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ノッティングヒル“追悼のカーニバル”

2017-09-19 06:00:00 | 報道/ニュース

8月28日 国際報道2017

8月
ロンドンで開かれた世界最大のストリート・フェスティバル
ノっティングヒル・カーニバル。
今年は地域の人々にとって特別な思いを込めたイベントとなった。

さまざまな民族が暮らすロンドンを象徴する祭りノッティングヒル・カーニバル。
例年約100万人が参加し華やいだ雰囲気に包まれる。
カーニバルは1960年代にカリブ海などの移民を中心に
まだ人種差別が残る異国の地で地域の絆を深めようと始まった。
しかし街はいま重苦しい雰囲気に包まれている。
6月に会場の近くでタワー火災が起きたからである。
約80人が死亡したと見られているが
遺体の収容は終わっておらず
行方が分からないままの人も少なくない。
行政との会合では家を失った多くの人がいら立ちをあらわにした。
「いつまでホテルにいなければならないのか不安です。」
そんななか1人の女性が発言した。
被災者の支援を続けるクラリー・メンディさんである。
(支援団体 クラリー・メンディさん)
「地域の団結を示し
 犠牲者を悼みましょう。
 そして誇りに思える街にしましょう!」
カーニバルを“追悼の日”にしようと呼び掛けたのである。
カーニバルの当日
メンディさんはさまざまな宗教の指導者を招いて追悼式典を開いた。
追悼のために選ばれた曲は
サイモンとガーファンクルの「明日に架ける橋」。
“困難を乗り越え前に進もう”という思いを共有するためである。
被災者たちはさまざまな思いを鳩にたくした。
(父親を亡くした遺族)
「みんな手をさしのべようとしてくれています。
 父もきっと喜んでいるでしょう。」
(支援団体 クラリー・メンディさん)
「心を動かされ癒される式典でした。
 まだ傷は残っていますが強いきずなできっと乗り越えられるでしょう。」
傷ついた街で行われたカーニバル。
再生への願いが込められていた。



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