広島G7サミットにあらためて思う:
私は自分で「あの広島と長崎に大きな爆弾が落とされて大変な事になり、無数の人が亡くなった」という信じられないニュースを聞いていました。「ピカドン」呼んでいたのも聞きました。あの頃は新聞しか目に入る報道の手段がなかったのですが、その非道さと形容する言葉ない惨状は想像するしかありませんでした。当時では「そういう爆弾があるなどとは知りませんから、その残虐さと非道さ」は測りかねていました。
中学1年生の子供が「原子」というものがあり、それを爆発させると凄まじい威力が出る」など知るはずもなく、ただただ驚いていただけでした。ただ、子供心にも解った事は「それでなくても不利な状況下にある戦争が、一層日本に不利になるのか」くらいは読めました。理解を超越した刺激で、子供の思考能力からすれば遙か彼方での攻撃の手段でした。
あの頃に「本土決戦」に備えて大人は本気で竹槍で戦う訓練をしていたのです。今、あの頃の「真剣に戦おう」としていた意気込みというか雰囲気を知っている人がどれ程おられるでしょう。その時期と原発がどのように重なったかまでの記憶はありませんが、我々「少国民」にも悲壮感がありましたし、「中学1年生では陸軍幼年学校の受験もできないとは残念」と嘆いていました。こういう経験をしたにも拘わらず、生活のために後年アメリカの会社に転身したのです。人生などは解らないものです。
それがどれ程酷い物かという事を、あれから70年も経っている21世紀になって見に来るというか、「岸田総理がそのような設定をされなかったら各国の首脳が見る事がなかった」というのも、何となく無責任だと思います。私も広島に行った事がありますが、案内して下さった方は「今さら全部に案内する余裕はないから、高いところから見なさい」と言って俯瞰して説明されました。
岸田総理のご努力は大いに評価すべきだと思いますが、現実に核兵器を所有している国の方もおられる訳で、核兵器廃絶は「そうあって欲しい事」でしょうが、これから先も訴え続けていくしかないでしょう。難しいとか大変だなどと言って片付けられる性質の問題ではないのだから、保有国が本当に本気にならない限り、実現しないでしょう。また、プーチン大統領をどうやって心変わりさせて「使用をちらつかせて威嚇などしないように押さえ込むか」にも知恵を絞らねばなりますまい。
その前に「誰がどうやってプーチン大統領の首に鈴をつけてウクライナ侵攻を止めさせるか」も重要な課題としたて立ち塞がっていると思いますが。