2013.01/27 (Sun)
自公政権になる前から今日までの両党、特に自民党の行動の素早さを、マスメディアは滅多に採り上げませんが、この三年と三ヶ月を振り返って見ると隔世の感があります。
その実例を、今日、見掛けましたので、例によって部分転載します。
msn産経ニュースからです。
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【酒井充の政界××話】
人質事件対応にみる「政治文化」の違い
2013.1.27 12:00
一次的に情報が入るわけでもない与党の自民、公明両党も最初は目立った動きはなかった。
だが、菅義偉官房長官が午後9時に記者会見を開いて事件の概要を発表することになってからの動きはすばやかった。
両党はさっそく幹部を招集。いったん閉じられた自民党本部の正面玄関が開けられ、自民党の石破茂、公明党の井上義久両幹事長らが続々と集まり、同10時に1回目の与党対策本部を開いた。
一連の動きについて何の違和感も覚えなかったが、民主党担当が長く、最近初めて自民党担当となった後輩記者は「こんなに早く幹部が集まるなんて、民主党では考えられない」と目を丸くしていた。
政党による単なるアピールと受け止める人もいるだろう。忙しい政府が頻繁に各党を回って同じような説明ばかりしていたら、場合によっては政党が政府の「邪魔」をすることにもなりかねない。
だが、ここで注目したいのは、政党としての「姿勢」だ。何かあったらすぐに集まる-。これは自公両党に染みついた「政治文化」といえる。
早く現地に行けばいいというものでもない。今回の人質事件でアルジェリアに視察団を派遣した政党はない。現地に行ったところで恐らく成果はあまり期待できなかっただろう。
だが、こういう姿勢を評価する声もある。自公両党が人質事件の対策本部を設置した直後、従業員が犠牲者になったプラント大手「日揮」の関係者から自民党に対し、さっそく「感謝」の連絡が入ったという。
自民党が事件解決のために何か具体的なことをしたわけではない。だが、政府だけでなく与党として迅速に対応する姿勢に深く感銘を受けたとの内容だったという。
海外で事業を展開する企業にとっては、事件に誠実に対応する自公両党の「姿勢」だけでも心強かったようだ。
北朝鮮による韓国・延坪島への砲撃事件の約5カ月前には自民党の小野寺五典現防衛相らが議員立法で、海外の動乱などに巻き込まれた邦人を救出しやすくするための自衛隊法改正案を提出していた。
だが、民主党などは協力せず、実質的な審議がないまま継続審査を繰り返し、結局昨年の衆院解散に伴って廃案となった。
そういえば当時の菅直人首相は砲撃事件を受け、自衛隊法改正を検討する意向を表明した。しかし、口先だけで何もしないまま首相の座を降りた。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130127/stt13012712...
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130127/stt13012712...
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130127/stt13012712...
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「成果主義」とか「能力別に給与を」、とか、「実力がなければ」、「資格を持っていなければ」などと言われるようになって久しいのですが、それで言えば、この記事なんかは全くの正反対。
会議を多く開いたって、早く集まったって、問題解決にはなりません。情報が入りもしない中から、ああだこうだと小田原評定したって、ただのポーズじゃないか、と言われたらそれまでです。
「結果が出てないじゃないか」
「成果は何もなかったじゃないか」
「会議を多く開いたからって、そんなの、仕事やってるポーズだけじゃないか」
そう決めつけられて嘲笑される。
上手くいって当たり前、少しでも傷があれば「ジミンガー」攻撃。
でも、人間、一寸先は闇。「先のことは分からない」。
だったら、同じ「どうなるか分からない」のなら、現時点でできることをやってみる。悪あがきをする。
勿論しっちゃかめっちゃかに頑張る、というのではなく、その時点で全力で考え、最善の、或いは次善の策を立て、実行する。けれど「一寸先は闇」。
あまりにも野暮ったい言葉、
「下手なことはせず(一人前だ、などと思わず)、まずは汗をかけ」
と、教えられてきたのが自民党です。
個々人の考えを、初めは一切認めず、「まずは将棋の駒になれ」という自民党のやり方は、功罪半ばします。
だから民主党は反対に、初めから自由闊達な意見のやり取りを交わそうという風潮をつくろうとした。
「能力があれば認めよ」「合理に徹して成果を求めよ」
「日揮」の関係者から自民党に対し、感謝の連絡が入ったという事だって、「そんなの『日揮』という会社の抜け目のなさ、じゃないか」と嘲笑っている人だっているだろう。
そして、「大体、この記事だって、ただの自民党アゲだよ。中身なんかない」と笑ったら、カッコつけられる。
でも、「外交の極意は正心誠意」、「政治の極意は正心誠意」だ。
「嘲笑う」心から生まれるものと、「感謝する」或いは「意気に感ずる」心から生まれるものは、自ずから違ってくる。
それが今日の円安株高という「景気」になっているのではないか。
自公政権になる前から今日までの両党、特に自民党の行動の素早さを、マスメディアは滅多に採り上げませんが、この三年と三ヶ月を振り返って見ると隔世の感があります。
その実例を、今日、見掛けましたので、例によって部分転載します。
msn産経ニュースからです。
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【酒井充の政界××話】
人質事件対応にみる「政治文化」の違い
2013.1.27 12:00
一次的に情報が入るわけでもない与党の自民、公明両党も最初は目立った動きはなかった。
だが、菅義偉官房長官が午後9時に記者会見を開いて事件の概要を発表することになってからの動きはすばやかった。
両党はさっそく幹部を招集。いったん閉じられた自民党本部の正面玄関が開けられ、自民党の石破茂、公明党の井上義久両幹事長らが続々と集まり、同10時に1回目の与党対策本部を開いた。
一連の動きについて何の違和感も覚えなかったが、民主党担当が長く、最近初めて自民党担当となった後輩記者は「こんなに早く幹部が集まるなんて、民主党では考えられない」と目を丸くしていた。
政党による単なるアピールと受け止める人もいるだろう。忙しい政府が頻繁に各党を回って同じような説明ばかりしていたら、場合によっては政党が政府の「邪魔」をすることにもなりかねない。
だが、ここで注目したいのは、政党としての「姿勢」だ。何かあったらすぐに集まる-。これは自公両党に染みついた「政治文化」といえる。
早く現地に行けばいいというものでもない。今回の人質事件でアルジェリアに視察団を派遣した政党はない。現地に行ったところで恐らく成果はあまり期待できなかっただろう。
だが、こういう姿勢を評価する声もある。自公両党が人質事件の対策本部を設置した直後、従業員が犠牲者になったプラント大手「日揮」の関係者から自民党に対し、さっそく「感謝」の連絡が入ったという。
自民党が事件解決のために何か具体的なことをしたわけではない。だが、政府だけでなく与党として迅速に対応する姿勢に深く感銘を受けたとの内容だったという。
海外で事業を展開する企業にとっては、事件に誠実に対応する自公両党の「姿勢」だけでも心強かったようだ。
北朝鮮による韓国・延坪島への砲撃事件の約5カ月前には自民党の小野寺五典現防衛相らが議員立法で、海外の動乱などに巻き込まれた邦人を救出しやすくするための自衛隊法改正案を提出していた。
だが、民主党などは協力せず、実質的な審議がないまま継続審査を繰り返し、結局昨年の衆院解散に伴って廃案となった。
そういえば当時の菅直人首相は砲撃事件を受け、自衛隊法改正を検討する意向を表明した。しかし、口先だけで何もしないまま首相の座を降りた。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130127/stt13012712...
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「成果主義」とか「能力別に給与を」、とか、「実力がなければ」、「資格を持っていなければ」などと言われるようになって久しいのですが、それで言えば、この記事なんかは全くの正反対。
会議を多く開いたって、早く集まったって、問題解決にはなりません。情報が入りもしない中から、ああだこうだと小田原評定したって、ただのポーズじゃないか、と言われたらそれまでです。
「結果が出てないじゃないか」
「成果は何もなかったじゃないか」
「会議を多く開いたからって、そんなの、仕事やってるポーズだけじゃないか」
そう決めつけられて嘲笑される。
上手くいって当たり前、少しでも傷があれば「ジミンガー」攻撃。
でも、人間、一寸先は闇。「先のことは分からない」。
だったら、同じ「どうなるか分からない」のなら、現時点でできることをやってみる。悪あがきをする。
勿論しっちゃかめっちゃかに頑張る、というのではなく、その時点で全力で考え、最善の、或いは次善の策を立て、実行する。けれど「一寸先は闇」。
あまりにも野暮ったい言葉、
「下手なことはせず(一人前だ、などと思わず)、まずは汗をかけ」
と、教えられてきたのが自民党です。
個々人の考えを、初めは一切認めず、「まずは将棋の駒になれ」という自民党のやり方は、功罪半ばします。
だから民主党は反対に、初めから自由闊達な意見のやり取りを交わそうという風潮をつくろうとした。
「能力があれば認めよ」「合理に徹して成果を求めよ」
「日揮」の関係者から自民党に対し、感謝の連絡が入ったという事だって、「そんなの『日揮』という会社の抜け目のなさ、じゃないか」と嘲笑っている人だっているだろう。
そして、「大体、この記事だって、ただの自民党アゲだよ。中身なんかない」と笑ったら、カッコつけられる。
でも、「外交の極意は正心誠意」、「政治の極意は正心誠意」だ。
「嘲笑う」心から生まれるものと、「感謝する」或いは「意気に感ずる」心から生まれるものは、自ずから違ってくる。
それが今日の円安株高という「景気」になっているのではないか。