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ブラジルサッカーチーム 墜落の悲劇を胸に

2017-09-09 06:15:00 | 報道/ニュース

7月23日 国際報道2017


去年11月
南米コロンビアの山岳地帯で旅客機が墜落した事故。
乗っていたのはブラジルのプロサッカーチーム シャペコエンセの選手やスタッフたち。
南米のクラブチームが争う大会の決勝に向かうなか起きた悲劇だった。
決勝の相手はタイトルを譲り
8月
南米と日本のクラブチームの王者が争う試合にシャペコエンセは臨んだ。

去年11月
ブラジルの南部の町シャペコは熱気に包まれていた。
強豪クラブを次々と撃破していくシャペコエンセが
南米のクラブチームのタイトルに手が届こうとしていたのである。
快進撃を支えていたのはチームの1つの哲学だった。
それは“献身”。
運などない。
 あるのは仕事だ。
 誠実さ 信頼 努力 日々の精進だ。
最後まで誰ひとりとしてあきらめずボールを追い続ける。
そして献身的な守備を武器にシャペコエンセは駆け上がってきた。
「いよいよ決勝だ!」
「決勝だ!」
そしてクラブ創設以来最高の瞬間を迎えようとしていたとき
大会の決勝の地に向かう途中
選手や関係者など81人を乗せた旅客機が墜落。
搭乗していた22人の選手のうち19人
監督やクラブの会長も含めて71人が命を落とした。
悲劇の直後
ゼロからのチームの再建が始まった。
チームに新たに加わったのは32人。
その中心はかつてシャペコエンセに所属していたことのある選手たちである。
キャプテンを務めるのは守備のかなめグローリ選手。
下部組織で育ち
チーム哲学の“献身的なプレー”を受け継ぐ選手である。
(キャプテン グローリ選手)
「亡くなった多くの先輩のおかげで私はプロになれた。
 彼らの代役を務め
 遺志を引き継ぎたい。」
1月から始まった新生シャペコエンセの戦い。
しかし突貫で作られたチームはなかなか歯車がかみ合わない。
(観客)
「ちゃんとマークしろよ!」
シーズン終盤
ブラジル1部リーグでは降格を危ぶまれる17位と低迷。
“亡くなった選手のために戦え”。
悲劇の影がつきまとっていた。
8月12日
そんななか迎えた日本での1戦。
亡くなった選手が残してくれた
日本のクラブチームの王者と戦う国際試合である。
きびしい現状を打開しチームを再生させたい。
亡くなった選手への思いを胸に
献身的なプレーに徹することを誓っていた。
(キャプテン グローリ選手)
「みんなチームの再生に執念を燃やしている。
 この試合は亡くなった選手たちに敬意を表す絶好の機会だ。」
Jリーグカップ王者 浦和レッズとの1戦。
全員が体を張ってゴールを守り続ける。
そして後半の怒涛の攻撃。
かつてチームに所属sていたアポジ選手が
何度も何度も右サイドを駆け上がりクロスを上げ続けた。
0対0で迎えた試合終了間際。
キャプテン グローリ選手の必死の守備がファールに。
試合は0対1で敗戦。
最後の最後で力尽きた。
そのとき
浦和レッズのサポーターが観客席をシャペコエンセのチームカラーの緑に染めた。
横断幕には
“また世界の舞台で戦おう 友よ”。
倒されても前を向き
戦い続ける。
チーム シャペコエンセの魂を引き継いだ選手たちの姿があった。
(キャプテン グローリ選手)
「頭をあげて
 日本の人々に感謝したい。
 きょうは限界ギリギリまで献身するチームのスタイルを貫けた。
 その魂を遺産として受け継いでいけると確信できた。」




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