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「ドカベン」の思い出

2018-07-16 07:00:00 | 編集手帳

6月23日 編集手帳

 

 石毛幸一くんをご存じだろうか。
かつて神奈川県の明訓高校野球部でショートを守った。
実家は中華そば屋で、
出前の手伝いの合間にのれんの下で懸命に素振りをした。

山田太郎に里中、岩鬼、殿馬といった1年生が躍動するチームで、
先輩のなかには影の薄い登場人物がいた。
のちに東大に進む近眼の右翼手・北くんは甲子園の決勝打でヒーローになったけれど、
はて石毛くんに見せ場はあったか? 
子供の昔、
誰かとそんな話をしたのを思い出した。

水島新司さんが週刊少年チャンピオンで連載する野球漫画「ドカベン」シリーズが、
来週号で完結するという。

この話題が伝わったおとといから、
同世代と話すのが楽しい。
微笑(ほほえみ)三太郎は転校生だったとか、
土井垣キャプテンは明訓の監督になったあと急にプロ入りしたとか。
ドカベン山田はむろん、
脇役やさらにその脇役まで丁寧に描かれたことがこの長寿漫画のひそかな醍醐(だいご)味だろう。

連載は1972年に始まり46年続いた。
漫画通の同僚によれば、
北くんも野球の道に進み、
今は東京に本拠を置く球団でマネジャー兼打撃投手をしているらしい。
石毛くんは?


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