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ロシアとアメリカが戦略安全保障問題に関する、新しい政府間作業グループ

2006-06-16 | ラジオ

ロシアとアメリカは戦略安全保障問題に付いて話し合う、新たな政府
間作業グループを創設する。これはホワイトハウス・スポークスマンが、
ワシントンでロシアの記者団に対し明らかにした。
これに付いてロシアの声の政治評論委員は、次のようにコメントして
いる。

今回のロシアとアメリカの決定は、極めて示威に叶ったものだといえ
るだろう。何故ならこの分野におけるこれまでの両国の協力は、不十
分なものだったからだ。ロシアとアメリカの間で結ばれた、戦略兵器
削減条約はまもなく失効することになっている。一方戦略攻撃能力削
減条約や、欧州通常戦力条約などの軍縮に関する条約で定められた
義務を、アメリカが成功するかどうかに付いてロシアは疑問を抱いてい
る。

一方最近アメリカは軍事費を大幅に増額しており、その額は5千億$と
いう天文学的な数字に達している。この点に付いてはプーチン大統領
もロシア議会上院国家会議宛に宛てた、自らの年次教書演説の中で
指摘している。
またこの年次教書演説では大陸弾道弾に、通常の弾頭を搭載すると
いうアメリカ国防総省の計画は、世界情勢を不安定化させる性格を帯
びたものであると指摘されている。
これはロシアにとって受け入れ難いものである上に、アメリカは今、ミ
サイル防衛システム構築の枠内で、ポーランドやチェコといった東ヨー
ロッパの国々に、新たな基地を建設しようしている。

ちなみにご存知のようにアメリカは1972年に結ばれた、弾道弾迎撃ミ
サイル制限条約から一方的に脱退している。
さらにロシアはアメリカが小型核弾頭を、製造しようとしていることに付
いても懸念を表わしている。

ロシアのラブロフ外相は、こうしたプロジェクトに付いて情勢を不安定化
するものであり、また核兵器利用の可能性を高めるものだとの評価を
与えている。というもの恐らく西ヨーロッパの10カ国には、いわゆる冷戦
時代から残されたアメリカの戦略的核ミサイルが、依然として存在して
いる筈だからだ。
さらによく知られているようにアメリカは、宇宙の兵器軍事化に関する条
約に署名するという、ロシアと中国の提案を拒否している。このこともま
たミサイル防衛システムの宇宙基地の一部を、地球周辺の空間に配置
する
というアメリカの計画と関係がある。

戦略安全保障に関するロシアの懸念は、今挙げた問題だけでは無い。
ですから今週予定されている、アメリカ国務省のロバート・ジョセフ軍備
管理国際安全保障問題担当次官のモスクワ訪問で、取り上げられるべ
き議題は数多く存在している。

尚、ロシアとアメリカの新しい政府間作業グループの、第一回目の会合
は6月15日にモスクワで開かれる。

ミサイル防衛―新しい国際安全保障の構図

日本国際問題研究所

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6月14日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル




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