7月6日 おはよう日本
6月に起きた大阪北部の地震。
地震の当日は交通機関が乱れなかなか目的地にたどり着けないなかで
多くの人がスマートフォンの充電が切れたり切れかかったりして困った。
そんななか
震度6弱を観測した大坂高槻市のJR高槻駅では
学生たちが機転を利かせて非常用の発電機を使った“充電ボランティア”が行われ
静かな反響を呼んでいる。
地震当日 昼過ぎのJR高槻駅は電車が止まり
外にあふれた人たちがスマホやパソコンを充電するサービスを利用していた。
活動はJRの運転が再開する夜10時過ぎまで行われ
約8時間でのべ200人が利用したという。
ネット上には感謝の声が数多く寄せられている。
充電器無料提供してた大学生たち 良い子すぎる
充電ボランティアすばらしいなあ!!!!!!
活動を行なったのは駅から5分ほどのところにキャンパスのある関西大学の学生たちである。
防災や減災について学ぶ社会安全学部に所属している。
当日どのように活動を行ったのか。
非常用の発電機など必要なものは災害に備えて大学があらかじめ用意していたものを使った。
集まったメンバーは15人以上。
多くの学生が住まいの壁にひびが入ったり電子レンジが落ちたりする被害を受けていた。
(活動に参加した学生)
「家の中で1人でいることが怖かったので
人目のあるところにいたいと思っていたし
僕異常に困っている人がいると思ったので
何か力になれたらいいと。」
そこで考えたのが
JRの了承を得て駅前で行ったスマホの充電サービスである。
ふだんからスマホに慣れ親しんでいる若者ならではの発想だった。
学生たちは外国人のために英語の案内も書き加えた。
利用者は開始直後からどんどん増えていった。
開始2時間後の夕方4時には
駅のもう1つの出口でも行うことになった。
利用者が増えて足りなくなった充電用のコードは学生たちが家から持ってくるなどして用意した。
(活動に参加した学生)
「充電用のコードが不足しがちだったので
近くの100円ショップで何個か用意して
スマートフォンが今の時代 欠かせないものという認識がみんなある。」
利用者の中には
学生たちの活動を見て差し入れをしてくれた人や
充電が終わる前に譲る人もいて
自分たちも温かい気持ちになったと言う。
(活動に参加した学生)
「みなさん困っているが
他の人のためという気持ちを忘れずにいたのがすごくすてきなことと思った。」
夜まで続いた駅での活動。
ある学生は利用者からかけられた言葉を聞いてハッとさせられたと言う。
夫の聴力に障害があるという女性からのひと言だった。
(活動に参加した学生)
「公衆電話がたとえ使えたとしても
聴覚に障害があるために電話では意味がない。
この充電を通してLINE(SNS)が使えるようになって本当に良かったと。
困っていることはひとりひとり違うと
今回のボランティアで実感できて本当にいい経験になった。」
時代に合った新しい形のボランティア。
学生目線の小さな心配りが多くの人の助けになった。