アメリカは中国を恐れているのか

アメリカは中国に対する経済的封じ込め政策を強化している。アメリカ政府にはオバマ大統領の指示により、アメリカの商業利益を減少させている中国側からの貿易、あるいはその他の違反を管理および予防するための作業グループが設置される。

アメリカのウォールストリートジャーナルが伝えたところによると、新たな作業グループのメンバーには、財務省、商務省、エネルギー省のほか、アメリカ通商代表部の代表者たちが含まれる。
中国はアメリカの大型債権国。アメリカは中国にとって欧州連合に続いて２番目の貿易相手国だ。両国の貿易額は2011年、4470億ドルに達した。これは2010年と比較して約16%増となり最高記録となった。
一方で二つの経済大国間のバランス関係については、現在のところ前進は見られない。アメリカの対中国貿易赤字は3000億ドルに近づいており、その額は増加し続けている。

ロシア科学アカデミー極東研究所・中国経済社会研究センターのオストロフスキー所長は、中国が権勢を誇るアメリカに相互貿易の場で勝る力を持っていることは、アメリカにとって想像していなかったことであり、頭を抱える問題だと述べ、次のように語っている。
「中国が世界貿易機関に加盟した2001年以降、アメリカは中国の生産者らに自国の市場を開かなければならなくなった。そして中国製品は価格の高いものも含め、アメリカ市場で競争力を持つことが直ちに明らかとなった。
アメリカへの中国製品の輸出量は著しく増加したが、アメリカ製品の中国への輸出量は、それほど増加しなかった。その主な理由はアメリカの対中国ハイテクノロジー製品輸出規制だ。アメリカのハイテクノロジー製品は中国へ輸出することができないうえ、国内では価格が高いために同様の中国製品の需要が高まっている。その結果アメリカでは雇用が減り、アメリカ企業は市場での立場を下げている」
所長は、このようにコメントしている。

オバマ大統領の作業グループ設置に関する決定は、アメリカの企業家、アメリカ議会の裏で活動して利益を得ている人々の機嫌を取り、中国がアメリカの規則に従って行動するように強制するものだ。
経済力を高めた中国は世界での活動を活発化させている。その例として世界では、アメリカの管理下にある世界銀行ではなく、中国の銀行から融資を受けるケースが多くなっているほか、アジア地域での中国の立場は、すでにアメリカを越えている。中国からの投資は中東とアフリカにも流入し、ラテンアメリカさえも両国資金の競争の場となった。中国はその投資戦争で、すでにブラジルを獲得している。

アメリカは中国の拡大に対して何ができるのだろうか。もちろんアメリカは簡単には勝てないことを理解している。だがアメリカが闘わずして、世界のリーダーの座を譲り渡すことがないのは明らかだ。

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※男性アナウンサーの喋りが粗末な上に、数箇所語尾が全く聴こえない

1月17日放送　ロシアの声・ラジオジャーナル