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中国の世紀は阻止されるのか

2012-02-02 | ラジオ
中国の習近平副主席は2月にアメリカを訪問し、オバマ大統領との会談を持つ予定だ。
中国は今のところ公式の発表を行っていないが、それは中国での新年休みによるものだと見られている。
今のところ習近平氏は中国の序列では第6番目となっているが、アメリカ訪問は専門家の間で大きな関心を呼ぶことだろう。
習近平氏は中国の次期国家主席候補の筆頭となっているが、今回のアメリカ訪問は次の世代の中国指導者が、米中関係において後継性を維持するために重要だと見られている。

ロシア科学アカデミー極東研究所のルジャニン(「副首相」???)は、次のように指摘している。
「習近平氏は中国共産党第18回大会以降、第一人物となるゆえアメリカ側はこの人物の強い点、弱い点などに探りを入れることで、新しいアプローチを検討するだろう。
問題は習近平氏がリスクを覚悟の上、露米関係に見られたような再起動を提案するかどうかだ。実際は問題は多く困難なものだ」
副所長は、このようにコメントしている。

最近アメリカのヘンリー・キッシンジャー氏と会談した習近平氏は、アメリカに対して、対立が相互の利益に害を与えると釘を刺している。
しかしアメリカ国務省のヌーランド報道官は、特にチベットでの人権問題を取り上げるつもりであることを明らかにしている。

キッシンジャー博士 日本の21世紀を予言する
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集英社インターナショナル

さらに激しい議論の的となり得るのが、アメリカによる新しい防衛大綱だ。アメリカはアジア太平洋地域におけるプレゼンスを強化しようとしている。そしてその目的が、中国の影響力拡大への対抗措置だということは、公然の秘密となっている。
またイランをめぐる問題も、中国封じ込めの文脈のなかで捉えられる動きだ。中国は資源の多くをイランの周辺地域から調達しており、この地域での情勢不安定化は、中国の立場弱体化に繋がる。
アメリカはさらに、中国との貿易問題についても圧力を強める構えだ。

どちらにせよ中国はアメリカのゲームにのるつもりはないようだ。アメリカの景気悪化と中国の安定した発展は、中国に有利に働いている。中国の世紀の到来をアメリカはどこまで先延ばすにできるのだろうか。

チベットの祈り、中国の揺らぎ――世界が直面する「人道」と「経済」の衝突
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英治出版


「先延ばすに出来る…」なんか面白い表現だね

1月26日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル