上野鈴本演芸場・昼席~2019.07.13
昼からは、上野鈴本演芸場です
。
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夜席の主任は喬太郎さん。
夜は、前売指定で完売のよう。
上野鈴本演芸場・昼席
2019年07月13日午後12:30開演
一、柳家小もん・・・・・・・・・・・・「強情灸」
2013(平成25)入門、今年で六年目二つ目さん。
前座修行中の失敗をマクラに・・・縦社会での理不尽な関係。
絶対なる師匠の一言、一言に、気を使いながらの修行。
一般企業では、初日にパワパラと訴えられそうでおます。
二、翁家社中・・・・・・・・・・・・・・「太神楽曲芸」
翁家小楽さんと小花さんの師弟コンビ。
茶碗積みから、土瓶の曲芸、最後は小刀の投げ渡し。
二人の息が必要な芸でおますな・・・・。
嫌なことがあると、手元は狂うのか、何事も一緒ですが体調管理必要ですな。
三、柳家三之助・・・・・・・・・・・・「夢の色事」?
浮世床みたいな設定、寝ているやつを起こして色っぽい話をと、
惚気ばなしを散々聞いて最後は、・・・・・・・。
お題。解りません>
四、古今亭菊丸・・・・・・・・・・・・「たがや」
夏らしい、噺。
まず、大阪では掛からないハナシ。
江戸はやはり、武士世界、町人との日頃の接触も多く、
そこでの悲喜こもども、いろんなことがあったんですな。
「たがや~」、で終わる、良いオチでおますな。
五、立花家橘之助・・・・・・・・・・「浮世節」
橘之助というので男の方と思いきや、妙齢の女性が・・・。
三遊亭あす歌、小円歌、そして二年前にこの名跡の立花家橘之助を襲名。
若く見えますが、結構なキャリア、結構なお年、なんですな。
高座は、女三味線・・・。
小菊さんに、あずみさん、上方では英華さんに友美さん。
噺家さんと同じように、三味線の女漫談、まだまだ多くおられるんでしょうな。
六、古今亭文菊・・・・・・・・・・・・「やかん」
知ったかぶりをする奴を“やかん”と・・。
見たことがあるような無いような、“文菊”さん、前の名前が“菊六”さん。
でも、2012年の真打の際の襲名とあれば、聞いてないような、
こんなのを“やかん”って云うんでしょうな。
七、柳亭市馬・・・・・・・・・・・・・・「道具屋」
東京の寄席の良さは、真打、それも大トリクラスの方が間の出番に。
結構長時間なので、仲入り前にも贔屓の方の出番で山を作って、
いつ入っても、いつ出ても、良いようになってますな。
ということで、市馬さんの登場。
噺もさらりと「道具屋」を、こんなの楽しい限りですな。
まあ、持ち時間がほぼ均等の15分、短くコンパクトに、
それでいて、噺のおもしろさを凝縮して伝える。
寄席は、寄席の、おもしろさですな。
八、すず風 にゃん子・金魚・・・「漫才」
何とも言えない、年齢不詳のお二人さん。
踊りたっぷりの舞台で、息切れするのもネタではなく、本当に息切れ。
幾つ何十なっても体当たりの舞台なんですな・・・尊敬。
お身体、お大事に・・・最後はいつもの金魚さんのチンパンジーの猿真似がでてくると、
最前列のお客様が、バナナを手渡しで差し入れ。
この間合い、寄席の良さですな。
九、柳家はん治・・・・・・・・・・・・「妻の旅行」三枝さんの作「妻の旅行」、
結構「鯛」や「宿題」、「読書の時間」、東京で聞くことの方が多いかも。
東京ではほぼ定席の寄席なので、バリエーションからも創作落語との出会いが。
十、林家楽一・・・・・・・・・・・・・・「紙切り」
横綱の土俵入り小手調べの最初の作品、頂きました。
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もちろん、逆バージョンも一緒に・・・。
十一、桂小ゑん・・・・・・・・・・・・「流れ星・天の川」これも、季節にちなんだお話。
短冊に書かれたお願い事を、織姫と彦星が片づけていく。
まあ、赤い糸で結ばれているとよく言われますが、
もつれる糸も、今の人は、出していない様で、
人との関わりもあっさりめ・・・どこか、淋しい世の中ですな。
十二、春風亭正朝・・・・・・・・・・「京都と江戸」?
京都と江戸の比較論。
まあ、大阪人にとっては、どちらも癖があって難しいですな。
京都と江戸の方に言わせれば、一番癖があるのは大阪の人やと
いわれそうですが・・・。
十三、ダーク広和・・・・・・・・・・「マジック」
本当はロケット団さん、結構好きなんですよ。
代演はマジックのダーク広和さん、とぼけたトークしながら、
紐マジックをあざやかに、舞台で遠くの人も見えるように、
紐ではなくロープで。
最後は、Tシャツを黒から赤に早替り、どうなってるんでしょうか。
(ジャケットの裏地あたりが、あやしいんですが・・・・)
十四、柳亭燕路・・・・・・・・・・・・「青菜」
本日の昼席の主任、柳亭燕路(えんじ)さん。
夏の噺をと「青菜」を、
でも上方の「植木屋はん、植木屋はん、あんたもう仕事は済んでやったんかいな」
の台詞を聞かんと「青菜」が始まった様な気がしませんな。
「わさびの、あんな小さな蘇鉄」「大名酒に、大名魚」「教育が行き届いて漢語を志して・・・」など、こちらでいうお決まりの台詞が無いと、気の抜けたコーラみたいで、何かさびしおますな。
でも、夏の寄席らしく、季節感たっぷりの噺を・・・・沢山に。
たまに、朝風呂、筆からのお酒のように・・・・・
東京の昼席、ゆったりとひたるのも良いもんですな。