CubとSRと

ただの日記

笑味期限

2020年06月22日 | 重箱の隅
2015.10/07 (Wed)

 前回のと同じ流れです。

 「消費する」というのは
 「ものを費(つい)やして、消(なく)す」
 、或いは
 「ものが費(つい)えて、消(なく)なる」
 ことを指す。

 「消費期限」は、だから
 「その『期限』までに消費しなけりゃ効能はありませんよ」
 、ということで、「なるほど!」な説明なんだけれど、どうも業界によっては「消費期限」と「賞味期限」があるんだそうで。

 「食べて美味しい賞味期限」
 「食中毒の心配はないけれど、美味しくはない消費期限」
 ということかな?

 「消費期限」。
 「賞味期限」。
 考えたら妙な言葉だ。

 勿論「消費期限」というのは、それまでに使っていた「賞味期限」という言葉の曖昧さを糺すことから創出された新造語だろう。
 しかし、自信をもってお勧めする「賞味期限」が、美味くないけど食べられますよ、と「消費期限」を付け足すなんて、製造者、忸怩たるものがあるだろう。

 一見して、「消費期限」と「賞味期限」の間には深くて暗い河がある、じゃなかった、大きな溝がある。
 だから食糧庁だったか何かの役所が、「賞味期限と消費期限の違い」の定義をしているらしい。でもそんなことをすればするほど深みにはまっていくように思う。
 「美味しく食べられる期間」と「美味しくはないけれど腹痛などの不都合は起こさない期間」なんて、ほとんど言い逃れだ。製造者の渋面が見えるようだ。

 「要は、『賞味』などという強引な当て字を使ったのが問題なのだ」
 と書かれたものをどこかで読んだことがある。これこそ「なるほど!」だ。

 「こりゃ美味いな」
 というのは誰か、というと、それは間違いなく食べた客であって、供する方が  
 「こりゃうまいな、と言え。言わなきゃ承知しねえ」
 なんて言うはずはない。
 提供者は「美味い」と言われたら
 「そうだろう、参ったか」
 、とふんぞり返る・・・のじゃなくて
 「これは過分にお褒めいただき、有難うございます」
 という。
 心の中では「そうだろう、参ったか」と思っても口には出さないもの。

 そう考えると提供者の方が「賞味期限」なんて提示するのは変だろう。
 「賞(ほ)めて下さいよ、期限内に」。
 そんな言い種があるものか。
 これもまた当て字が違っていたのだ。正しくは「賞味」、ではなく「笑味」、だ。
 味を笑う?その方が変じゃないか?

 昔からの言い回しに、自分や配下の仕事を目上の者に見てもらう際、
 「どうぞ笑ってやって下さい」というのがある。
 同じく目上の人に贈り物をする時、「御笑納下さい」という。「つまらないものですけれど」というのと同じだ。

 「笑う」というのは、「寛大な目で」、或いは「大目に」見てやって下さいという意味で、それは同時に
 「力不足ではあるけれど、これだけ一所懸命にやった努力は看取ってほしい」
 、という思いに満ちている。
 その伝から「笑味」という言葉は
 「何だこりゃ、と思われるかもしれませんが、不味くはないぞ、と言っていただければ幸甚です」
 という意味から用いられるのではないか。

 それが「ゴショウノウ下さい」とか「ゴショウミ下さい」と言われ続けるうちに、言う方も言われる方も、「ショウ」の意味を考えもしなくなっていく。
 「ゴショウノウ」なんて言葉は滅多に使われなくなって「ゴショウミ下さい」の「ゴショウミ」だけが生き残る。
 提供者は
 「おれの方から『御』とつけるのは変だろう」
 、と「ショウミ」だけを残した。「ショウミ」は「正味」という場合もあるのだから、「笑味」なんて訳のわからん言葉より「賞味」の方が本当なんじゃないか、なんて。

 「そんなバカな」?
 反射的に「判断」をすることで、少しも考えていないのに「考えた結果、判断したんだ。オレって頭の回転早い!」とか「あ、ワタシ、賢いかも~っ」なんて考えた気になっている。
 
 先日までの国会前の大騒ぎと大同小異。
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吹く

2020年06月22日 | 重箱の隅
2015.10/06 (Tue)

 「吹く」、「拭く」、「噴く」、「葺く」。

 こうやって並べてみれば、大和言葉としては同じ「ふく」でも、随分意味が違うようになっていることがわかる。
 時代が下るにつれて未分化な状態から意味が細分化されていき、使い分けられていった結果が、このような当て字にあらわされている。
 この「意味の細分化」は日本人のたゆまぬ努力の成果、というより「精華」なのだと思う。

 表意文字を表音文字として用いること(仮名という使い方)を始め、でも、表意文字としての働きはちゃんと今まで通りに重視する。
 こんなことだって批判的に見るか肯定的に見るかで、よほど違った絵(日本文化の解析)ができる。そこから日本の姿が見えてくる。


 「吹き矢」とは書くが、「噴き矢」とは書かない。
 管楽器の「歌口」を「吹き口」とは書くが「噴き口」とは書かない。
 「噴火」は「火を噴き出す」のであって、「火を吹き出し」たら巨神兵か火吹きの芸人だ。

 「吹く」は意識してやるものであって、「噴く」は辛抱できず、或いは思わず「する」ものだ。
 「火山の噴火」は山が耐えられなくなって「噴き出す」のである。決して「吹き出す」のではない。噴火みたいなもの、そんな意図的にやられたんじゃ、たまったものじゃない。

 というわけで、「思わず吹き出してしまった」りするのは、感激の余りの「笛吹き(管楽器奏者)」くらいのもので、「あまりのおかしさに」、または「びっくりして」という場合は「噴き出して」と書かなければ意味が通じない。

 「発音が一緒だからいいじゃないか」
 なんてことを言っている先には、「漢字を捨てた国」の現状があり、我が国も同じ轍を踏むことになる、と日本人は切実に感じるべきだろう。

 「ただの誤変換だ。目くじら立てるな」?
 いやいや。こういうことこそ大袈裟に騒ぎ立てることをしなければ、いつまでたっても日本国憲法の文章の異常さに気がつかないのではないか。

 ただ、ネット用語で、(笑い)が(笑)、→(藁)→(ww)→(草)となったり、バイク乗りがバイク海苔とか、yeahを書き間違えてyhaeと書いたのが面白いからと「ヤエ~!」と言い出したり、なんてのは、わざとやってる言葉遊びそのものだから、万葉仮名の頃の感性が今も残っているんじゃないか、と思ったりもしますけど。

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こんなの読まれましたか。

2020年06月22日 | 心の持ち様
2014.12/21 (Sun)

 こんな短い解説で、こんなにも的確に書かれたんじゃあ、載せないわけにはいかないじゃないですか。
 まあ、一度読んでみてください。
 
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
  ━━━━━━━━━
  衆院選挙結果と展望
  ━━━━━━━━━

    池田 元彦

 マスコミ報道は可笑しい。自民党が291で圧勝だ、共産党が8から21で大躍進という。
 自民党の前議席数は293即ち2議席減だから、議席維持が適切な表現だ。共産は前議席を2.5倍にしたが、公明党同様継続増の可能性は低く、批判票を民主党に代わり大量獲得した、が正しい。

 低投票率は
 「自民の陰謀だ。北海道等寒くて投票に行けない、雪で選挙運動が出来ない、12月選挙は非常識だ。」
 とTBSで久米宏が無知を晒して騒いでいたが、前回比で一番投票率減少が少なかったのが北海道なのだ。
 全国平均6.66%のところ、マイナス2.38%の事実を知らない。

 偏向マスコミは、「大義なき解散」、「600億円の無駄」「争点なき選挙」「自民党圧勝」と騒ぎ立て、戦略通り「52.66%」という戦後最低の投票率を達成し、公明党や共産党等組織票がある政党に有利になるキャンペーンを張っていたのだ。
 低投票率は、寒さでなくメディアの策謀・陰謀の結果だ。

 比例で自民党1765万票は、2012年の民主党からの政権奪取時の1662万票より100万増。得票率も33.1%で前回の27.6%より、5.5%増し。
 民主は得票数977万票で前回より微増15万増だ。自民からの政権奪取時の2984万票には遥か遠く及ばず、国民は民主党を見限ったのだ。

 原因は明快だ。前回マスコミに騙された中間・浮動層が、拙い政権運営に加え中韓阿りの強引な反日政策を推進する民主党に愛想を尽かしたのだ。

 一方支持層も党内統一政策が出せない民主党への批判票として、表向き主張はぶれず耳障りも良い共産党を票の受け皿にしたのだ。

 中韓の横暴・反日攻勢のお陰で保守層に加え、危機感を募らせた普段ノンポリの中間層が自民党を支持した。ネットで人気の次世代の党は惨敗した。

 維新の会との連携なく、田母神・西村候補は当選第1の選挙区を選ばず、敢えての敵正面攻撃作戦は清々しいが、実利を犠牲にしたのだ。

 即ち、最近の自民党政策は本来の安倍イズムでない、尖閣・小笠原での軟弱対応、河野談話継承、2千万移民、靖国参拝出来ない等は、公明党の介入であると田母神・西村候補は喝破したのだ。
 次世代の党は、憲法改正も含め本来は安倍与党なのだから、次回復活すべき政党だ。

 橋本党首不出馬の維新の党は、今後旧結いの党と必ず内紛分裂するだろう。生活、民社は何れ消滅する。

 以上概観すれば、自虐史観に染まらない健全野党の成長が必要だ。

 民主党保守派と次世代の党に期待したい。自民党は、利権守旧派や反日親中韓党員とは決別してもらいたい。

 沖縄は、小選挙区で野党候補者全員が当選したが、その後落選した全候補者が比例で復活した。翁長知事と、どう調整或は戦うのか見ものだ。
 政府は、補助金ばら撒きを止め、国益に基づき是々非々の、強制執行・排除等の行使も視野に入れ、辺野古移転を早期に実現すべきだ。

 今回の選挙では、全国的に投票の入力・集計ミス等が多発している。
 それも問題だが、投票者総数より、投票総数が上回る例や、港区での次世代の党3束合計1500票が、共産党の票として集計されていたのは意図的ミスか、不正投票、不正管理を疑わせる。原因の徹底究明が必要だ。

 最高裁裁判官国民審査は、現状のやり方では事実上審査ではない。
 国民には判断材料が少なく、盲判を押しているようなものだ。
 以降選挙公報等では、国論が別れる関与裁判事例に加え、該裁判官の賛否結果を判りやすくリスト化すべきだ。
 〇?印両方とし、それ以外は無効とすべきだ。

 安倍政権の課題は、国内反日勢力排除と、国益に沿った美しい日本の回復、復興である。 



                      2014/12/20 (土) 12:27
 
                  ( 「頂門の一針」3522より転載 )

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 ね?見事でしょう。

 自民党が291で圧勝
    ↓
 2議席減だから、「議席維持」が適切。

 共産党が8から21で大躍進
  ↓
 共産は公明党同様、批判票を民主党に代わり大量獲得しただけ。

 12月選挙は(北海道等寒くて投票に行けないんだから)非常識だ。自民党の陰謀だ。
  ↓
 前回比で一番投票率減少が少なかったのが北海道。


 「大義なき解散」、「600億円の無駄」「争点なき選挙」「自民党圧勝」
 と騒ぎ立てたのは投票率を下げるための策略、それこそ陰謀ではないか。

 比例で自民党1765万票は、前回の1662万票より100万増。得票率も33.1%で前回は27.6%。増えてるじゃないか。
 民主は得票数977万票で微増15万だ。自民からの政権奪取時の2984万票には遥か遠く及ばず。(2000万票減!だなんて。すごいですね~)

 志ある者は雨が降ろうが槍が降ろうが行く。また、組織票は確実に票が読める。
 対して。 
 「悪天候」。「情報は新聞よりテレビ」。「目先のことが気になる」。
 そして「空気と平和はタダ」と思っている怠け者。
 加えて、初めっから「自民300議席超」と書き立てられりゃ、そりゃ行かんだろう。
 産経だって、共同通信の原稿を転載しただけじゃないのか?それもでかでかと。
 変だったもの。アサヒのような全国を網羅するような取材力持っている筈ないんだから。

 次世代の党の結果は無茶苦茶だったけど、だからと言って開票の不正を暴いたら、当落が変更されるのか?
 それよりも国会を開いた時から、間違いなく出来レースだったあの慰安婦に関する質問のようなことなら、水面下でいくらでも動ける。
 今度は平沼、園田、両議員からそうやって出されれば、そして、まずは選挙管理委員の「国籍条項を復活」させるよう行動することならば、たった二人でも自民党を動かせる。

 沖縄は、小選挙区で野党候補者全員が当選したが、その後落選した全候補者が比例で復活した。
  ↓
 狼魔人日記にあった。
 《 沖縄の四つの選挙区で、「建白書派の勢力」4候補の合計得票率は53・4%。一方、自民党候補と1区の下地幹郎候補を合わせた「非建白書派勢力」の合計得票率は46・6%で、その差はわずか6・8㌽である。
 さらに1区に限定すれば、自民党の国場幸之助氏と下地氏の合計が「建白書派勢力」の共産党・赤嶺政賢氏を約20㌽上回まっている。
              (略)
 さらに比例区で沖縄全県の得票率を見ると、どうなるか。
 「建白書派」の共産党、社民党、生活の党の3党合わせて34・1%。
 これに対し、安倍政権与党の自民党(25・4%)と公明党(15・9%)は合わせて41・3%。
 これに「辺野古推進」の民主党を加えると50・2%にのぼる。》

 
 選挙から一週間。もうテレビも新聞も「国会がいつ開かれるか」、に話が移っている。
 でも、それ違うでしょう?
 今やらなきゃいけないのは我々国民個々の、選挙の総括じゃないんでしょうか。勝った負けた、じゃない。
 選び出した人に、我々の思いを何らかの形(ブログでも、手紙でも、電話でも、また投稿でも)で伝えようと努力をし続けるべきでしょう。

 あ、でも、歌舞伎座に招待されたりシャンパンを受け取ったり、はちょっと考えなきゃなりません。
 勿論、「団扇じゃない」と強弁されたって、穴の開いた厚紙に議員の名前なんかが書いてあったりしたら、即、ネットで晒し者、笑い者にしてやらなきゃね。
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入院がらみ

2020年06月22日 | 日々の暮らし
2015.10/04 (Sun)

 七月の半ば近くになってどうも体調が良くないと感じ始めた。
 振り返ってみると七月当初から何となく風邪気味のようで、下痢が続いていたように思う。
 何だか腹の具合がおかしい。これまでに感じたことのない妙な重苦しいような違和感がある。
 気のせいかとも思ったが、二十日頃になっても治まらない。

 で、田舎に帰って検診をしてもらおうと思った。

 二日にわたって採った検便の一本から潜血が見つかった。
 「一本でもあったら、検査やな」
 と診療所の先生に言われ、月末に内視鏡検査となった。痛み止めの注射をして、ポリープがあれば同時に切除、一晩だけ入院、ということだ。

 だが、なかったら帰ることになるわけで、その際は麻酔(痛み止め)が効いているから家人に迎えに来てもらわなければならない。
 家人のいない場合は、一人で帰らねばならない。その際、運転はできない。
 となると、独居還暦老人初心者は身動きが取れない。
 
 そういうわけで痛み止めなしで診てもらおうということになったのだが、これが死にそうなくらい痛い(生きてるけど)。
 根性なしというか辛抱が足りないというか、
 「いたたた!」
 と言ってしまって
 「痛み止め、しますか」
 「お願いします」
 となったんだけど、痛みはやわらいでも
 「血圧が下がったから、続行はしない方が良い」
 と言われ、何のことはない、無駄に痛い思いをして、結局一晩病院で過ごすことになった。

 それだけではない。ポリープは大きいのが二つ残っていて、
 「もしかしたら一回では取れないかもしれない。その時はもう一度間を空けて」
 なんてことを言われた。早い話が一ヶ月以上かかるということだ。
 万が一でも癌化していたら、或いは出血したら、と大事を取ってのことらしい。
 昔だったら開腹施術なわけだから、それを考えたら、
 「現代人で良かったぁ~」
 と、心底、思う。

 初盆の読経をしてもらって、さて、再施術。
 「これを含めてあと二回になるかも」
 、と言われていたのが、ポリープ二つでなく、三つまとめて一気に取ってしまったのだそうで、これで終わり、となった。

 
 九月一日。
 「悪性のものは見つからなかった。再検査は来年の三月に」
 との診察結果を聞いて、
 「やれやれ。これでやっと本格的に神戸に戻れるか」
 そんなことを思った。
 が、何てことだ! 地域のゴミ当番が当たっているではないか!それも九月の下旬から十月の初めにかけて、だ。(二週間、ですね)


 そういうわけで、十月三日、神戸に戻りました。
 明日、十月五日、転入手続きをして八年ぶりに神戸市民になります。

 随分と間が空きましたが、またぽつりぽつり、書いていきます。
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