TakaPの数学日記

数学を教えていて感じたことや日常の感想などを記録しました。

2冊の本

2011年05月02日 05時24分32秒 | 数学
 大学時代の恩師から2冊の本が届いた。


・ Garling: A course in Galois theory (Cambridge University Press)
・ スチュワート著,永尾汎監訳,新関章三訳: ガロアの理論(共立全書)

 前者は英文なのだが、ケンブリッジ大学で学んでいるような気分になる。
基本から書かれており、読みやすいようだ。ツォルンの補題や選出公理にも触れている。最終章では
ガロア群の計算を扱っているのは貴重だし面白そうだ。

 後者は、よく神田の書店で見かける本。これまでのガロアの理論の本と変らないと思って手に入れなかった。
ところが見てびっくり。自然対数の底eや円周率πが超越数であることの証明が載っていた。こうした重要な証明
は、もっと難しい数学を使うのかと思ったら、ガロアの理論の延長だったとは意外だった。理解できる範囲だと
知って嬉しかった。とても良い本だと思った。

 恩師からの貴重な2冊の本をいただき大変ありがたかった。2冊ともガロアの理論の本としては特色のある本だと思
う。本には手にしたときの思いや、読んだときの思い出があるものだ。手放すのが惜しい本ではなかったかと恐縮している。
 2冊の本を読み終わるのには何年かかるか分からないが、ノートを取りながら読破したいと思う。
コメント
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