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ロシア 日本人観光客を呼び込め

2017-09-12 07:00:00 | 報道/ニュース

8月24日 キャッチ!


ウラジオストクは
ソビエト時代
海軍の拠点として外国人の立ち入りは禁止された閉鎖都市だった。
しかし戦前は日本からウラジオストク経由でシベリア鉄道に乗ってヨーロッパに向かったように
ウラジオストクはユーラシア大陸の玄関口として栄えていた。
このかつての勢いを取り戻そうと
ロシア政府は約2兆円を投資してインフラ整備や観光開発を進め
数年前からウラジオストクを訪れる日本人も急増している。

ロシア極東の中心都市ウラジオストク。
石造りの建物が並ぶ美しい町並みにヨーロッパの風を感じることができる。
今年の夏は多くの日本人観光客が訪れた。
その数は過去10年で最高の数万人にのぼる見通しである。
(観光客)
「古い街というイメージがあったが
 部屋とか建物がすごくきれい。」
政府主導で一大観光都市を目指した開発が進められ
近年カジノや水族館などの観光施設も整備されている。
去年は新たなバレエとオペラの専用劇場のマリインスキー劇場がオープン。
本場ロシアのバレエを堪能することができる。
日本人観光客急増のきっかけとなったのが去年5月に行われた日ロ首脳会談である。
安倍総理大臣は
北方領土問題の解決に向けて環境整備を図るために8項目の協力プランを提案。
その1つが“人的交流の促進”で
日本政府は日本の旅行会社に極東ツアーの開発を促した。
ウラジオストクの旅は見て歩きだけではない。
ロシアの日常生活も体験できる。
観光客が訪れたのはロシア人の一般家庭。
地元の人たちとボルシチなどの家庭料理を楽しみながら交流できる。
ロシアを身近に感じることができるとしてこうした体験型ツアーも人気である。
(ツアー参加者)
「ロシアの女性とても美しくクールビューティーというイメージだったが
 すごくにこやかであたたかくてすばらしいと思った。」
(家庭体験ツアー ナゴルナヤさん)
「日本人観光客が一般的な家庭を訪問すれば
 ロシアをもっと深く楽しむことができると思う。」
ロシア政府は日本人を対象に新たな制度を始めている。
これまではロシアのビザを取得する際には煩雑な手続きが必要だったが
今回の規制緩和で大幅に簡略化された。
滞在先はウラジオストクだけ。
期間は8日までだが
事前にホームページで申請するだけで電子ビザが取得できるようになった。
ロシアの当局者は日本人観光客の増加に期待を寄せている。
(ロシア運輸省 フルシチョフ氏)
「日本人が美しく広大なこの地を訪れることは格段に手軽になるでしょう。」
“ウラジオストクの発展”を象徴する黄金橋。
2012年のAPEC開催に合わせ約600億円を投じて建設された。
一方同時に完成する予定だったホテルは
地元政府系企業が約70億円の予算で着工したものの
今もオープンできておらず
“計画が実現しないロシア”の象徴となっている。
その大きな原因の1つが原油価格の低迷による減収である。
政府の開発予算の縮小が余儀なくされるなか
優遇税制などの規制緩和により外資を誘致しようとしているが
これまで外資により建設されたホテルは郊外にわずか1軒のみ。
日本人など観光客の増加に対応しきれていないのが現状である。
こうした政府主導の開発が進まないなか
民間企業の新たなアイデアが注目を集めている。
(ホテル経営 カルポフさん)
「これが我々のカプセルです。
 カードをかざせばロックが開きます。」
市内でホテルを経営するカルポフさんは
日本のカプセルホテルが清潔で合理的しかも安い宿泊料金が人気なことを知り
カプセルホテルを新たに経営することを決めた。
工事費用は約1,600万円。
構想から約1年という異例の速さでオープンさせた。
30ある部屋はオープン以来連日ほぼ満室だと言う。
1泊あたり約3,000円ほどの宿泊料はウラジオストクの平均価格の3分の1で
日本人観光客からの評価も上々である。
(観光客)
「都市部に近く値段もリーズナブルだったので。
 清潔感もありますしきれいですね。」
カルポフさんは政府の規制緩和をチャンスととらえている。
(ホテル経営 カルポフさん)
「日本の観光客は高いレベルのサービスに慣れていると思いますが
 自信はあります。
 私は宿泊した日本人全員が満足し
 さらに多くの人がいてくれると願っています。」


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