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東南アジアで奮闘!日系ビール企業

2017-09-29 06:00:00 | 報道/ニュース

9月5日 キャッチ!


毎年7%前後の経済成長を続けるミャンマー。
最大都市ヤンゴンの飲食店では毎晩仕事帰りの人などがビールを楽しむ。
この国の人にとってビールを最も身近なお酒である。
人気は現地最大手ミャンマーブルワリーのビールである。
国内シェアは約80%と他社を圧倒している。
(客)
「毎日ミャンマービールを飲んでいます。
 飲みやすく苦さも程よいです。」
「このビールは味がすごく良くて
 香りも気にいっています。」
この会社を2年前に約700億円で買収したのが日本のキリンホールディングス。
経済成長によるビール市場の拡大と圧倒的なシェアに目をつけた。
この5年で売り上げは2倍以上増加。
需要の拡大に供給が追い付かないなか
工場の生産能力を来年までに40%増やす計画である。
しかし圧倒的なシェアを誇るこの会社も悩みを抱えている。
国外から流入し
正規品の7割程度の安値で流通する“違法ビール”の存在である。
こうしたビールはタイなど陸続きの国境から持ち込まれている。
ミャンマーではビールの輸入自体が禁止されているが
国外からの違法な持ち込みが後を絶たない。
生活用品と同様に小舟に積み込まれ対岸に運び込まれるタイ産のビール。
対岸はミャンマーの少数民族が住む地域で
政府の管理は及ばないという。
違法ビールは正規の市場シェアに換算すると推定で30%相当。
会社の利益を大きく圧迫しかねないだけに
会社側は政府に取締りの強化を働きかけている。
(キリンホールディングス ミャンマーブルワリー 南方健志社長)
「違法ビジネスは少数民族の権益にもなっているようだ。
 地方政府も問題とわかっていながら対策を打つのが難しい。
 時間をかけながらやっていくしかない。」
この10年で生産量が3倍に拡大し世界9位のビールしj功に成長したベトナム。
この市場に6年前に参入したのがサッポロホールディングスである。
ホーチミン近郊に50億円余で工場を建設し現地生産を開始。
高級ビールとして売り出した。
しかし2割ほど安い一般のビールと比較すると売り上げは伸び悩んでいる。
(客)
「いつも飲んでいるのはサイゴンビールかタイガービール。
 味もいいし値段もそれほど高くないから。」
さらに競合に対抗しようとするあまり取引先に支払う販売費などが膨らみ
サッポロのベトナム事業は赤字が続いている。
そこで去年から事態の打開に向けて戦略を変更。
地道に販路を広げブランドの浸透を図ることにした。
精鋭の営業部隊が人気レストランなど
イメージの向上につながる店の新規開拓に特化し1日20軒を目標に訪問を繰り返す。
この日訪れたレストランが主に扱うのは競合他社のビール。
自社のビールは置いてもらっているがまだメニューには商品名が載っていない。
商談ではブランドの歴史や品質を繰り返しアピールし
メニューに載せてもらえるよう交渉する。
(営業担当者)
「わが社の商品が載ったメニューのサンプルと会社のパンフレットをお渡しします。」
こうした営業努力の結果
ベトナム事業の赤字額は今年2年連続で縮小する見通しだという。
(サッポロ ベトナム 正脇幹生社長)
「ちゃんとブランドを育て
 サッポロを喜んで飲んでもらえるお客さんを増やす。
 長い目で見た形の営業活動を続けていきたい。」



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