6月13日 国際報道2018
イタリアの作曲家ロッシーニ。
今年は没後150年。
記念コンサートがゆかりの地で開かれた。
タクトを振ったのは
日本人指揮者
吉田裕史さんである。
イタリア北部ボローニャ。
ロッシーニが20年近く過ごした家など
ロッシーニが育ったこの街には多くの足跡が残っている。
ロッシーニは
それまで貴族のたしなみだったオペラを
一般の人も親しみやすい娯楽に広げたことで知られている。
その功績を伝える博物館では
ロッシーニが使ったピアノや自筆の楽譜など
貴重な品々を間近に見ることができる。
(ボローニャ音楽博物館 タベリー二館長)
「ロッシーニは新たなスタイルを確立し
多くの遺産を残しました。
彼の音楽が現代の商業広告でも良く使われていることは興味深いです。」
ロッシーニの功績をたたえる記念コンサートの指揮をする吉田裕史さん。
4年前 日本人として初めて
ボローニャ歌劇場フィルハーモニーの芸術監督に就任した。
これまで
平成の大修理を終えた姫路城をバックにした野外オペラの上演や
西洋の音楽を公共の場で演奏することが長年認められてこなかったサウジアラビアで
オーケストラ公演の指揮をとるなど
ロッシーニと同じように新しい試みに挑戦してきた。
ロッシーニゆかりの地でのコンサートを前に
楽団員と綿密な打ち合わせをする。
(吉田裕史さん)
「ボローニャという街は
ロッシーニ広場とかロッシーニ通りとか
ボローニャの人たちのDNAに深く入り込んでいるロッシーニという作曲家
この地での指揮はひと言でいうと武者震いです。」
コンサートの当日
地元の市民など約1,000人の聴衆を前に
躍動感あふれる指揮を披露。
辛口で知られるイタリアの観客を魅了した。
(観客)
「気に入ったわ。
非常にダイナミックで
とても興味深くて
優秀だわ。」
「最高の指揮者の1人だと思います。
若いのにカリスマがあるよ。」
(吉田裕史さん)
「1曲1曲終わるごとにわーっという
“楽しめた ありがとう”
曲が終わった瞬間に
お客さんが心から楽しんでくれる
拍手喝さいが来るような演奏を常にしたい。」