今日は、桂雀松改メ 三代目桂文之助襲名披露公演にサンケイブリーゼに。
各放送局からのお祝いのお花
桂文之助さんの幟も
今日を皮切りに、12月1日の新神戸オリエンタルの公演まで12公演予定されている。
一、桂紅雀・・・・・・・・・・・・・「いらちの愛宕詣り」
噂で紅雀さんの「いらちの愛宕詣り」おもしろいとは聞いていたのだが、最高。
こういうのが“ニン”に合っているということか・・・。
普段の高座から“ちょか”っぽくみえている紅雀さん。
落語の中の主人公の“いらち”ぶりが、ピッタリ合う。
その“いらち”ぶりが、ストレスが溜まる様な“イライラ”ではなく、
のんびりとした“いらち”・・・・大阪でいう“ちょか”がピッタリ。
のんびりしているように見せながら、
心の奥の“ちょかぶりが見え隠れした”師匠の枝雀さん。
その、師匠をも彷彿させる、紅雀さん。
あのあと、子供を風呂に連れていくフルバージョンもあるのでしょうか。
是非、続きを聴いてみたくなる紅雀さんの「いらちの愛宕詣り」、超、お奨めでおます。
二、桂南光・・・・・・・・・・・・・「義眼」
今日の主役である文之助さんこと、雀松さんのエピソードを紹介。
でも、いたって真面目で、そつがなく、師匠の枝雀さんが、大師匠の米朝さんに
「この雀松、ひとつもしくじりしませんねん」と、変な悩みを相談すると、
米朝さん、一言「それで、ええがな」。
雀松の名付け親はその米朝さんで、「船弁慶」にでてくる「雀のお松」から・・・。
普段周りでは、大きな頭で「あたまっちゃん」そして京都の「文之助茶屋」も
大いに関係あるお店で、実は二代目桂文之助さんが始められた店。
今回、「文之助茶屋」さんの御了解を得ての襲名の運びとなったとか・・・。
又、文枝門下にとっても、初代文枝門下で、初代文三、二代目文都、初代文團治とともに
「四天王」といわれた中の、一人である名跡。・・・83年ぶりの復活。
どんどん、上方の名跡が継がれ復活していくのは、良いことでおますな・・・。
南光さんは、得意の「義眼」。
二回ほど聞いているのだが、印象が薄いのはなぜ、こんなに軽い噺だったからか。
今でこそ、ポリーフを視るのに内視鏡をお尻から入れることがあります,、
腸の中、きれいにしてからですが、鯛の目など消化されずあったら、
「ぎょー」とするんでしょうな・・・。
三、笑福亭鶴瓶・・・・・・・・・「宮戸川」
この前の繁昌亭の、七周年の記念興行で皆で浄瑠璃をした時のハナシ。
桂春之輔さんが、最初の練習の時、普段、歌舞伎、浄瑠璃が好きだと聞いていたが
思いの外下手で、皆の「ヘタでんな」の声に、・・・・すねて・・・・・「でえへん」「やめる」とボイコット、
そのあと電話をしても出ず・・・・・ようやく繋がったと思ったら、「一度、いうてみたかった」のひと言。
60過ぎのおっさんのすることでっか・・・・と、文之助さんとは、関係ハナシでスタート。
雀松さんのことあまり関心なくて、天気予想士の・・・ええ、いや天気予報士の資格をお持ちで。
噺は、“半七、お花”の宮戸川。
江戸ネタのしっとり感はなく、上方風というか現代風というか、鶴瓶噺に。
でも、幼なじみの二人が、どちらかがしばらく東京へ行っていて、久し振り会ったとか
叔母さんが、「あのお花ちゃんか」、きれいになってと言わせているが、
なぜか、辻褄合せのバタバタの展開。
でも、いずれにしても笑いたっぷりの「宮戸川」
最後は、いつもの「この続きは本が敗れていて覚えていない」ではなく、
「この続きは、私の落語会で」ときっちり宣伝して、高座を降りる。
四、桂ざこば・・・・・・・・・・・「藪入り」
ざこばさんの「藪入り」は初めて。
「火焔太鼓」「文七元結」など東京噺を最近積極的にされているが、今回は「藪入り」。
福團治さんの名人芸とどうしても比べてしまう。
息子が帰ってくるという喜び、子を思う親の気持ち、
普段と違うギャップにおもしろさがあるんで、
いつも、テンションの高いざこばさんの場合、その差が薄く感じられて、案外損かも。
でも、我家でも息子が帰って来る時の嫁さんのハシャギようは、
この藪入りに近いもんがありますな。
五、口上(文之助、文枝、南光、鶴瓶、文我、ざこば)
向かって、左から司会の文我さん、続いてざこば、南光、文之助、文枝、鶴瓶、さん。
最初は南光さん、南光さんのところで書きましたが、この口上の時の紹介とごっちゃに・・・。
続いて、ざこばさん、文之助さん、前の雀松さんにもあまり思い出ないんですわ・・・。
それよりも、あの鶴瓶、さっき楽屋で“半沢直樹”の時のビス「見したりまひょか」と
見せびらかしてますねん。「おまえ、首吊って死んだんちがうんか」と、文之助さん置いといて
両端でバトル炸裂。・・・・いつも、襲名で見られるお馴染みの光景。
最後の、文枝さんが「文枝一門の所縁ある文之助という名前ですが、雀松さんの人柄、
芸熱心でもあり、今回の襲名となりました」と、実は来年の彦八まつりの実行委員長を
文之助さんにしていただこうと思っています。
今迄彦八まつりは、台風が来たり、雨が降ったり、まともに二日間晴天だったことがありません。
是非、天気予報士の力をもって、晴天の彦八まつりを開催して頂きたく、願いをこめて
お願いしたところです・・・・。
最後に、大阪締めではなく、三本締めでめでたく終了。
文之助誕生の襲名披露、晴れの舞台こちらまで嬉しくなりますな。
六、桂雀三郎・・・・・・・・・・・「帰り俥」
師匠の枝雀さんを彷彿させるリニアモーターカーのマクラから、昔の乗物といえば、
“駕籠”と“人力俥”・・・・・・・ああ、「住吉駕籠「ちしゃ医者」」「いらち俥」「稲荷俥」あたりか。
帰りの俥引き“北浜”から“大阪駅”そして“伏見”“丹波”最後は“舞鶴”
まで行ってしまう。
ああ、これが「帰り俥」、小佐田定雄さんの作。
最後のサゲは「ゴルバチョフ」でおました。
七、桂文之助・・・・・・・・・・・「替り目」
最後に、桂文之助さんとしての初高座。
昔は甘いものが好きでしたが、長年止めてましたが、
この年になるとちょっと甘いものが欲しくなりますな。
と「文之助茶屋」さんを気遣いしてのハナシでしたが・・・
酒にまつわる定番のマクラが始まると、
お酒では知らぬ者どうしがお近づきのしるしにまあ一杯というのがありますが、
これが甘いもんでしたら、こうはいきませんな・・・。
あれえ、文之助さんお酒のハナシ、やり難くなりそうですな。
噺は、人力車・・・・さっきと話ついてるけど・・・・「替り目」
この噺、普通嫁はんを「おまえ」と呼ぶんですが、文之助さんは「おかあちゃん」と呼ぶ。
この上品さ、優しさが文之助さんの良さ。
この夫婦感がほんのりと優しく普通の家庭を演出。
妻に対するいたわりの言葉、単に酔っぱらいの言葉で、明日になったら何をいうたか
忘れているような酔いどれではなく、女房との会話を愉しむ良き夫。
大阪ではなく神戸の匂いがする「替り目」で、上品な文之助落語、開宴でおます。
桂雀松改メ 三代目桂文之助襲名披露公演
2013年10月6日(日)午後2:00開演
サンケイホールブリーゼ
一、桂紅雀・・・・・・・・・・・・・「いらちの愛宕詣り」
二、桂南光・・・・・・・・・・・・・「義眼」
三、笑福亭鶴瓶・・・・・・・・・「宮戸川
四、桂ざこば・・・・・・・・・・・「藪入り」
仲入り
五、口上(文之助、文枝、南光、鶴瓶、文我、ざこば)
六、桂雀三郎・・・・・・・・・・・「帰り俥」
七、桂文之助・・・・・・・・・・・「替り目」
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