Fish On The Boat

書評中心のブログです。記事、それはまるで、釣り上げた魚たち ------Fish On The Boat。

論ノ卵

2004-09-26 22:55:49 | 考えの切れ端
ちょっと間があくと、何を書けばいいか見当がつかなくなる。

そればかりか、タイピングにしても母音(a,i,u,e,o)をタイプするタイミングが
微妙にずれてしまって、時間がかかったりする。

しばらく、
文庫本や雑誌を読んでいないだとか、
映画を観にいっていないし、レンタルしていないだとか、
音楽を聴く時間が減っただとか、
テレビをほとんど見ていないだとか、
新聞を読んでないだとか、
ラジオをめっきり聴かなくなっただとか、
もろもろ考え出して、考えているうちにまた一日が終わって
っつー、ような日々だったかなぁなんて、またぼんやり考えたりしている。

どんな余暇を過ごしているのかと問われれば、上記のような返答が的を得ている部分もあれば、
暗黙知で行われている大事なコトがあるのですよ、と真面目な顔をして答えたくもなる。
そうして、暗黙知の処理をどうしようかという扉にたどり着くわけです。

「暗黙知」という概念を、僕は表現不可能であるとは考えていない。
森羅万象全てが表現可能だと考えています。
ただ、暗黙知として一瞬で理解するようなことを、
表出してみると俺には2時間かかるだとか、そういう回りくどさを通じてです。
いわゆる、理論というものはそれだと思うのです。

こんな経験があります。
とあるソフトクリーム屋の前で友人と2人、車の中でソフトクリームをベロベロなめていた。
左隣に一台止まり、もう一つ隣に車が入ってきました。小さめのシルバーの普通乗用車。
20代半ばと見受けられる、きれいで柔らかみを感じるような女性が降りてきて、ミニソフトを一つ購入。
そして車に戻ろうとしている。
僕らはその女性について、推測を始めた。
「女はミニサイズで十分なんだな」
「きっと子供が助手席に乗っていて、その子に買ったんじゃない」
「男と2人で、女のほうがちょっとソフトクリームを食べたくて寄り道した」
「女同士2人」
「やっぱり一人でさ、なんとなく帰りに寄ったんじゃないの」
「なんか、かわいいよね、そういうのって」
「あ、兄妹とかでさ、ちょっと寄ってみたんじゃない」
「じいちゃんと孫娘ってのもあるよね、あはは」
などと、20秒くらい早口でいろいろしゃべっている間に隣の車がすーっとぬけていって、
注目していた車の中には小さな子供が乗っているのを確認した。
僕らは相当盛り上がっていた。はっきりいって、ウザい。
「あ、子供だったね」
僕らのこの、まったりとして、バカで、無駄に大風呂敷で、考えすぎなのを、
現実のシンプルな機能が一蹴した瞬間だった。

頭の良い人は別ですが、僕らのような平凡な人間が暗黙部分を表出しようとなると、
上記のようにヤヤコシクなるようです。それで時間がかかってしまう。

以前、タイヤかなにかのCMで、元F1ドライバーのジャン・アレジが
「ガトー・ショコラは口に入れた瞬間にうまいとわかる。」という例から、
レースに置いての状況判断なんかを話していた・・・んだっけ、ちょっと自信ない。
なんにせよ、ガトー・ショコラのうまさは瞬時にわかるのは暗黙知の領域のことだと言えると
思うのです。
そして、それが大事だと。レースにおいて・・・だっけ・・。

確かに、暗黙知優先で生活すると楽でしょう。
時間のコストを節約できたりするし、コミュニケーションでドツボにはまることも少ないかもしれない。
暗黙知を表出することに力を注ぐと、時間はかかるし、他人との暗黙知部分のズレを修正しなくてはならないし、
表出時に誤解を招く恐れが十分にある。
それだけ、要らぬ問題や時間コストを多大に抱えることはわかりきっている。
人間の主義や欲望やプライオリティや認識ってのは様々でそれぞれが正しくてそれぞれが正しくない
みたいな部分があるから余計に。

ただ、暗黙知の表出を、僕は良しとするのですが、それは何故かといえば
暗黙知の表出ってのは、ロールプレイングゲームに喩えると、セーブポイントだと思うのです。
リセット押しても残るっていう。
個人の中での変容や血肉化を建設的に行い、
なおかつ頭の中はからっぽでクリエイティブ向きにっていう状態にしておけそうじゃないですか。

っつーか、やっぱり各人によりますかね。
暗黙知保持優先者ってのは、サーファー型、航海型で、
暗黙知表出優先者ってのは、海岸埋め立て型、港建造型な気もします。




もう疲れてきたんで、このへんでね、終わりにします。
セーブポイント無しで書いてるからさ、疲れるね。あれ?

こういう文章書いていて、文章中にだんだん喩えとかツッコミ所だとかが多くなっていくわけですが、
そういうところを自分でツッコミながら表出を進めていくと、良い「○○論」ってのが書けるのでしょうね。
そういう作業をまたしてみようかなぁなんて思いますね。
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