6月8日 国際報道2018
中国 広東省順徳にある創業112年のお菓子の専門店。
結婚を間近に控えたカップルが試食しているのは
“喜餅(シービン)”を呼ばれる
約1800年前からある伝統的なお菓子。
手のひらより少し小さく
中にはあずきやはすの実などで作った「あん」が入っている。
結婚式の前に男性が花嫁の親戚や友人に贈るのが慣わしだそうである。
なかには
500キログラム
数にして6,000個ものシービンを贈る家庭も。
この店の4代目店主の厳さん。
最近は糖分や脂が多すぎるとして若者が敬遠。
80年代には40以上あった専門店は
今では2軒に減った。
厳さんはシービンを残そうと
3代目の母親と一緒に若者向けの新しい味の開発を続けている。
(厳さん)
「あんこはこしあんが定番でしたが
粒あんにナッツを入れて
味と食感を豊かにしました。」
デザインも工夫。
若い女性が手に取りそうなパッケージを何種類も用意した。
シービンを残すために新たな試みも。
(厳さん)
「シービンは諸葛亮や劉備が活躍した三国時代に生まれました。」
地元の子どもたちを対象にしたお菓子教室を開いて
シービンの歴史や風習を教えている。
(厳sん)
「将来はシービンの作り方を見学できる工場を作って
観光客に地元の文化を知ってもらいたいです。」
長年受け継がれてきた伝統をどうやって残すのか。
未来に向けて試行錯誤が続いている。