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外国人の消費 どう増やす?

2018-07-04 06:00:00 | 報道/ニュース

6月5日 おはよう日本


外国人による消費単価が過去3年間で全国で最も大きく伸びたのが高知県。
外国人旅行者の消費単価のランキング(2017年)を見ると
1位 東京  67,926円/人
2位 北海道 67,684円/人
3位 高知県 60,827円/人
全国平均が約25,000円。
いかに外国人旅行者にお金を使ってもらうかのヒントが見えてくる。

高知と言えば
坂本龍馬像がある桂浜。
そして高知城。
しかしデータを分析するとこうした観光地以外に外国人観光客が押し寄せている場所があった。
それは中心部にある商店街である。
商店街のあちこちで買い物を楽しむ外国人の姿が見られる。
中でも多くの人が集まっていたのが高知特産のサンゴ製品の店である。
サンゴは高級品だが外国人に大人気。
多い日には1日の売り上げが数百万円以上にのぼる店もある。
(カナダから来た夫婦)
「サンゴのネックレス。
 とてもきれい。
 私たちの国にはありませんから。」
「1個800カナダドル(約6万8千円)までは出しますよ。」
(サンゴ店 社長)
「気に入ったものを選ばれる。
 金額とは関係なくですね。
 ありがたいなと思っています。」
なぜ商店街で外国人がこれほどお金を使っているのか。
そこには高知独自の戦略があった。
ターゲットにしたのが外国人の富裕層
高知県は港を整備し大型客船を積極的に誘致。
その結果が外国客船の入港数が40回と
ここ3年で約5倍になっている。
この日入港したのは乗客2,800人の豪華客船。
滞在時間わずか8時間。
この限られた時間でいかにお金を使ってもらうか。
そこで考え出されたのが“消費のゴールデンルート”。
まず船から降りた客を県が用意した無料のシャトルバスで中心市街地のバスターミナルへ。
そこから高知城まで1,5km歩いてもらう。
その間にあるのが商店街。
こうしたルートを作ることで経済効果を生もうというのである。
商店街で待ち受けているのが“オセッカイスト”と呼ばれる市民のボランティアたちである。
モットーは頼まれなくても世話をやくこと。
要望を聞きとって
これまで外国人がいかなかったような店にも橋渡しをしている。
夫の着替えがなくなってしまった女性をオセッカイストは地元の衣料品店に案内した。
(おせっかい協会)
「この地域にお金を落としていただくことが
 ひとつの大きな支援の目標です。
 お店の中に1歩入るところをつなげていけたらいい。」
最後に訪れるのが地元のデパート。
ここに外国人観光客のために減税カウンターを設けた。
デパートと商店街が提携して
商店街で買った商品でも一括して手続きを行なえるようにした。
するとデパートの来客数も急増。
外国人客の売り上げがここ3年で5倍に増えたと言う。
(高知大丸)
「前年の倍・倍・倍という形で売り上げが伸びてきております。
 日本人向けの商売というのは
 年々マイナス傾向が続いておりますので
 外国人客の売り上げは唯一うちのなかでも伸びている。」
(東洋大学 国際観光学部 矢ヶ崎紀子教授)
「地域に外国人旅行者が来る。
 でも来ただけでは地域に落ちる消費には即結びつかない。
 何かその間をつなげる人なり事なりが必要になってくる。
 高知の場合は“オセッカイスト”さん。
 外国人観光客のパイ自体は広がっていますので
 他の地域にも十分チャンスはある。」





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