読書。
『知の逆転』 ジェームズ・ワトソンほか 吉成真由美:インタビュー・編
を読んだ。
高齢な方が多いですが、
その分野で一流の成果を上げた名だたる歴史的人物たちのインタビュー集です。
その方たちとは、
著書がベストセラーにもなった文化人類学者ジャレド・ダイアモンド、
アメリカにいながらアメリカを強く批判することでも有名な言語学者ノーム・チョムスキー、
『レナードの朝』の原作者であり作家兼神経医オリバー・サックス、
AIを専門とするコンピュータ科学者マービン・ミンスキー、
MITの数学教授でありながらインターネットの裏側でハッカーなどと戦いながら、
トラフィックなどを整備してきた知る人ぞ知る大IT会社アカマイ社を作ったトム・レイトン、
フランシス・クリックとともに若き日にDNAのらせん構造を解明した生物学者ジェームズ・ワトソン
の6名です。
共通して「教育」や「推薦図書」についての訊いていますが、
そのインタビュイーに合わせた質問を多数していて、彼らの専門の世界が垣間見られます。
とくに、トム・レイトンさんのいるインターネットの裏側の話は、
まるで詳細に聞いたことが無かったので、とても興味深かったです。
数学にとことん強くて才能もあれば、アカマイ社に入ってネットの裏側で頑張りたかったかもしれない。
また、同じような質問に対しても、答えが人によって違ったりもして、
各々が自分なりの答えを持っているわけで、
正解が世界に転がっているわけでもないのだよな、
ということを改めて感じさせられました。
チョムスキーさんの章では、アメリカがやってきた、
権力を維持するための支配的で利己的な行動についての言及があって、
そういうのを歯に衣着せぬ言いようで言い放つ彼の正義感と勇気には、
それによって逆に、そんなことは露知らない、
あるいは知っていても、臆病さゆえにそれを隠す現代人は
牙の抜けた虎のようになってしまっていることを
感じさせられました。
ほんとねぇ、毒づいてしまうけれども、
個人の知的探究心や好奇心が弱まり、エンタテイメントの享受などにばかり走って、
肉体的には肥満でっていう国民が増えているアメリカや日本を
俯瞰的に眺めてみるとどうですか。
家畜だって思えてしまうきらいはないでしょうか。
僕もとりあえずは肥満を解消したいところだなぁ…。
また、あとがきで教えられましたが、
気配り上手さんがなぜ気配りにがんじがらめなのか。
それは、多くの人が個人の違いを認め合っていないのを知っているから、
ということなんですよね。
はっとしました。
『知の逆転』 ジェームズ・ワトソンほか 吉成真由美:インタビュー・編
を読んだ。
高齢な方が多いですが、
その分野で一流の成果を上げた名だたる歴史的人物たちのインタビュー集です。
その方たちとは、
著書がベストセラーにもなった文化人類学者ジャレド・ダイアモンド、
アメリカにいながらアメリカを強く批判することでも有名な言語学者ノーム・チョムスキー、
『レナードの朝』の原作者であり作家兼神経医オリバー・サックス、
AIを専門とするコンピュータ科学者マービン・ミンスキー、
MITの数学教授でありながらインターネットの裏側でハッカーなどと戦いながら、
トラフィックなどを整備してきた知る人ぞ知る大IT会社アカマイ社を作ったトム・レイトン、
フランシス・クリックとともに若き日にDNAのらせん構造を解明した生物学者ジェームズ・ワトソン
の6名です。
共通して「教育」や「推薦図書」についての訊いていますが、
そのインタビュイーに合わせた質問を多数していて、彼らの専門の世界が垣間見られます。
とくに、トム・レイトンさんのいるインターネットの裏側の話は、
まるで詳細に聞いたことが無かったので、とても興味深かったです。
数学にとことん強くて才能もあれば、アカマイ社に入ってネットの裏側で頑張りたかったかもしれない。
また、同じような質問に対しても、答えが人によって違ったりもして、
各々が自分なりの答えを持っているわけで、
正解が世界に転がっているわけでもないのだよな、
ということを改めて感じさせられました。
チョムスキーさんの章では、アメリカがやってきた、
権力を維持するための支配的で利己的な行動についての言及があって、
そういうのを歯に衣着せぬ言いようで言い放つ彼の正義感と勇気には、
それによって逆に、そんなことは露知らない、
あるいは知っていても、臆病さゆえにそれを隠す現代人は
牙の抜けた虎のようになってしまっていることを
感じさせられました。
ほんとねぇ、毒づいてしまうけれども、
個人の知的探究心や好奇心が弱まり、エンタテイメントの享受などにばかり走って、
肉体的には肥満でっていう国民が増えているアメリカや日本を
俯瞰的に眺めてみるとどうですか。
家畜だって思えてしまうきらいはないでしょうか。
僕もとりあえずは肥満を解消したいところだなぁ…。
また、あとがきで教えられましたが、
気配り上手さんがなぜ気配りにがんじがらめなのか。
それは、多くの人が個人の違いを認め合っていないのを知っているから、
ということなんですよね。
はっとしました。
チョムスキーさんの章では、アメリカがやってきた、権力を維持するための支配的で利己的な行動についての言及があって、そういうのを歯に衣着せぬ言いようで言い放つ彼の正義感と勇気には、それによって逆に、そんなことは露知らない、あるいは知っていても、臆病さゆえにそれを隠す現代人は牙の抜けた虎のようになってしまっていることを感じさせられました。著書がベストセラーにもなった文化人類学者ジャレド・ダイアモンド、アメリカにいながらアメリカを強く批判することでも有名な言語学者ノーム・チョムスキー、『レナードの朝』の原作者であり作家兼神経医オリバー・サックス、AIを専門とするコンピュータ科学者マービン・ミンスキー、MITの数学教授でありながらインターネットの裏側でハッカーなどと戦いながら、トラフィックなどを整備してきた知る人ぞ知る大IT会社アカマイ社を作ったトム・レイトン、フランシス・クリックとともに若き日にDNAのらせん構造を解明した生物学者ジェームズ・ワトソンの6名のインタビュー集。