高島平発・文化的居場所「ミストラル」への夢

地域をファッション・音楽・お酒の“文化”の力で元気に!……地元に文化的な居場所作りを模索しています。

『永遠の0』・・・百田尚樹

2012年11月06日 01時33分52秒 | ●“私を支える”一言・本・音楽.etc・・・
週末のいろいろ予定があった中、二日で読み切ったのがこの本です。


私の父(86歳)が予科練出身で、しかも、特攻隊に志願した人でもあったので、この本を読んでる時は、まるで父と初めて対話をしている気持ちになりました。

6年前に単行本で刊行され、3年前から文庫本で出されていたそうです。

文庫本でミリオンセラーになっていた本だそうですが、情報収集に片寄りがある私としては知る由もありません。


作者は参考文献として200~300冊も本を読んだそうで、そのミステリアスで引き込まれるストーリー性も然る事ながら、日本が敗戦に至った“失敗の本質”を捉えてる本としても、一級の本だと思います。

終戦の年に、父は特攻隊に志願したそうですが、その時の教官に「○○さん、日本は負けるから、無駄死にするな」と、止められたそうです。

本を読んでいて、主人公がまるで父を“救った”その教官に思えて、暫くなりませんでした。


今年になって足が不自由になり、父は急激に心身が弱りました。

去年までの父とは別人のようです。

父とは戦争の話しを、直接話したことがありません。

多分、聞いても嫌がると思います。

先に書いたことも、誰かに話してるのを横で聞いていただけです。


でも、この本を読んで父と体験の話しがしたくなりました。

何か伝え残さないといけない、義務があるのではないかと感じたからです。

これも、この本を読んで感動したからだと思います。


本当の“感動”とは何かを見て聞いた後で、“感じて動けるか”どうかだと思います。

そう云う意味では、この本は久々に感動した本でした。

今日の選曲も悩みました・・・



『The Sound of Silence(original version)』 - Simon and Garfunkel
コメント
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