9日~11日・「天満天神えびす祭」
繁昌亭の前も、境内も、屋台が出て賑やかに。
9~11日「天満天神えびす祭 十周年奉祝公演」
天神さん、学問の神さんと思っていたら、十年前から戎っさんも手掛けて
商売の神さん、まで手を出して、・・・神さんも、多角経営の時代なんですな。
今日は、鶴二さんお目当てに、嫁さんと繁昌亭へ。
その後は、懐かしの堀川戎へでも・・・・。
一、桂華紋・・・・・・・・・・・・・「道具屋筋」
華紋さんの初高座というか、華紋という名前をいただいて直ぐの、
高槻の高座聴いているんですよ。
そのときも達者でしたが、丸三年が過ぎ、上手いですな。
落ち着きがあり、変な癖もなく、噺のおもしろさをストレートに伝えてくれる。
「道具屋」、フルバージョンもできると思うが、適度に割愛しながら
時間の寸に合わせる、こんなところに、噺家さんのセンスが現れますな。
二、笑福亭べ瓶・・・・・・・・・「明石飛脚」
べ瓶さん、珍しい「明石飛脚」、
仁嬌さんで一度、かい枝さんで二度しか聴いたことのないレアな噺。
でも、前半の各地で大阪と明石の距離を聞いて「昔から十五里と決まってますな」
まだ進んでないと勘違いして、「どっこいさのサッ」と走りだすとこ、難しいですな。
この噺のおもしろさは、終わったと思ったら更に続いているというところ、
お客さんをけむりに巻く、その快感を味わいたいの噺なんですな・・・。
三、桂福楽・・・・・・・・・・・・・「京の茶漬」
癖があると思っていた、福楽さん。
この「京の茶漬」は、いたってオーソドックス。
京都人の、いやらしさも、さほど出さずに、福楽さんのアクの強さに期待するだけ
ある面、薄味に感じた「京の茶漬」でおました。
四、いわみせいじ・・・・・・・「似顔絵」
まずは、いわみせいじの字から、ご本人さんの似顔絵へ。
次は、お客様の中から、5才位のかわいい舞台の裾で
お父さんに抱っこされながら男の子の似顔絵を。
最後は、ペルシャ文字みたいなフニャフニャ文字をサラサラっと三行。
裏向きに、ひっくり返すと、繁昌亭・・・・、天満宮・・・・、あともうひとう、に。
似顔絵の出来ばえもさりとてながら、あの飄々としたしゃべくり、好きですな。
五、笑福亭右喬・・・・・・・・・「犬の目」
今や、右喬さんの十八番。
普段聞くと力の入った(力んだ口調)落語ではなく、本日はその力みは少な目。
何度も聞いて、右喬ワールド慣れてしまった、ごまめですが、
繁昌亭へお越しになって初めて落語を聴かれた方には、右喬さんの落語
どのように映ったか、興味あるとこですな・・・・・。
六、桂米二・・・・・・・・・・・・・「はてなの茶碗」
端正、正調、落語の真髄、ここにあり。
米朝落語の優等生、米二さんの「はてなの茶碗」。
先程の「今日の茶漬」に続き、京都シリーズ。
京都の大学にいってたので、京都の友達も多いですが、
大阪人と京都人、微妙に違いますな・・・
何が違うのか、大阪のアホなシャレは、ちょっとバカにされているような。
心底が見えませんな・・・・・・・。
中入り
七、桂朝太郎・・・・・・・・・・・「マジカル落語」
いつもの飄々とした、朝太郎さんのマジック。
「マジック落語」とうたっているので、最期は“オチ”が必ずある。
ストロー、ティシュペーパー、等どこの家庭にもあるものを使って、マジックを。
黒い布の駕籠から次はどれにしようかと出してこられるんですが、
日によって、ネタは違うのか、順序も違うのか、・・・・。
1967年「不思議の御縁」、1968年「けんげしゃ茶屋」を朝太郎さんで聴いていますが、
マジカル落語に染まる前、今となっては貴重な経験ですな。
八、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「ハンカチ」
本日お目当ての鶴二さんの登場。
出てくる前、嫁さんに「今日の鶴二さん、何するか、当てよか」
「ハンカチ。ぐらいと違うかな。」・・・・ズバリ的中。
戎っさんに因んで、“愛を叫ぶ”会場を、戎さんに替えて・・・。
夫婦間の心のすれちがいを巧みに、年代の高い客層だけに、あるある状態。
最後はちょっぴりほろりとさせる、プチ人情噺に。
古典だけではく、現代ものもできる鶴二さん、芸の幅、拡がりましたな。
九、笑福亭由瓶・・・・・・・・・「阿弥陀池」
熱血派、由瓶さんの熱演高座。
これも、戎っさんに因んで、体をかわすから鯛つながりで、戎っさんがでてくる
「阿弥陀池」へ・・・・、中盤、ひっぱり過ぎて、最後のオチまでいかず。
やはり「それやったら、阿弥陀が池(行け)と言いました」とようできたオチだけに
最後までいって惜しかったですな・・・・でも、全編、仕込に満ち溢れた噺だけに
割愛するところ、難しいですな。
十、林家菊丸・・・・・・・・・・・「幸助餅」
失礼ながら、見直しましたで、菊丸さんの高座。
「癪の合薬」のイメージが強かったですが、
払拭した「幸助餅」の一席。
こんな噺、初めて聞く人は、雷関の心情を知らぬだけ、
最後の結末のインアパクトが大きく、よろしいな・・・・。
寄席のトリは大事ですな、お客さんは最後の高座の余韻を持って外へ、
間近で聴いた噺の印象が深いだけに、責任も遣り甲斐もある高座ですな。
さすが、第10回繁昌亭大賞受賞の菊丸さん、
それに相応しい、「幸助餅」の一席でした。
天満天神繁昌亭・昼席
9~11日「天満天神えびす祭 十周年奉祝公演」
2017年1月9日(月・祝)午後1:00開演
天満天神繁昌亭
一、桂華紋・・・・・・・・・・・・・「道具屋筋」
二、笑福亭べ瓶・・・・・・・・・「明石飛脚」
三、桂福楽・・・・・・・・・・・・・「京の茶漬け」
四、いわみせいじ・・・・・・・「似顔絵」
五、笑福亭右喬・・・・・・・・・「犬の目」
六、桂米二・・・・・・・・・・・・・「はてなの茶碗」
〜仲入〜
七、桂朝太郎・・・・・・・・・・・「マジカル落語」
八、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「ハンカチ」
九、笑福亭由瓶・・・・・・・・・「阿弥陀池」
十、林家菊丸・・・・・・・・・・・「幸助餅」
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