少し早めに家を出て、飛鳥寺へ立ち寄る。
一人では来たことはない。
『飛鳥寺は曽我馬子が創立した日本最古の本格的寺院』
立派な標石は、『江戸時代 寛政4年(1792年)に建てられた。
台石は飛鳥寺創建当時の礎石を用いている』
飛鳥寺 本堂
『本尊は飛鳥大仏 推古天皇の勅願で鞍作の鳥仏師に作らせた日本最古の仏像』
飛鳥大仏を拝観したいところだが、時間がないので、また次の機会に。
創建当時の金堂の礎石が残る。
『鐘楼は延享2年(1745)本堂横に建立されたが、昭和16年(1941年)現在の場所に移築。
旧梵鐘は太平洋戦争中昭和18年(1943)金属供出で失われ、現在の梵鐘は昭和33年(1958)に新たに鋳造されたもの』
家族の健康と世界平和を願い1搗き。「ゴ~~~ン」
その後、万葉文化館に立ち寄ったが時間がなく中途半端。
今日の目的の犬養万葉記念館に向かう。
今日の講座は新春に因む内容。
1月のカレンダーの歌は「ゑぐ」を詠んだ歌。
「君がため 山田の沢にゑぐ摘むと 雪消の水に 裳の裾濡れぬ」
作者不詳だが女性の歌らしい。
「ゑぐ」というのは「クワイ」のこととか。初めて知った。
調べると、他にもセリ・クログワイ・オモダカなどの説もあるらしい。
クワイは、芽の出た塊茎の形がめでたがられおせち料理に用いられる。
家では昔はお節にクワイも入っていたが、ゴリゴリとして苦く好きではなかった。
今ならおいしさもわかるかもと思うが、わざわざ買ってまで・・と、今もお節には入れていない。(だから芽が出ないのかも)
(昔は田んぼの隅にクワイが植えてあった)
歌では山田の沢にゑぐを摘みに行くという。
紹介されたもう1首の歌も「・・摘みに行かむ」とある。
クワイを摘みに? 聞けば若葉を摘んで食べたという。
どんな食べ方をしたのかなあ。
クワイの芋(塊茎)の歌はないのかな?
次は「雪」や「富士」を詠んだ歌。
雪の多い越中に赴任した大伴家持の新年の雪を詠んだ歌
国主である家持の館で催された宴。
正月に降り積もる雪は吉祥。
深い雪を掻き分けて客人が来る。招待されて出かける。
めでたいから苦にならず喜びとなる。
「なでしこは秋咲くものを 君が家の 雪の巌に咲きにけるかも」
内蔵忌寸縄麻呂( くらのいみきつなまろ )の館で開かれた宴に招かれた久米朝臣広縄(くめのあそんひろなわ)の歌
宴の主 縄麻呂さんのおもてなしは・・積もった雪に、そびえる岩の姿を彫り、季節外れのなでしこの造花を挿す・・というもの。
ここまでやるか・・と思うが、もてなしの心は伝わりますね。
富士山
今から30年あまり前になるか・・登ったことがある。
万葉集で「富士山」は、不二・不自・布士・布自・布時 などの表記がある。
富士は尊く・めでたいものとしてたくさんの歌に詠まれている。
富士山の噴火活動は平安時代までは特に活発だったそうだ。
1083年(永保3)までは平均して約30年ごとに噴火を繰り返したという。
その後、噴火の間隔は300年ぐらい空くようになり活動は弱まっている。
観光名所 日本一高い山 今も活火山だそうだ。