Fish On The Boat

書評中心のブログです。記事、それはまるで、釣り上げた魚たち ------Fish On The Boat。

被曝で鼻血描写の『美味しんぼ』の話題

2014-05-18 21:40:40 | days
もともと『美味しんぼ』は好きです。
さいきん根も葉もない被曝による鼻血描写があったようで問題になっていますが、
美味しんぼって、社会派の硬派なセリフもあれば、こういう大雑把過ぎる、
いわばそこを作者は漫画的と捉えているような構成も特徴でしょう。
まぁ、DANG DANG 気になってきた話題。

美味しんぼは昨今、価値が認められて、どんどん話数を重ねるごとに硬派になっていった。
でも、もともとのB級テーストは失われていなくて、それは作者の手癖のように
今回「被曝による鼻血」描写として、いたずらっ子のように顔を出したように見えた。

作者も自分はA級なのかB級なのか決まっていなくて、
社会的にもA級にみられたいのかB級にみられたいのか、
はっきりしてなくて、それがこういう形で今回センシティブなところに触れたと見ています。

また、『美味しんぼ』はセンシティブなところをセンシティブに捉える、
それもマイノリティの食の問題などではそうだった。
それが今回、その繊細さが無かったのは、
作者が感じているマジョリティとマイノリティのタコツボ感覚があったんではないか、
と思ったりもしました、わかりにくいけども。

「まぁ、この問題はマジョリティだから、ちょっといたずらするように混ぜっ返そう」
としたんじゃんじゃないだろうか。
見ようによってはマジョリティだけれども、決してマジョリティじゃないんだけどね。
農業・漁業や仮設住居に入っている人たちの気持ちは、埋もれているマイノリティだと思う。

自分が一歩先んじていなくては不満、という心理もあったかもしれない。
作者のそういう気持ちで、美味しんぼは引っ張ってこられたようにも思う。
それが、多数の専門家や識者などの一流の人の言論が渦巻く中で一歩先んじるのは、
ああいう形だったんじゃないかな、とも思ったり。

今の美味しんぼがどうだろうが、アニメ美味しんぼの主題歌、
中村由真さん(スケバン刑事3でおなじみ)の「DANG DANG 気になる」は名曲です。
子どもの頃好きだった。林哲司さん作曲。編曲は違う人だけど、アレンジも好きだなぁ。


Dang Dang 気になる/中村由真.avi

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