1010 Radio

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投票日まで2週間を切ったアメリカ大統領選挙

2008-10-24 | ラジオ
11月4日のアメリカ大統領選挙の投票日まで2週間を切ったが、投票日が近
づくに連れて政治家達や分析の専門家達はロシア、アメリカ関係の展望に
付いて、ますます活発に議論するようになってきている。
21日の火曜日、アメリカ民主党上院議員であるオバマ候補の著書「希望の
持つ大胆者」が出版され、否が応でも露米関係の今後に関する感心は、ア
クチュアルなテーマとなっている。
この話題に付いてロシアの声の政治評論委員は、次の様にコメントしている。
アメリカ国内の世論調査によればオバマ候補は、支持率で共和党のマケイン
候補を、ほぼ10%リードしている。
とは言えこれで直ぐオバマ候補が、ホワイトハウス入りすると言うことは出来な
いだろう。
合衆国再生―大いなる希望を抱いて

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またどちらの候補者が大統領になったほうがロシアにとって良いのか、正確に
は誰も保障することは出来ないと思う。
こうしたことは過去の、そして今世紀初頭のロシアとアメリカの関係の歴史が
物語っている。

ロシア議会下院国際会議国際問題委員会のコサキョフ委員長は、もしオバマ
候補が勝利すれば、ロシアとアメリカの間の協力は、より成果の上がるものに
なるだろうと見ており、オバマ候補はベトナム戦争の参戦軍人で、冷戦時代の
思考で鍛えられた、共和党のマケイン候補とは違って若い政治家であり、制
限されていない発想の持ち主だと指摘している。

その一方で新しいユーラシア基金の総裁は、オバマ候補は新しい価値観と、新
たな優先課題を示す21世紀最初の、大きな影響力を持った政治家であるとしな
がらも、オバマ氏が選挙で勝利したからといって、ロシアとアメリカの関係が急
速に改善するとは予想できない。ロシア指導部とオバマ政権との関係は、より
複雑かつ困難なものになるだろうが、一方で興味深いものになるだろう。
こんなふうに総裁は述べている。

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恐らくアメリカ共和党のロナルド・レーガン氏が、大統領となった後の露米関係
に付いて、多くの人々の頭に浮かんだ懸念を憶えているリスナーも多いと思う。
それよりも少しまた前になるが、やはり共和党のリチャード・ニクソン氏が大統
領になったときも、およそ似た状況だった。
また若くて将来を嘱望されていた民主党のジョン・ケネディ大統領の時代キュー
バのコチノス湾への侵攻がなされた、あのカリブ危機においては露米関係は急
速に悪化し、核戦争の一歩手前まで行った。

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今の段階でハッキリといえることは、ロシアとアメリカ両政府は、自分達の国益
に応えるように領域において、例えば大量破壊兵器の拡散防止、テロリズムや
麻薬密輸との闘い、地域紛争の調整などといった領域では、協力を続けるだろ
うということだけだ。
ロシアは対等で互いの利益が考慮された条件の中で軍縮、平和と安定及び国
際的な安定の維持といった問題において、アメリカと共同行動をとっていく考え
だ。

メドヴェージェフ大統領も繰り返し述べている様に、ロシア政府は誰が大統領に
選ばれたとしても、アメリカ政府とそうした領域において、協力していく心積もり
がある。

10月22日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル