を偉い方が使われるとどういう事になるかの具体的な例を挙げて非難したい。何度でも言うが「罪なき一般大衆は権威者がカタカナ語を使われるのを聞けば、恐らく知りもしなかっただろうと思われる英語の単語のカタカナ版(カタカナ語にすれば「カタカナ語ヴァージョン」とでもなるだろうか)を「これ、これ」とばかりに無批判に真似て使うのである。私に言わせれば「本当に困った現象だ」なのである。

具体例を挙げよう。それは大阪のたこ焼き屋のお兄さんが「(緊急事態が解除されて)お客さんが戻ってきてくれるのは有り難いが、リバウンドしては・・・」と言っていたのだった。この「リバウンド」は尾身茂分科会長と小池都知事が使われたのが最初だったと思う。理屈をいえば既に解説してあるように“rebound”は「跳ね返る」という動詞で「跳ね返り」という意味の名詞では「リーバウンド」という発音になるのだ。私は「このような面倒くさい英語の単語を偉い方が何を好き好んでカタカナ語にしてお使いになるのか」と怒っているのだ。

何故、普通に日本語で「新型コロナウイルスの感染者が再び増えてしまっては」と言われないのかと言いいたのだ。尾身氏は既に「オーバーシュート」で一度言葉の誤用をしておられるのだ。悲しいかな、罪なき一般大衆には、私が指摘した程度では、あれが誤った使われ方だとは解らないのだ。ところが、小池都知事は早速それを真似てしまったので、要らざる権威付けになってしまった。繰り返していうが「オーバーシュート」も「リバウンド」もそれぞれの場で使われる必然性などないのだ。私は敢えて尾身氏と小池氏を「国語の破壊者」として厳しく批判する。

ご両所に心して頂きたい事は「貴方方の影響力は甚大で、おかしな英語の単語を濫用するとアッという間に全国に普及してしまう」点なのである。しかも、その単語が誤用であれば論外なのだ。彼らが「英語の単語に日本語の漢字の熟語と同じように、広い範囲の意味があって便利に使える」とでも認識しておられるのだったら、とんでもない間違いだし、もしも英語の単語を使って自らの知性と教養をひけらかす意図でもあるのだったら、深く反省して直ちに止めるべきだ。そのくらいも解っていないとしたら、人の上に立つ者としては恥を知るべきだ。

これも繰り返しであるが、私は英語教育に携わるお方たちに「今日のようなカタカナ語が市中に乱れ飛んでいる事を何と考えるのか。まさか、自分たちの単語重視の教え方の成果だとでも受け止めて悦に入っているのではあるまいな」と問いかけたいのだ。更に、「日本語と英語は全く異なる言語であるくらいの大原則を、何故中学校乃至は小学校から教えていなかったのか」とも問いかけたいのだ。

もしも“I am concerned over the rebound.”とでも言うと十中八九”Concerned over what?“と返ってくるだろう。英語では「何が跳ね返ってくるか」と目的語までいわないと通じないのだ。だが、有無相通じる日本語では「リバウンド」と言っただけで「新型コロナウイルス感染の再拡大」という意味だと全員とは言わないまでも、多くの人が解ってしまうのだ。「英語では事細かに言わないと通じないのだ」と教えておくべきなのだ。