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異文化交流を未来に ボスニアの子どもたち

2017-09-07 06:30:00 | 報道/ニュース


8月22日 国際報道2017


8月7日にボスニア・ヘルツェゴビナの子どもたち。
10人の子どもたちはイスラム系やクロアチア系など宗教や民族が異なる。
初めて訪れた東洋の国に興味津々である。
「すばらしい。
 歴史のある文化の国ですね。」
「きれいでした。
 素晴らしい伝統です。」
子どもたちのふるさとはボスニア南部の町モスタル。
町の西側には主にキリスト教徒のクロアチア系
世界遺産の橋をはさんで
東側にはイスラム系の住人がそれぞれ暮らしている。
内戦で民族同士が対立し
町の象徴だった橋は破壊されてしまった。
内戦終結から20人以上がたち
橋は修復されたが
それぞれの民族が生活する地域は分断されたままで融和が進んでいないのが実情である。
こうした状況を変えようと日本からの支援を受けてできたのがスポーツ・アカデミーである。
異なる民族の子どもが一緒にスポーツを楽しむことで垣根を乗り越えて欲しいという願いが込められている。
この活動のプロジェクト・マネージャーを務めるジェナン・シュータさん。
分断を解消するには幼いころから異文化を認める経験が必要だと考えている。
(プロジェクト・マネージャー ジェナン・シュータさん)
「私たちは同じ世界に住んでいます。
 子どもたちは異なる文化や伝統
 違う民族を受け入れ
 尊敬しなくてはなりません。」
ヨーロッパから遠く離れた日本をたずね未知の文化を体験することにした。
この日は日本の子どもたちとサッカーで交流。
参加者の1人でイスラム系のヤスミン・シーリッチくん(10)。
もともとおとなしい性格でなかなか自分から声をかけられない。
しかしサッカーを通じて徐々に日本の子どもと打ち解けることができた。
(ヤスミン君)
「日本語を少し話して
 日本の子は英語を話して
 コミュニケーションがとれました。
 友達もできて
 勉強になりました。」
ボスニア出身でかつてモスタルのチームで活躍した
サッカー日本代表のハリルホジッチ監督も子どもたちを歓迎。
子どもたちは異文化の壁を乗り越えて活躍している地元の英雄の話に感銘した様子だった。
(サッカー日本代表 ハリルホジッチ監督)
「モスタルの街は分断されている。
 そんな状況で共に暮らしているが
 この子たちこそ可能性・チャンスそのものだ。」
そして日本の文化を体験することで子ども同士で絆を深める。
「箸の持ち方が君と違う気がする。」
「同じだよ。」
「君もこんなふうに動かせた?」
「同じ持ち方だよ。」
伝統の「だんじり祭り」を体験する博物館では
だんじりの上で軽快に舞うクロアチア系の女の子を見て
ヤスミン君はいつしか女の子と一緒に太鼓を叩いていた。
(ヤスミン君)
「モスタルにいるときより仲良くなれたから
 日本に来てよかったよ。」
民族や言葉の違いを乗り越えて交流することの大切さに気づいた子どもたちの夏休み。
こうした経験を積み重ねることで
民族間の懸け橋になることが期待される。




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