メドヴェージェフ大統領はアフガニスタンに駐留している西側の軍隊は、
20年前のソ連軍と同じ運命を辿るのではないか、といった意見が存在
する事に付いて、ジャーナリストの質問に答えた中で、そうした危険性
があると答えた。
現在のアフガニスタンだが8年間以上も、アメリカ及びNATO軍が駐留し
ているにも関わらず、緊迫した危機的な状況が続いている。
西側の多くの人々はオバマ大統領がアフガニスタンにおける、アメリカ
の新しい戦略を発表した後、状況が変わることを期待してはいるが、今
のところ新しい戦略は見えず、今後いったどうなって行くのかという問い
に対する答えを、世界中の専門家達は見つけ出そうとしている。
ロシアの声の記者はこの質問を、ロシア世界経済国際関係研究所・国
際安全保障センターの主任研究員にしてみた。
「今後まだまだ多くの問題が生じていく。オバマ政権はタリバンの活動
が活発になりつつある、アフガニスタンの状況と関わりを持っている。
オバマ政権はアフガニスタンに追加的に、部隊を送る必要があるのか、
必要であるならそれは何時なのか、といったことを決めなければならな
い。
アメリカ軍の兵力数の増強に関する決定は、下されるであろうと推測され
る。また兵力はアフガニスタン国内の、最も人口が集中している地区に配
備されるべきだという、アフガニスタン駐留アメリカ・NATO軍のマック・ク
リスタル司令官の提案も受け入れられることになるだろう。
クリスタル司令官はアフガニスタン国民に、より近づくためにそれが必要だ
と考えている。
そうした全てのことがタリバンとの闘いにおける勝利を、もたらすことは出来
るかどうかだが強い疑いを抱いている。
アメリカはアフガニスタンにおいて、戦争においてばかりではなく、アフガニ
スタン人の知性や心を勝ち取る、自分達のものにすることにおいても勝利
を収めることは出来なかった。
しかしアフガン人の大部分の支持なくして、如何なるアフガニスタンの問題
も解決出来ないことは明らかだ。
それ以外に新しい戦略を現実のものとするためには、再選されたカルザイ
氏が率いるアフガニスタン指導部と、極めて密接な協力をしてくことが求め
られる。
けれどもここで少なくとも二つの状況を考慮する必要があるだろう。
泰一に今までアフガニスタン政府は事実上、コントロール下に置いていたの
は首都カブールだけで、そのカブールでさへ市民や外国の軍人たちの安全
を保障することが出来なかったということだ。
第二にアメリカはアフガニスタン大統領選挙の過程で、カルザイ氏の威信を
台無しにするようなことを沢山してきたということだ。
恐らくアメリカは選挙のある段階で、他の人物を立てようと決めたのだろう。
西側の観測筋は、その人物とはアブドラ前外相だとしている。
しかしアブドラ氏は決戦投票から降りてしまった。
アメリカが自分達にとって誰がより相応しい政治家か、それはアフガニスタン
の現大統領の代わりとして探し続けることも在り得ると思う。
しかしこうした全てには別の面もある。
カルザイ現大統領は、アメリカは頼りになる同盟者ではないと理解し始めたよ
うだ。
アメリカはタリバンの脅威を処理できる状態には無い。
そしてここで一つの問題が生まれる。
こうした状況においてアメリカ政府と、アフガニスタン政府は協力していくことが
出来るのかという問いだ。
一言で言えばアメリカ政府は、アフガニスタンにおいてまさに手詰まりの状況に
陥ってしまったということだ。
恐らく新戦略は、それが決められればアメリカ人や西ヨーロッパの人々に印象的
なものとはなるなるだろうが、新戦略が状況に突破口を開くことが出来るかどう
か、それに付いては大きな疑問が残ると言わざるを得ない」
主任研究員はこのように述べている。
11月15日放送 ロシアの声・週刊ラジオ展望
20年前のソ連軍と同じ運命を辿るのではないか、といった意見が存在
する事に付いて、ジャーナリストの質問に答えた中で、そうした危険性
があると答えた。
現在のアフガニスタンだが8年間以上も、アメリカ及びNATO軍が駐留し
ているにも関わらず、緊迫した危機的な状況が続いている。
西側の多くの人々はオバマ大統領がアフガニスタンにおける、アメリカ
の新しい戦略を発表した後、状況が変わることを期待してはいるが、今
のところ新しい戦略は見えず、今後いったどうなって行くのかという問い
に対する答えを、世界中の専門家達は見つけ出そうとしている。
ロシアの声の記者はこの質問を、ロシア世界経済国際関係研究所・国
際安全保障センターの主任研究員にしてみた。
「今後まだまだ多くの問題が生じていく。オバマ政権はタリバンの活動
が活発になりつつある、アフガニスタンの状況と関わりを持っている。
オバマ政権はアフガニスタンに追加的に、部隊を送る必要があるのか、
必要であるならそれは何時なのか、といったことを決めなければならな
い。
アメリカ軍の兵力数の増強に関する決定は、下されるであろうと推測され
る。また兵力はアフガニスタン国内の、最も人口が集中している地区に配
備されるべきだという、アフガニスタン駐留アメリカ・NATO軍のマック・ク
リスタル司令官の提案も受け入れられることになるだろう。
クリスタル司令官はアフガニスタン国民に、より近づくためにそれが必要だ
と考えている。
そうした全てのことがタリバンとの闘いにおける勝利を、もたらすことは出来
るかどうかだが強い疑いを抱いている。
アメリカはアフガニスタンにおいて、戦争においてばかりではなく、アフガニ
スタン人の知性や心を勝ち取る、自分達のものにすることにおいても勝利
を収めることは出来なかった。
しかしアフガン人の大部分の支持なくして、如何なるアフガニスタンの問題
も解決出来ないことは明らかだ。
それ以外に新しい戦略を現実のものとするためには、再選されたカルザイ
氏が率いるアフガニスタン指導部と、極めて密接な協力をしてくことが求め
られる。
けれどもここで少なくとも二つの状況を考慮する必要があるだろう。
泰一に今までアフガニスタン政府は事実上、コントロール下に置いていたの
は首都カブールだけで、そのカブールでさへ市民や外国の軍人たちの安全
を保障することが出来なかったということだ。
第二にアメリカはアフガニスタン大統領選挙の過程で、カルザイ氏の威信を
台無しにするようなことを沢山してきたということだ。
恐らくアメリカは選挙のある段階で、他の人物を立てようと決めたのだろう。
西側の観測筋は、その人物とはアブドラ前外相だとしている。
しかしアブドラ氏は決戦投票から降りてしまった。
アメリカが自分達にとって誰がより相応しい政治家か、それはアフガニスタン
の現大統領の代わりとして探し続けることも在り得ると思う。
しかしこうした全てには別の面もある。
カルザイ現大統領は、アメリカは頼りになる同盟者ではないと理解し始めたよ
うだ。
アメリカはタリバンの脅威を処理できる状態には無い。
そしてここで一つの問題が生まれる。
こうした状況においてアメリカ政府と、アフガニスタン政府は協力していくことが
出来るのかという問いだ。
一言で言えばアメリカ政府は、アフガニスタンにおいてまさに手詰まりの状況に
陥ってしまったということだ。
恐らく新戦略は、それが決められればアメリカ人や西ヨーロッパの人々に印象的
なものとはなるなるだろうが、新戦略が状況に突破口を開くことが出来るかどう
か、それに付いては大きな疑問が残ると言わざるを得ない」
主任研究員はこのように述べている。
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11月15日放送 ロシアの声・週刊ラジオ展望