ロシアのラブロフ外相はロシア上院連邦会議の会合に出席した中で、ロ
シアの対米外交方針に付いて、アメリカ政府からの厳しいレトリックに対
抗して反米主義に走ることはないとの考え方を伝えた。
詳しい内容に付いてロシアの声の評論委員は、次の様に解説している。
ラブロフ外相にとどまらず、ロシア政府指導部の口からは同様の発言が
出ている。
これらが示すのはアメリカが用いる、冷戦時代さながらのレトリックに対し
て、ロシア政府は非常に言ってみれば落ち着いており冷静で自信を持っ
ており、過剰な反応を起こしてはいないということだ。
アメリカのライス国務長官は、先日アメリカはこれまでも、現在も、これか
らもロシアの内政に干渉していくという旨の発言をしたが、これはどれほ
どの値打ちがあるというものだろうか。
ブッシュ政権の代表者たちが、どんなに言葉を尽くしたところで、実際の
威力は彼らの野望よりも遥かに小さく控えめなものだ。
ロシアは何でもアメリカの思い通りになるような属国ではない。
またロシアは国際的な緊張関係が、より先鋭化しないよう発言するだけ
ではなく、出来る限り冷静に行動している。
アメリカ、NATO、欧州連合その他、国際機関との協力の基盤を維持する
ために取り組んでいる。
メドヴェージェフ大統領もまたプーチン首相も、冷戦時代に回帰する理由
は無いし、ロシアはそれに引き込まれることは無いとの考え方を、ここ最
近一度ならず口にしている。
このことはロシア指導部がとても責任感を持って、グローバルな国際問題
解決のために疑いなく、重要な西側諸国との関係にアプローチしているこ
とを裏付けている。
つまり世界の平和と安定の維持の問題、ミサイル兵器や核兵器の軍縮の
問題、地域紛争の調整やテロリズム、麻薬の密売、そしてそのほかの現
代を脅かす脅威や狂信との闘いと、その不拡散という様々な重要な問題
だ。
こうした数々の重要問題をロシア無しに、単に解決するなど不可能だ。
このことは海の向こうの言ってみれば、頭を冷やす必要のある人々にとっ
てさへよく判っている。
ですから南オセチアに対し侵攻し、ロシアから手酷い竹箆返しを食ったサ
ーカシビリ体制という名のプロジェクトの崩壊を抑えつつ、海の向こうの人
々は現実的な政策をとり、クレムリンとロシア指導部との関係を調整せざ
るを得ないだろう。
しかしそのことは対等、相互尊重、ロシアの国益の(?)という条件が合って
のみ可能となる。
このことは11月に大統領選挙が行われるアメリカにとって、そして生まれて
いくアメリカの新しい政権にとって、言ってみれば重大な、そして真剣な宿
題になっていくだろう。
※ (?)は聴き取れず
9月22日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
シアの対米外交方針に付いて、アメリカ政府からの厳しいレトリックに対
抗して反米主義に走ることはないとの考え方を伝えた。
詳しい内容に付いてロシアの声の評論委員は、次の様に解説している。
ラブロフ外相にとどまらず、ロシア政府指導部の口からは同様の発言が
出ている。
これらが示すのはアメリカが用いる、冷戦時代さながらのレトリックに対し
て、ロシア政府は非常に言ってみれば落ち着いており冷静で自信を持っ
ており、過剰な反応を起こしてはいないということだ。
アメリカのライス国務長官は、先日アメリカはこれまでも、現在も、これか
らもロシアの内政に干渉していくという旨の発言をしたが、これはどれほ
どの値打ちがあるというものだろうか。
ブッシュ政権の代表者たちが、どんなに言葉を尽くしたところで、実際の
威力は彼らの野望よりも遥かに小さく控えめなものだ。
ロシアは何でもアメリカの思い通りになるような属国ではない。
またロシアは国際的な緊張関係が、より先鋭化しないよう発言するだけ
ではなく、出来る限り冷静に行動している。
アメリカ、NATO、欧州連合その他、国際機関との協力の基盤を維持する
ために取り組んでいる。
メドヴェージェフ大統領もまたプーチン首相も、冷戦時代に回帰する理由
は無いし、ロシアはそれに引き込まれることは無いとの考え方を、ここ最
近一度ならず口にしている。
このことはロシア指導部がとても責任感を持って、グローバルな国際問題
解決のために疑いなく、重要な西側諸国との関係にアプローチしているこ
とを裏付けている。
つまり世界の平和と安定の維持の問題、ミサイル兵器や核兵器の軍縮の
問題、地域紛争の調整やテロリズム、麻薬の密売、そしてそのほかの現
代を脅かす脅威や狂信との闘いと、その不拡散という様々な重要な問題
だ。
こうした数々の重要問題をロシア無しに、単に解決するなど不可能だ。
このことは海の向こうの言ってみれば、頭を冷やす必要のある人々にとっ
てさへよく判っている。
ですから南オセチアに対し侵攻し、ロシアから手酷い竹箆返しを食ったサ
ーカシビリ体制という名のプロジェクトの崩壊を抑えつつ、海の向こうの人
々は現実的な政策をとり、クレムリンとロシア指導部との関係を調整せざ
るを得ないだろう。
しかしそのことは対等、相互尊重、ロシアの国益の(?)という条件が合って
のみ可能となる。
このことは11月に大統領選挙が行われるアメリカにとって、そして生まれて
いくアメリカの新しい政権にとって、言ってみれば重大な、そして真剣な宿
題になっていくだろう。
※ (?)は聴き取れず
反米という作法 西部 邁,小林 よしのり小学館 このアイテムの詳細を見る |
9月22日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル