6月7日 おはよう日本
MaaS(マース)革命
Mobility as a Servise
車はサービスとして考えましょう。
“持つ”ということよりも必要な時に“使う”ということに焦点をおく概念。
使用から所有へ。
先進地ドイツでは自動車メーカー自身が動き出している。
ドイツ南部の都市ミュンヘン。
街のあちこちにカーシェアリングの車が停めてある。
このビジネスを運営するのは自動車メーカー自身。
本来なら車を売って稼ぐのが自動車メーカーの本領。
しかしBMWは7年前から
「DriveNow」というカーシェア事業に積極的に乗り出している。
車は予約から支払いまでアプリ1つでOK。
用が済めばどこでも乗り捨てることができる。
料金は1分約40円。
街の中心部だけで自社の最新モデルを700台用意し
利便性を高めている。
(利用者)
「頻繁に使います。
アプリの使い方も簡単だし便利です。」
なぜBMWは
売るモデルから貸すモデルへシフトしているのか。
それは今後 maaSの時代が到来したとき
車を売ることだけにこだわっていると
経営が立ち行かなくなってしまうという危機感があるからである。
似たようなことは音楽の世界でも起きた。
かつてはCDそのものを売って稼ぐのがあたりまえ。
しかし2003年にアメリカのアップルがネット経由で音楽を聴く配信サービス開始して以降
音楽の聴き方も大きく変わった。
人々のニーズが変わろうとするなか自動車メーカーも
“これまでのあたりまえにこだわっていられない”と考えたのである。
(BMWのカーシェア会社 ホーフェリッヒCEO)
「今後10年から15年で何が起こるか考えてみてください。
車だけでなく他の移動手段も組み合わせて
MaaSは一般的になっていくでしょう。
もしBMWが子のビジネスをしなければ
誰かがするでしょう。
そうなってしまっては
われわれの今後の経営が妨げられてしまう。」
銀座の街中に現れた高級自動車テスラ。
待ち受けていたのは新しい車が大好きという男性。
この車の所有者から直接車を借りると言う。
アプリで
1,000万円の高級車が1日1万5,000円で借りられることを知り
すぐに利用を申し込んだ。
(車を借りた男性)
「車を持っているよりも借りた方がいろいろな車に乗れるのが魅力。」
他人同士をつなぐこのアプリ。
車を貸したい人が車の写真や利用料を示し
借り手を募集する仕組みである。
登録されている車は約650種類。
いろいろな車が楽しめると評判で
利用者は13万人にまで拡大している。
(アプリを運営するDeNA)
「車を持たなくてもこうした車に乗れるところが1つのサービスの強み。
まだまだ市場が大きくなっていくと思う。」
車を持たずに借りるという考えは
車の所有が当たり前だったシニア世代にも広がっている。
千葉県に住む64歳の男性。
最近買い物によく利用するのが15分から借りることができるカーシェアのサービスである。
この日の料金は53分で1,133円(保険代込み)。
男性は24歳から7台のマイカーを買い替えながら所有。
維持費がかさむと手放した。
利用者のうち60歳を超える人は6万に迫り
1年前より30%増えていると言う。
(カーシェアを利用する男性)
「あんなに無駄遣いな車はないなと。
カーシェアで十分。」