呂好一人勉強会
久しぶりに寄せて頂いた、呂好さんの一人勉強会。
と言いながら、ゲストの南青さんが参加。
堺筋本町・船場寄席
一、笑福亭呂翔・・・・「色事根問」
呂好さんの弟弟子の呂翔さんの登場。
「師匠の呂鶴の呂と、哀川翔さんの翔、日ハムの中田翔さんの翔、大谷翔平さんの翔、
翔で、呂翔・・・今から呂翔のショータイムのはじまりです」と、
キャッチフレーズって大事ですよね。
かつて、「女風呂の呂と、女好きの好で、呂好」というのが呂好さんでしたよね。
これだけでも懐かしいですね。
呂翔さん、初めての出会いですが、なかなかのもの。
声は大きく、言葉もはっきり、急ぐこともなく、よろしおます。
話をきっちりこなすだけで、笑いはきっちり取れると確信のもとでの
高座、呂竹、呂好、呂翔、と一門の匂いができてきましたな。
二、笑福亭呂好・・・・「猫の茶碗(猫の皿)」
弟弟子の高座を見て、自分のことのようにドキドキ、ヒヤヒヤでしたと。
一部詰まりかけてましたが、立派なものと。
自分は、三席なので、ネタおろしはちょっと短めのものを・・・・。
「はてなの茶碗」と思いきや、「猫の皿」、こちらでいう「猫の茶碗」へ。
こんな噺ができるなんて、一般にお茶やお花が普及し、骨董品が流通してたんですな。
人間、一攫千金、欲をかくとあきまへんな。
芸事も同じ、一足飛びはないようで、そういう意味で、
呂好さん、着実に一歩一歩上り詰めてますな。
そういえば、NHKの新人落語大賞の最終選考まで残ったようで、
11月の4日(日)では、午後4時から放映があるようで・・・凄いですな。
贔屓にしている落語家さんが、成長されるのを目の当たりにできるのは嬉しい限りです。
三、笑福亭呂好・・・・「まめだ」
丁度、今の季節柄にぴったりの噺。
落語家さんって、素敵ですね、床の間の掛け軸を替えるように、
四季折々に、時節柄の噺ができるなんて。
落語って、最後のオチを言いたくて、ずっと噺を進めているような・・・
「狸の仲間から、ぎょ~さん香典が届いたがな」
この「まめだ」、まさに、そんな、噺・・・・ですな。
しっとりと、銀杏が敷きつめられた三井寺の境内が浮かぶ、
呂好さんの「まめだ」でおました。
四、旭堂南青・・・・・・「山之内一豊と千代~内助の功」
チラシに、南龍と書いてあるので、はてな、と思いきや。
来月、南龍、二代目旭堂南龍さんを襲名なさるんですね。
講談界では27ぶりの真打誕生とか・・・・。
今、東京の神田松之丞さんで講談が注目ですが、
やはり、スターというか、新しい演者の登場により、業界、
その芸界、そのものが普及、浸透してゆきますな。
今日の講談は。春蝶さんでよく聴く「山之内一豊と千代」、
どちらが原本か解りませんが、まるっきり同じ進め方。
笑いも、動きも、たっぷり、愉しい高座でおました。
ということは、講談も落語も、兄弟の様なよく似た芸。
立て弁と台詞の量の違いぐらいで、赤穂義士伝や軍談に任侠伝など
聞いてみたいものは、ようけあります。
今後は、大阪で活躍される南龍さんに期待して、講談の世界も覗いてみたいですな。
五、笑福亭呂好・・・・「もう半分」
新しいジャンルに挑戦か・・・・気色の悪い噺ですがと断りながら。
少し、証明も落として、怪談風に「もう半分」を。
でも、怪談噺というには、おどおどしさはさほどなく。
声の質、声のトーン、陰気な高座とすべてが違う様な、
恐さも陰気さも「まだ半分」というところ。
先程の南青さんの講談での落語と講談の間の噺というのでは、
この「もう半分」、もっと講談寄りの噺なんでしょうな。
来年の夏あたりには、ヒンヤリと冷房代りの語り期待しております。
たっぷり5席、充実の呂好さんの勉強会でおましたで。
呂好一人勉強会
2018年10月29日(月)19:00開演
堺筋本町・船場寄席
一、笑福亭呂翔・・・・「色事根問」
二、笑福亭呂好・・・・「猫の茶碗(猫の皿)」
三、笑福亭呂好・・・・「まめだ」
四、旭堂南青・・・・・・「山之内一豊と千代~内助の功」
仲入り
五、笑福亭呂好・・・・「もう半分」
次回、呂好一人勉強会は、12月28日(金)開演19時でおます。