ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

ぼくらの民主主義なんだぜ~高橋源一郎

2015-11-26 20:31:59 | 本の少し
ぼくらの民主主義なんだぜ (朝日新書)
クリエーター情報なし
朝日新聞出版

☆☆☆☆

私が普段読んでいる本たちから、一番遠くにある本か。


BSTVの久米書店で11月の初めに紹介されていたので、
早速買って読んでみたが、帰りの電車の中では疲れた頭がついていかなく、、
と言って、朝読むと重すぎて仕事モードに入りきれなくて・・・・。

寝る前と、休日の昼間にちょい読み、本日ようやく読了。


題が「ぼくらの民主主義なんだぜ」ですから、
高校生あたりに解り易く、民主主義を説いているかと思いきや、
このぼくらは、私たちのこと・・・・・中身に濃いこと限りなし。


「震災と原発事故」、「重度の心身障害児」、「金融問題と債務危機」、
「常識、卒業式と入学式」、在日」、「公平と公正」、「国も憲法も」
「領土」、「宗教」、「デモ」、「領土問題」、「慰安婦問題」、「自民党改憲案」
「選挙」、「体罰、イジメ」、「就活」、「正社員」、「ブラック企業」、「韓流」
「戦争」、「セクハラ、パワハラ、マタハラ」、「DV国家」、「英霊と靖国」
「階級社会」、「民主主義」、「天皇制」、「ロシア・クリミア・ウクライナ」
「支配と服従」、「投票」・・・・・・・。

主たる項目を上げたのですが、

日頃月替り定食のごとく、頻繁に目にする大事なことなんばかりですが、
余りにもことが大きすぎて、敢て日常生活では避けて過ごしているんですが・・・。

でもなんと言ってもこの本、朝日新聞の「論壇時評」を書籍化した本ですから。


たまには普段使ってない脳の部分を刺激する、
こんな頭の体操みたいな本も良いもんですな。


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浮かれ上手のはなし下手~吉行和子

2015-11-24 01:15:15 | 本の少し
浮かれ上手のはなし下手 (文春文庫)
クリエーター情報なし
文藝春秋

☆☆☆

女優の吉行和子さんのエッセイ本というより、役者の半世紀といった具合に
演劇界で仕事がしたくて衣装係にでもなろうと、思っていたのが
高校の時受けたのが民藝の生徒募集、2年後に大抜擢の主役「アンネの日記」

それから50年、テレビでみる名脇役ではなく、色んな処で積極的に演劇を・・・。
民藝を飛び出し当時アングラと言われた早稲田小劇場には出るし、
商業演劇をやれば、映画にも、そして一人芝居と、一貫性が無いと言われながら、
そのときどき、ご自分が演じたいと思う芝居を最優先に・・・・。

役者さんとは、どんな時でも、どんな役でも、あくまで主役。
我儘と辛抱、両面を使いながらの自己表現の世界。

名優というのは、その方の人生そのものが滲み出てくるんでしょうな。

ああ、それから、ずっと兄の吉行淳之介の存在が気になるところ、
既に芥川賞も受賞し、周りにも女性がちらほら、そんな兄を憧れる様な・・・。

今、幾つになられたんでしょう。

一度、舞台など拝見したいもんですな。



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返品のない月曜日~井狩春男

2015-11-19 00:10:20 | 本の少し
返品のない月曜日―ボクの取次日記 (新風舎文庫)
クリエーター情報なし
新風舎

☆☆☆☆☆

これぞ、買って一週間で読み終えた本。

何の予備知識もなく、手にしたことが嬉しくなる。

でも、初版は1985年11月に筑摩書房から刊行されている。
30年も出会えなかったことは、反対に残念だったりして、

出版社と書店の間を結ぶ、取次店に勤めながら、業界の裏バナシを、
本を愛する目線で、懇切丁寧に説明してくれる。

当時、毎日取引先の書店に送る手書きの「日刊まるすニュース」が注目、
その担当者が著者。

その、「日刊まるすニュース」が箸休めのごとく随所に表れるが、
その中身の濃いこと、毎日就業後2時間から2時間半かけて書き上げていたとか、

生の情報、気持ちのこもった情(なさけ)入りの報告だけに、当時話題になったらしい。

息子はもう30過ぎになっていますが、昔「何になりたい」と聞くと
「古本屋」と言っていましたが、この本を見せていたら、なっていたかも、
本屋を開業するには、ちょっとした所で、最低1000万は必要。
一等地なら一億かかる場所もありぃの、儲からない割には
今、大手の書店が牛耳るし、コンビニで雑誌は買われるし、
町の書店がどんどん消えていきますな・・・・。

出版社の社名の由来のところはおもしろく、各社思いをのせて社名にしているが、
そう思って日曜日の書籍案内の下の出版社の広告をみると、
いかに知らない出版社が沢山あることか、
その一つ一つの本をじっくり目にしたところです。

もうひとつ、雑誌のハナシをされていて、著者がオモイロイと思うのは、
「本の雑誌」「話の特集」「流行通信」「ダカーポ」などとあげられている。

「流行通信」だけはファッション雑誌の思いしかないのですが、
「ダカーポ」すべて読んでいたし、
「話の特集」は表紙が外れても一冊だけ所有していたのですが
三年前の断捨離ブームの時に捨ててしまったようで・・・・・
この歳まできたら、あまり急いで処分するのも考えものですな。


本好きの方、必読の一冊でおます。

(堂々の五つ星)


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にょにょにょっ記~穂村弘

2015-11-17 00:10:20 | 本の少し
にょにょにょっ記
クリエーター情報なし
文藝春秋

☆☆☆

穂村弘さんの本でありながら、珍しく星三つ。

いつもなら、買えば他の本を押しのけて完読するのに、
この本、ベッドサイドにほぼ3週間ありましたな。

何冊の本に抜かれていったことか・・・・。

よく考えれば、私の星の数は、熱中して読めたかどうかですな。

大好きな穂村さんの本ですが、マンネリ化というか手の内が見えすぎるように
こちらの方が飽きてきたということですか・・・・人間って贅沢ですな。

よくお菓子にしてもレストランにしても、老舗の味は変らないと言いますが、
聞くところによると、微妙に変えているとか。

仕事で、常々「ファッションとは変化」と答えているのですが、
旬以外の定番の商品でも多少の進歩、変革がないと直ぐに飽きられてしまいます。

消費者とは、気ままで厳しいものです・・・。

と、飽き性のごまめの自己弁護の一席でおました。


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笑いのかたち~和泉市久保惣記念美術館

2015-11-14 23:12:29 | 街で

笑いのかたち~和泉市久保惣記念美術館


笑いのかたち~絵が笑う絵で笑う

美術の世界の笑い、水墨画の布袋さんの豪快な笑顔、
唐子図や風俗画に描かれる子供の無邪気な笑顔、
そして、製作者が遊び心たっぷりに、動物を擬人化して笑いを誘う戯画とか
「判じ絵」みたいな文字を絵で表現したり、駄洒落を絵で表したりと、
絵に近寄って、じっくりと鑑賞・・・・・・。

実は、本日14日と明日15日は「関西文化の日」と、11月通常1000円の入館料が二日間無料。


それよりも、嬉しいのは
「聞いて味わう美術・芸術」と題して「落語会at和泉市久保惣記念美術館」が開催。

笑福亭松枝さんと、縁さんの落語が聴ける。


久保惣Eiホール


立派な高座


120名のお客様


見よ、天井のゴージャスなこと。



一、笑福亭縁・・・・・・・・・・・・「動物園」

でてくるなり、じこしょうかい“縁”と書いて、“ゆかり”と言いますと、・・・・・・。

私も初めての出会いで、最初名ビラを見て、てっきり“みどり”さんと
思っていたのですが、“縁”と“緑”って字面よく似てますよね。

よく見てくださいというと、“えん”さんとか“ふち”さんとか言われるらしいが、
でも、縁起とか縁談、繫がりがあるという所縁のあるご縁、良い字ですな。

演目は、動物園、頭の部分もへし折り、
途中の見せ場虎の縫いぐるみを着るところもあっさり(ああ、もったいない)。

あとで、師匠の松枝さんも言ってらしたが、「動物園、何分や」と聞いたら、
「十五分です」と答えてたが、「正味十一分でした」、焦るとだんだん短くなるんですな。


音楽ホールで声はよく響いていましたが、私たちの笑いを待って貰えなくて
どんどん前へ進んでしまう・・・・間の時間の短縮なんでしょうな。

でも、御年、何十何歳・・・・、入門して一年半、内弟子修行はまだまだ続きますな。



二、笑福亭松枝・・・・・・・・・・「はてなの茶碗」

眼鏡を掛けて高座へ・・・。

じっくりとマクラをふりながら、暖気運転を。

骨董、美術品にちなんだ噺をと。

「はてなの茶碗」、「抜け雀」、「井戸の茶碗」、「竹の水仙」、「ねずみ」辺りかと、
・・・・・やはり松枝さんでは、「はてなの茶碗」でおました。

時間は超過の三十五分の熱演。

三時からの会もすぐ十五分後にあるんですが、お客様は少なそうで
続けて見れそうだったんですが、同じ演目だったらと、遠慮致しました。

さて、実際はどの噺だったんでしょうか、興味あるとこですな。



落語会at和泉市久保惣記念美術館
2015年11月14日(土)午後2:00開演
一、笑福亭縁・・・・・・・・・・・・「動物園」
二、笑福亭松枝・・・・・・・・・・「はてなの茶碗」



「聞いて味わう美術・芸術」、・・・・。




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食の極道~勝谷誠彦

2015-11-12 00:02:04 | 本の少し
食の極道―喋るも食うも命がけ (文春文庫)
クリエーター情報なし
文藝春秋

☆☆☆

勝谷誠彦さんと言えば、

関西では読売TVの「そこまで言って委員会」のコメンテーター
サンTVの「カツヤマサヒコSHOW」、の編集長役で、
辛口のコメントの発言者と思っていたのだが、
この本では最初の「dancyu」の取材で各地を呑み歩くところから始まる。

そういえば、「カツヤマサヒコSHOW」の中でも、
京阪神の穴場というかマニアックなお酒に合う美味しい処を紹介している。

そうか、あのコーナーは結構お酒が呑みたくなるし、楽しみにしていたのだが、
見ごたえあるのは、あれが、誠彦さんのルーツ、真髄だったんだ・・・・。

古本屋で、食の本のコーナーに、「知られてたまるか居酒屋」とか、
失礼ながら、単に酔っ払いが書いた本程度に思っていたのだが、
なかなか日本酒かけては、味もウンチクも辛口。

今度見かけたら、背表紙だけではなく、
ちょいと中まで覗いてみようと思った次第でおます。


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ちょっとおかしいぞ、日本人~千葉敦子

2015-11-10 01:02:31 | 本の少し
ちょっとおかしいぞ、日本人 (新潮文庫)
クリエーター情報なし
新潮社

☆☆☆

昭和63年の発行、今から27年前。

日本人の不思議な癖、不思議な行動、不思議な態度。

未だに続いていることばかり・・・・例えば

買えばどんなものでも、すぐ袋に入れてくれる。
食べる処では、それ二つと、すぐに人と同じものを注文し、
初対面の人にすぐにトシを聞きたがり、

男尊女卑なのか、すぐに、男が・・・・、男が・・・・、と。
男ならやってみろ。男でござる。やっと男になれました。
どうか男にして下さい。男がすたる。男子の本懐。

ちょうど今、大阪では知事と市長の選挙の真っ最中。

上の、フレーズよく聞きますな・・・。


ただこの本で違うのは、お酒の飲み方とクレジットカード使用について

日本人にとっては、「お酒を飲むということは酌をし、されることなり。」と、
自分の好きなペースで飲むことは許されず、水割りというのも
せかされながらジャンジャン飲むという環境から生まれたものと・・・。

でも、最近は、お銚子も瓶ビールも生ビールや酎ハイなどに替って、
客同士が、注いで回る事も少なくなり、マイペースで飲めるように。

いい酒を少量のむ、それも字からして“飲む”から“呑む”に変わったようで・・・。


また当時、三分の一のカード保有者が一年間に一度もカードを使った事がない、と、
現代では、現金よりもカードで買った方が安いなんて、かつては不思議だったが、
今や、当たり前の時代・・・・現金よりも、カードの方が信用があったりして・・・。

逆に、カードの使えない店って、何、っていう感じ。



時代に押されて、日本人が変わっているのは、間違いありませんな。

でも、未だに根底に流れている、独自の日本人らしさもあることは事実でおます。


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片岡鶴太郎展~夕暮此糸(ゆうぐれむらさき)

2015-11-08 22:24:01 | 街で

片岡鶴太郎展~パンジョ専門店・泉北タカシマヤ開店記念


威風堂堂


金太郎


達磨大師


いちご


鶴太郎さん、画家としては、1995年に初の絵画展を開催。

一番上の、鯛の威風堂堂などは初期の作品か・・・・。

2001年に初の海外個展をパリにて開催して好評を博す。

2011年からは、本格的仏画を出展。

2015年には、書の芥川賞といわれる「第10回手島右卿賞」を受賞。
同じ年、第32回産経国際書展にて、「産経国際書展功労賞」を受賞。




今日、嫁さんと一緒に、泉北パンジョで、片岡鶴太郎展を観る。

思ったよりも、出展の作品は少なく、多少がっかり。
そして、作風が年によってめまぐるしく変わっている。

多彩であった魚絵から、色数の少ない野菜へ、ことばとの合体もありいの、
夜桜を扱った墨絵的作風から、最後は書へと。

かつてものまね芸人としての鶴太郎さん、良いものの吸収力は最高。
色数の分秘めたるエネルギーを感じる初期からそして歳とともに枯れていく、



画風は七変化。

私は一番初期の多彩の時と、最近の書の両極が好きですな・・・・。



画集は高いので、上の四枚のポストカードの購入で我慢でおます。



片岡鶴太郎展~パンジョ専門店・泉北タカシマヤ開店記念
2015年11月8日(日)
パンジョホール
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錦秋文楽公演~平成27年度(第70回)文化庁芸術祭主催

2015-11-01 11:41:17 | 文楽・歌舞伎・能
錦秋文楽公演




一、碁太平記白石噺(ごたいへいきしらいしばなし)

田植の段と、浅草雷門の段、新吉原揚屋の段、の三段。

文楽らしくて、情感たっぷりに語られるのは新吉原揚屋の段。

父がお代官の秘密を知った為に殺され、娘、おのぶは母とも死に別れ、
巡礼姿で姉のいる吉原を目指して江戸へあがる。

浅草に辿りついて、あやゆく遊女として売りとばされようとしているところを
助けられ、その店が大黒屋、そこで姉との再開。

ここからが、浄瑠璃の語りと共に、父の死、姉妹の敵討の決意、
それを知った大黒屋の主人のその短慮さの諌め、
どれもが涙ながらに情に訴える、文楽の本骨頂。

単に姉妹が再開し、父の仇討を決意、そして主人が縛めと
それだけの筋立てなんですが・・・・・聴けば聴くほど
英太夫さんの渋めの声と共に、なぜか目頭が熱くなってくる。

文楽の力、恐るべしでおます。



二、桜鍔恨鮫鞘(さくらつばうらみのさめざや)

これは、一段物ですが、中で三場に分かれており、中、前、切、と
やはり、これも、最後の切場が良いんですな・・・。


金持ちの香具屋弥兵衛が五十両の持参金を持って婿入り。

義理の母から縁切りを言い渡され、妻のお妻からも愛想尽かしをされる
主人公の八郎兵衛、一度は立ち去ったが門口に立たされた娘を見て、
ついに踏みこんで、母とお妻を斬ってしまう。

その、お妻の真意がお金の工面のためにあったと、娘から聞かされる。
無筆のために手紙にしたためる事ができないので、娘に何かがあったら
父に伝えよと、その年端もいかない娘からたどたどしく発せられる言葉、

ああ、浄瑠璃、文楽でおます・・・これは実際に有った事件らしくて、
当時はウィークエンダーではないですが、テレビもラジオも無い時代、
瓦版で人気になった事件は、こうして舞台にかけられたんですな。

届かない心と行き違いの悲劇。

お涙頂戴は、心揺さぶりますな。



三、団子売(だんごうり)

これは、太夫四名、三味線四名が、出語り床に勢揃い。

ご陽気に、団子売りの夫婦が、臼と杵になぞらえ、
子孫の繁栄を願っての踊り・・・・。

先ほどの悲劇のお口直しというか、アンコールのおまけというか、
ご陽気におめでたい踊りで、締めでおます。



錦秋文楽公演~平成27年度(第70回)文化庁芸術祭主催
2015年11月1日(日)午前11:00開演
国立文楽劇場(大阪)

第一部
一、碁太平記白石噺(ごたいへいきしらいしばなし)
二、桜鍔恨鮫鞘(さくらつばうらみのさめざや)
 三、団子売(だんごうり)

一部を観たのですが、11時から15時30分までの長丁場でおます。




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