ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

年越しそば~生そば 本家 きくや~(2018.12.31)

2018-12-31 23:23:23 | うどん・蕎麦・そうめん
「生そば 本家 きくや」

今年も、四年続いての恒例の、
九州は小倉南の「生そば 本家 きくや」の年越しそば。

五年前まで息子が九州で働いていた時に通いつめ、
ご主人夫妻に可愛がられた店。

今年もお願いしていた「年越しそば」のセットが届いて、
晦日に家族四人でいただく・・・美味い。

このかつお風味の出汁が旨い、飲み干せるお出汁。
今年も最後の一滴まで全員完食。

海老天、かまぼこ4種(美味しい)、椎茸(どんこ、で甘くてしっかり旨い)、
蒸し鳥、わかめ。ネギ、すべての材料が吟味されていて美味しい。


美味しい蕎麦を食べながらの、家族揃っての年越し、よろしおます。



説明書にもあるように、最後の一滴まで飲み干すことができる優しいお出汁。

蕎麦は手打ちで、細めん、これも のどごし よろしく,美味しいです。

今年は、私がおうどんを日頃、食しているので、
おうどんの玉も、送っていただきました。

年明けの楽しみですな・・・良い年になりそうですな。



生そば 本家 きくや

福岡県北九州市小倉南区田原新町1-1-1
電話番号:093-471-7916

定休日:月曜日
営業時間:11~15:00、17~21:00
 (日・祝は20時まで)


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2018年・ごまめの落語・・BEST30

2018-12-30 05:05:05 | 年間BEST・・・・
柳家さん喬・「唐茄子屋政談」・(10.08)

今年の、「ごまめの落語・・BEST1」は柳家さん喬さんの「唐茄子屋政談」

今年は、なかなか行けずに、都合24回の落語会、117席の落語を拝聴。

家か職場か、近くの落語会にと思って行ったのが、
「いずみ山愛落語会」、「田舎そば寄席」、「せんしゅう亭」、「アーバン落語会in堺筋本町」、
「ヴィアーレ落語会」、「呂好一人会」、「和泉ワンコイン寄席」・・・・
結構近場利用させて貰いましたな。

では「2018年・ごまめの落語・・BEST30」  の発表。

1、柳家さん喬、「唐茄子屋政談」・(10.8)
勘当された若旦那、唐茄子売りにやってきたのが、吉原近くの田んぼ、
そこから聴こえる三味線の音に吉原での思い出が・・・さん喬さん、素敵。

名人芸が、目の前の至近距離で見れるなんて、稲田観音落語会、最高。


2、柳家喬太郎、「ハンバーグのできるまで」・(3.21)
お気に入りの「ハンバーグ・・・」大阪から行ったお連れの方も感動。
東京の方っていいな。日頃寄席で気軽に喬太郎さんが聴けるなんて。


3、笑福亭鶴二・「子は鎹」・(10.8)
父親に引き取られた寅ちゃんの元気の良さで、人情噺の湿っぽさがない鶴二さんの「子は鎹」


4、笑福亭銀瓶・「質屋蔵」・(2.4)
旦那が、質草にはそれぞれの想いが込められている。銀瓶さん真骨頂の「質屋蔵」。

5、桂雀太、「代書屋」・(9.25)
最高の高座。今、現役の「代書屋」では雀太さんが一番、超お奨めでおますな。

6、笑福亭たま、「源平盛衰記」・(7.14)
たまさん色満載の、「源平盛衰記」、地噺、たまさんに向いているみたい。

7、桂文三、「福の神 貧乏神」・(7.31)
神頼みででてきたのが、福の神と貧乏神。陽気に喋る貧乏神、文三のキャラと相まって最高。

8、ナオユキ、「スタンダップ・コメディ」・(10.21)
手ぶり、素ぶり、顔の表情も一時に比べて豊かに、テンポも増して笑いも増量。


9、桂南天、「粗忽長屋」・(5.4)
よろしいな。このおっちょこちょい。クレージ―さとナンセンスさ、南天ワールド全開。

10、桂米団治、「質屋芝居」・(6.10)
演じている米團治さん愉しそう。途中で下座から入る声は吉弥さん。


11、笑福亭福笑、「葬儀屋」・(7.5)
練られただけにおもしろい。随所に散りばめたギャグ満載。

12、笑福亭松喬、「鷺取り」・(9.9)
今や十八番。最後には「フライドチキンのカーネル・サンダース氏の若き日の一節でございます」で。

13、桂南光、「五貫裁き」・(6.10)
じっくり聴かせてくれました南光さんの「五貫裁き」・「欲にきり無し、地獄に底なし」

14、桂千朝、「替り目」・(1.14)
独特の語り口。千朝節は私は好きで、はまりますな。

15、桂塩鯛、「妻の旅行」・(1.14)
骨太と繊細さを持ち備えた、塩鯛さんの落語。上手さとオモシロさをほどよくブレンド。


16、桂文之助、「替り目」・(10.27)
文之助さんらしく、ほのぼの夫婦のラブラブ感ようでてますな。

17、笑福亭伯枝、「木津の勘助」・(12.15)
珍しい噺を・・・。ちょっと硬めで、ちょい泣かす、講釈ネタ伯枝さんにピッタリ。

18、橘家文蔵、「時そば」・(3.21)
真打の演じる「時そば」文蔵さん、今丁度、油の乗りきった噺家の旬でございます。

19、桂雀三郎、「船弁慶」。(5.10)
師匠枝雀さんとは、チョイ味付けの違う「船弁慶」。

20、桂よね吉、「蛸芝居」・(3.11)
師匠吉朝の十八番。吉朝一門の十八番として脈々と受け継がれていくんですな。

21、笑福亭鶴瓶、「青木先生」・(5.5)
今日初めて落語を聞くというお連れさん二人、御満悦でした。 「ピィ―」

22、笑福亭竹林、「まめだ」・(10.22)
まめだ、たぬきは、きつねと違って愛嬌がありますな・・・。

23、笑福亭松枝、「三十石」・(9.9)
下座からの舟唄は本日参加者全員で、楽しい、愉しい、八軒屋までの船旅でおました。

24、桂米左、「持参金」・(5.10)
正統派、米朝一門の米左さん。きっちりと噺のおもしろさだけが伝わってくる。

25、桂春若、「井戸の茶碗」・(8.12)
屑屋の清兵衛、千代田卜斎、高木作左衛門、でてくる人全てが善人。気持ちの良い噺。

26、旭堂南青、「山内一豊と千代」・(10.29)
南龍、襲名直前の南青さん。講談界では27年ぶりの真打誕生。

27、桂梅團治、「宇治の柴舟」・(8.12)
舞台が宇治というのが粋ですな。そうかオチの茶柱でお茶処でないとあきまへんな。

28、桂福丸、「風呂敷」・(6.9)
大人の噺「風呂敷」。福丸さんのイメージ払拭。だんだん、おっさんになっていくんですな。

29、笑福亭呂好、「まめだ」・(10.29)
しっとりと銀杏が敷きつめられた三津寺の境内が浮かぶ、呂好さんの「まめだ」

30、桂佐ん吉、「お血脈」・(6.10)
地噺で笑いを集めるのが難しい噺。でも、すごい、佐ん吉さん。楽しませて貰いましたで。


演者お一人様、感動の一演目とさせて頂いております。


一年間ありがとうございました。
来年もよろしくでおます。







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2018年・ごまめの本の少し・BEST30

2018-12-29 09:43:42 | 年間BEST・・・・

2018年・ごまめの本の少し・BEST・1
「短歌カプセル」・東直子・佐藤弓生・千葉聡

今年のBEST・NO1も昨年に続いて、短歌の本。

初心者にとって、アンソロジーの多くの歌人が載っているのは、
辞書替りで重宝致します。


今年も、読書ログに嵌って119冊読破、そのうち積極的に読んだ短歌の本が48冊。


この、BEST30でも、13冊が短歌の本、ジャンルの偏りはお許しください。



では、BEST30の発表。


1、「短歌カプセル」・東直子・佐藤弓生・千葉聡(4・15)
短歌をかじり始めた私にとって辞書のような本。
これを見て、好みの歌、好みの作風、好みの歌人を知る。



2、「まろん?・大掴源氏物語」・小泉吉宏(4.3)
すごい、漫画なのに読み応えたっぷり、源氏物語の世界を知る。



3、「ウタノタネ」・天野慶(2.12)
「ケータイ短歌」歌人、天野慶さんによる短歌入門の本。
言葉にならない思いをミソヒトモジにこめて。



4、「杏のふむふむ」・杏(10・11)
良きエッセイの要、最後の二行が憎い。落語のオチのごとく、うまい。


5、「食卓一期一会」・長田弘(1・25)
今一番興味のあるのが「言葉」と「料理」詩人が語る料理本。「言葉」の豊かさに驚く。



6、「今日もごちそうさまでした」・角田光代(12・18)
私が愛する料理とエッセイのコラボ。この本で12点料理つくりました。



7、「絶滅危惧職、講談師を生きる」・神田松之丞(6・28)
今注目の松之丞さん、落語ブームの陰に甘んじている講談界の起死回生を図る。



8、「BOOK BAR・お好みの本、あります」・杏&大倉眞一郎(12・26)
ラジオ番組「BOOK BAR」1000冊の中から50冊が本に。書評ではなく、あくまで「本から始まる四方山話」



9、「哲学的落語論」・平岡正明(10・5)
枝雀さんを語るには必備の本。どうしても手元に置いときたくて買い求めました。



10、「おさがしの本は」・門井慶喜(2・1)
あまり小説は読まないのですが、おもしろい、ワクワクして、最後は主人公を応援してしまう。



11、「短歌のレシピ」・俵万智(7・31)
短歌を上手になるにはたくさん読んで、たくさん詠む。それしかないと万智さんは?



12、「十八番の噺」(9・14)
本を探してもないとは、図書館で借りた本か。
落語家さんの十八番(オハコ)の噺とは、直接ご本人さんに聞いたはなし。企業秘密ご披露。



13、「ちるとしふと」・千原こはぎ(4・29)
娘が一人暮しを始めた日に「葉ね文庫」で。
二番目の歌が“背伸びしてすべての窓にカーテンを掛けて始まるひとりの春は”偶然。



14、「ラインマーカーズ」・穂村弘(4.24)
大好きな穂村弘さんの純然たる歌集。もったいなくてマーカーで入れることはできず付箋で。



15、「本は10冊同時に読め」・成毛眞(11・20)
嬉しくなりますな・・私が実践している同じ読書法。



16、「らくごころ」・撮影、橘蓮二(7・3)
落語を支える裏方さんに焦点をあてた本。橘さんの落語愛、満載。



17、「考える短歌」・俵万智(5・29)
短歌上達の秘訣は優れた先人の作品に触れること。自作を徹底的に推敲吟味すること。



18、「なぜ柳家さん喬さんは柳家喬太郎さんの師匠なのか」・(10・24)
なぜ芸風の違うお二人が師弟なのか。芸へ真摯に向かう姿は同じ。


19、「寝る前に読む 一句 二句」・夏井いつき×ローゼン千津(3・15)
あのTV「プレバト」で毒舌の夏井さんが、一刀両断に切り捨てる。



20、「うた合わせ」・北村薫(10・16)
現代短歌50組100首を“うた合わせ”で言葉の糸を解きほぐす。



21、「赤川次郎の文楽入門」・赤川次郎(8・23)
文楽の素晴らしさ、楽しさを、素人目線で丁寧に説明。



22、「短歌と俳句の五十番勝負」・穂村弘×堀本裕樹(7・20)
一つのお題にそれぞれ短歌と俳句で新作で対決。私はやはり短歌の方が好きですな。



23、「財務3表一体理解法」・國貞克則(4・19)
仕事での本。PL、BS、CS、個々が一体してつながる、三表一体理解。



24、「本所おけら長屋・三」・畠山健二(2・22)
落語に行けない時は、このシリーズ読めば笑いと人情が味わえる。



25、「大阪を古地図で歩く本」・(3・13)
「大阪ほんま大賞」で知った本。ちょいと大阪にまつわるハナシが沢山載ってます。



26、「人間の器量」・福田和也(11・22)
善悪、良否の敷居を越える。その物差しとして器がある。



27、「おしゃれと無縁に生きる」・村上龍(5・1)
初めて読む村上龍さんの本。骨のある話っぷりでおもしろい。



28、「新しい猫背の星」・尼崎武(8・21)
沢山読んだ短歌集の中でも、波長の合った歌人・



29、「小沢昭一的新宿末廣亭十夜」・小沢昭一(7・28)
プログラムには「随談・小沢昭一」と、
出囃子はラジオ番組「小沢昭一的こころ」のテーマ曲を三味線で。



30、「ヒット・エンド・パレード」・谷じゃこ(11.17)
顔を合す機会が多い谷じゃこさんの歌集。 ユーモアたっぷり大阪の匂いがどんよりと漂う。




この年末年始の間に、積んである中からできるかぎりの本を読まなければおます。



溜まりに溜まって、机の天板が反り返ってきて大変。
一部床に、まさに積読状態に・・・・優に150冊は越えてしまいました、
正式に数えるのが恐おます。



大晦日には「ごまめの2018年BEST落語30」をブログ致します。






















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BOOK BAR ~ 杏 & 大倉眞一郎

2018-12-26 05:05:05 | 本の少し
BOOK BAR: お好みの本、あります。
クリエーター情報なし
新潮社

☆☆☆☆

杏さんの本を読んで、永年ラジオ番組で本の紹介をされてるとか・・・。
今、そのJ-WAVEを聴こうとすると、有料の契約をしなければと、
どうしようかと悩んでいるところでございます。

そのラジオ番組「BOOK BAR」の1000冊あまりの中から選ばれた
50冊分が本に。

二人のやりとりがそのまま、書評ではなく、あくまで「本から始まる四方山話」。
杏さん、歴史が好き、新撰組が好き、「歴女」丸出し。

本のあらすじ紹介ではなく、その本を読んで考えや楽しさを伝えてくれる。
書けば書くほど、ラジオ聞いてみたくなりますな・・・・。

本の後ろに今迄に番組で紹介した書籍リストが付いてますが、
これを見ているだけでも、また楽しい。

既に、読んでいる本も多々ありますが、
どうしても読みたい本を、ネットで注文、・・・

届いたのが

・「サラバ」~西加奈子
・「わたしを離さないで」~カズオ・イシグロ
・「ハッピー☆アイスクリーム」~加藤千恵
・「マルガリータ」~村木嵐
・「永い言い訳」~西川美和
・「無私の日本人」~磯田道史
・「葉隠入門」~三島由紀夫
・「食う寝る座る永平寺修行記」~野々村馨

来年は、さてどれから読もうかですな。

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らくごなう・おしゃべり研究所

2018-12-25 21:21:21 | 笑福亭鶴二
らくごなう・おしゃべり研究所





一、露の紫・・・・・・・・・・・・「動物園」

マクラで、落語家になるまえの仕事のハナシを、
初めての野外でのゴレンジャーの司会役で、苛められたり。
でも、一大奮起して落語家に?、喋ることが好きなんですな、それとも目立つことか。
いづれにしても、落語家、ピッタリのお仕事でおますな。

お仕事といえば、ずぼらなでブラブラしている男にピッタリの仕事が、
移動動物園で虎の皮をかぶって虎の代りを。

「動物園」、言葉と仕草の両方が大事で、二つ重ならないと爆笑編には・・・。

どうしても、南天さんの「動物園」が頭にこびりついてますな。


二、笑福亭呂好・・・・・・・・「太鼓腹」

「太鼓腹」、たいこ持ちの繁八がはいってきていきなり、
女将、おとみさん、お梅はん、「猫さん、ごきげんさん」と猫まで一気にべんちゃらの嵐。

ここの勢いで、この噺、決まりますな。

呂好さんの、出足、最高、ターボ付きぐらいの勢いで、よろしおますで。

呂好さんの目線が上手い、噺のしゃべくりだけではなく、
目は口ほどにモノを言い、で、噺に重量感がありますな。

どんどん、大ネタに挑戦、楽しみな呂好さんの落語でおますな。


トークコナー・・・・・・・・・「おしゃべり研究所」

若手三人が毛氈の上の座布団に座って、鶴二さんは立ったまま。
今日のテーマは「クリスマス・プレゼント」についてですが、

ハナシはそれてそれて、鶴二さんの若い時の営業、余興、のハナシ、
そして「ちびった」ハナシ、それも、前も後ろも、たわいのないハナシ愉しいですな。


三、桂治門・・・・・・・・・・・・「四人癖」

口癖ではなく、鼻の下をこする、目の上をこする、着物と羽織の袖口をひっぱる、
「こら、ええ」と握りこぶしで手を打つの四人、四様の仕草が癖。

メリハリのついた仕草で、治門さん、おもしろい。

これだけの、大きなアクションならば、500人800人の会場でもOKですな。


四、笑福亭鶴二・・・・・・・・「親子茶屋」

「親と芸子、どちらが大事か」と聞かれる前に、
若旦那、「雀が、日頃から鳴子がガラガラと始終鳴っていると、慣れてしまって
何の効果もなく、仕舞いには案山子の上にフンをしまんがな」と親旦那に逆説教。
この部分、珍しく、鶴二さん、ちょいたしの愉しさ。

確か、二月の独演会には「親子茶屋」が、それに向かって手直し中
どんどん、引いたり足したりするんですな。

「狐釣り」のところの仕草は、さすが踊りをなさってるだけに指の先まできれいですな。

それと、「梅の春」と「釣り狐」ですか、三味線の中田まなみさんの唄、良かったですな・・・・。


ますます進化する、鶴二さんの「親子茶屋」、独演会に向かっての磨き具合愉しみでおます。

らくごなう・おしゃべり研究所
2018年12月25日(火)午後7:00開演
動楽亭

一、露の紫・・・・・・・・・・・・「動物園」
二、笑福亭呂好・・・・・・・・「太鼓腹」
中入り
トークコナー・・・・・・・・・「おしゃべり研究所」
三、桂治門・・・・・・・・・・・・「四人癖」
 四、笑福亭鶴二・・・・・・・・「親子茶屋」
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冒険者たち~ユキノ進

2018-12-24 05:06:07 | 本の少し
冒険者たち (新鋭短歌シリーズ38)
クリエーター情報なし
書肆侃侃房

☆☆☆

これも、“まちライブラリー”での一冊・

今回は、男性歌人の“ユキノ進”さんで、
サラリーマン、会社員、働く男の実社会がみえてくる。
何気ない言葉に、職場のシーンが浮かび、あるあると共感。

そこで、気に入った歌を・・・・・。

飛べるのだおれよりもずっと高くまでローソンのレジの袋でさえも

幾年も回り続けて山手線は東京の空を飛んだことがない

マンションの高層階から一階まですこしずつ違う空を見ている

乗り合わす朝のエレベーターこの中のひとりは昨夜泣いてた人だ

雨の日だけバスに乗るので車窓から見る風景はいつも濡れてる

いつまでも僕はあなたに話していたい海にまで至るようなことばで

会社には不満はないという部下が暗い香りの紅茶を淹れる

マンションのどこかで揚がるコロッケがまもなく春の岸辺へ向かう

家族より仕事ですかと尋ねられ少しのあいだ途切れる会話

幸せの意味を問いつつキッチンで鳥だったものを解凍している

骨になるまでのひととき薄紅の花の名前を教えてもらう

とんかつのキャベツの盛りが高くなり今年も春が来たことを知る

たった五年で世界は変わる地下鉄で夕刊フジを読む人がいない

損益計算書がすこし傷んで躊躇なくコストと人を会社は削る

内線表に並ぶ名前の階級制 社員、 契約、 派遣の順に

ストラップの色で身分が分けられて中本さんは派遣のみどり

社員ひとり減らして派遣をあとふたり増やす部門の年次計画

これ明日の朝イチまで、 と言いかけて午前中にと指示をし直す

人がひとを裁く疚しさ 意欲とか責任感まで評価するのか

 オフィスの蛍光灯の両端が腫瘍のように黒ずんでゆく




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青を泳ぐ。~杉谷麻衣

2018-12-23 04:05:06 | 本の少し
青を泳ぐ。 (新鋭短歌シリーズ30)
クリエーター情報なし
書肆侃侃房

☆☆☆

これも、“まちライブラリー”でお借りした一冊。

初恋っぽく、淡き恋こころ・・・・女性歌人の歌は好きです。

例によって、気に入った歌は・・・・・・・。

きみといるパンのにおいのする町も春 ありふれた恋かもしれず

かろうじてタンポポを避けみっしりとスクールバスが左折してゆく

飾るほどでもないけれど捨てられぬペリエの瓶に初夏は宿れり

創造的退行という名目で種になるまで口づけをする

だし巻きのかたち褒めればきみはああ玉子焼き屋になりたしと笑む

傘もまた骨のみ残すいきものか憶えていたき日はすべて雨

「ごめんね」とあなたはたしかな発音でぼくの世界を歪めていった

デジャビュだと浮かれてみても知っていたあなたが話すすべてのことは

逢えぬまま人生でただ一度だけ降りた記憶のある雨の駅

「お客さま起きてくださいここはもう誰かの始点に変わっています」

ドーナツの穴のむこうはいつも雨せかいはみんな錯覚である

うそみたいに晴れて揺らいでいる夏よ君のかげふみまだ終わらない

おもいでのなかでソナタはどこまでもどこまでも雨の音なのでした



浴室で明かりを消せば曖昧というここちよさ雨は朝まで
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Bootleg~土岐友浩

2018-12-22 02:02:02 | 本の少し
Bootleg (新鋭短歌シリーズ)
クリエーター情報なし
書肆侃侃房

☆☆☆

「借り家短歌会」の際に、“まちライブラリー”でお借りした本。
なかなか参加できないのと、読むのが後回しになったりして、
読み終えるのも、返却も遅れ気味で、焦って読んだ一冊。

でも、“まちライブラリー”の沢山ある短歌集の中からパラパラと
みかえしながら選んだのですが、帰ってみると、「短歌タイムカプセル」
の目次で、しっかりとマーカーを引いてある“土岐友浩”さん。

私の、歌に関する好みが固まりつつあるようです。

音楽、本棚、ホットケーキ、タルト、ドーナツ、など、お菓子好きの私には
いつも口にしているものばかり、親近感んで気にいってるのか・・・・。

例によって気に入った歌は・・・・

まっさらなノートのような思い出が音もなく降りこぼれる僕に

牛乳を電子レンジであたためてこれからもつきあってください

ふたりともすることがない一日にホットケーキを切って重ねる

本棚が足りなくなって生活のところどころに本はあふれる

夕焼けに塗りつぶされた一両の電車に乗ってお祭りに行く

ふたりではさびしいということが言えなくて花火を見て月を見る

てのひらを風にかざしているようにさびしさはぶつかってくるもの

よく揺れるバスと電車を乗り継いで海の見えない駅に降り立つ

生活というのはわからないけれどあなたと水を分かち合うこと

夕食を終えてしばらくしたあとに普通の服で見に行く蛍

ゆびさきに春の砂糖をつけながらドーナツの輪をちぎる仕草は

夏風邪が長引いていて起きているアクエリアスを水で薄めて

勧めようとしている本を読み返す傘とかばんを近くに置いて

太字・・・前回の“短歌タイムカプセル”と重複して気に入った歌です。



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「借り家歌会」・・(2018.12.20)

2018-12-20 21:22:23 | 短歌

「借り家歌会」・・(2018.12.20)

今年最後の「借り家歌会」、何事も今年最期と思えば、
出てひと段落しとかなければと、参加。

どなたの思いも同じなのか、16名もの盛会。
お集まりなったのは、二十代の若手の方と、五十五才アップのお年を召した方の二極分化。

でも、今の若い方の言葉、そして文化が知れて新鮮。

言葉は生きものとして、進化も退化も、常に変化してますな・・・・。


ごまめの歌

ドーナツの真ん中向かって飛びこんでくぐり抜けてもあなたが好きだ


好きな歌

降ってきた雨みたいなものなんだから傘がなければ濡れたらいいよ
(佐藤真由美)


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春宵十話~岡 潔

2018-12-19 05:05:05 | 本の少し
春宵十話 随筆集/数学者が綴る人生1 (光文社文庫)
クリエーター情報なし
光文社

☆☆☆

この前「リーダーの本棚」を読んだ際に、買った本の中の一冊。

「情緒の中心の調和がそこなわれると人の心は腐敗する。
社会も文化もあっというまにとどめなく悪くなる」と、
日本の文化を培ってきた自然に根ざした「情緒」が、
戦後の急激な西洋化が進む中、その伝統と叡智が失われていく。

昭和44年初版発行、なんと今から50年前に危惧されていたとは、
そして、現実として、危惧された日本になっていようとは・・・・。

人を思いやる心、謙譲の美徳など、過去の過去、死語になろうとしているのでは・・・。

でも、著者の岡潔さんは、著名な数学者なんですよ。

それと、うれしいのは、岡さんが小学校二年の中頃に転校で来たのが、
大阪市北区の「菅南小学校」、わたしは北区の「西天満小学校」「菅南中学校」の出身。

岡さん、先輩、では、あ~りませんか。

骨のある、良き先輩でございます。
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今日もごちそうさまでした~角田光代

2018-12-18 05:05:05 | 本の少し
今日もごちそうさまでした (新潮文庫)
クリエーター情報なし
新潮社

☆☆☆☆☆

読み終えるのに、半年以上も掛かった本。
おもしろく無くてではなく、おもしろいのですが、
いつも、数ページ、エッセイ一つ読んだら終わり。

美味しくて、大事に、大事に、しているお菓子のように。

私が愛する、料理とエッセイのコラボ、
こんな本が書けたら最高・・・作者は、あの角田光代さん。

料理本で、大事なのは、結局その本に影響されて、
実際、その料理をつくるのかどうか、ということ。

つくったのは、
【春】
「かわいや新玉葱」で、新玉葱のサラダ。
「初鰹DNA」から、鰹のタタキ。
【夏】
「ゴーヤの部」で、定番、ゴーヤチャンプル。
「鱧で加齢を思い知る」、たまねぎとの鱧鍋。
「生トマト焼きトマト煮トマト」で、焼きとスープで。
【秋】
「里芋ミステリー」から、里芋入りのシチュー。
「きのこ回想」で、きのこづくしのきのこ鍋。
「和洋鮭」から、珍しく休日の朝に焼鮭。
【冬】
「れんこん哲学」で、厚めの揚げ焼きれんこん。
「神聖餅」で、餅入りごま汁。
「豆腐の存在価値」で、湯豆腐の小鍋。」
【とくべつな記憶】
「原点ごぼう」、ごぼう、里芋、だいこん、人参、蓮根、入りの和風カレー。

感化されて、沢山、つくったでしょ。

凄いのは、レシピは一切なし・・・・それでも食べたくなる。つくりたくなる。
そして、それなりの味にできるとは、ごまめもなかなかのもんでしょ。

と、自画自賛。
最後に創った、根菜野菜の和風カレーは、レパートリー入りですな。

料理好きというより、食べることが大好きな方、是非お読みください。
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第166回・和泉ワンコイン寄席

2018-12-15 16:17:18 | 和泉ワンコイン&笑福亭伯枝
第140回・和泉ワンコイン寄席


今日は、久しぶりに、ワンコイン寄席へ。

お目当ては、智丸さんといわみせいじさん。
もちろん、伯枝さんもですが・・・・・。

和泉シティプラザ

ここにある、和泉市の図書館は素敵です。

一、笑福亭智丸・・・・・・・・・・「転失気」

今日は、智丸さんの落語が聞きたくて、ワンコイン寄席に。
丁度、会場へ行くエレベーターで楽屋入りする智丸さんに、バッタリ。

ご挨拶をして、厚かましくも色紙をお願い、それも短歌ファンなので、
落語家笑福亭智丸さんと、歌人疋田龍乃介さんとコラボでと・・・・。

コラボ色紙。

前回もこの和泉市の山間の「山愛落語会」が最初の出会い。
そのときは「桃太郎」さて、今日は・・・・。

マクラは、さすが仁智さんのお弟子さん、自然でそれでいて洒落ている。
新作、創作、もできそう・・・・。

噺は、「転失気」、きっちりと各人のメリハリもあり、上手い。
落研出といわれていましたが、入門して5年。

これからでてくる、色んなネタが楽しみですな。


二、いわみせいじ・・・・・・・・「似顔絵漫談」

この、和泉ワンコイン寄席に、色ものとして出られたのは、
166回もやりながら、たった3回、
英華さんに、ナオユキさんに、本日のいわみせいじさんとか。

ナオユキさんも、見たさにこのワンコイン寄席に、個性的なサインを頂きました。

いわみせいじさん、出て来られれたときは、客席も硬く、お互いやりにくそう。

でも、そこは徐々にいわみワールドに。

まずは、ご自分の似顔絵といいながら、美人画を。

次に、似顔絵を書いて欲しい方はと、遠慮せずに手をあげる。

では、女性の方からと、素敵なご女性・・・・スッキリと良く似た似顔絵を・・・・。

私の番では、そのまま書いてはなんですから、
ご自分でこの模造紙に大きくひらがなでお名前を、
好きなものはナンデスカ、と聞かれたので「落語」と返事。
書いた後に、いわみせいじさんが手を加えたのが、これ

そうなんです、ひっくり返すと、
私の高座姿の似顔絵が・・・凄いデス。

そして、終演後、ちゃんんと書けなかったのでと、
わざわざ、玄関口で書いてくださったのが、
恐縮するやら、嬉しいやら、ほんま、額に入れて飾っときます。

あまりの嬉しさに、珍しくツーショットで写していただきました。
ありがとうございました。


三、笑福亭伯枝・・・・・・・・・・「木津の勘助」


伯枝さんは、珍しいところで「木津の勘助」を、
この噺と言えば鶴光さんを思い浮かびますが、
勢いといい、中のあんこといい、気楽に聴けてチョイためになる、
もい一度、聴きたいと思うネタですな。

講談ネタも、伯枝さんにあっているようで。
「井戸の茶碗」、「柳田格之進」、「ねずみ」とか、
ちょっと硬めで、ちょい泣かす、そんな噺、伯枝さんで聴きとおますな。

来月は、都合が悪いですが、家から一番近場の落語会だけに、
できる限り、足を運びまっせ・・・・・。


智丸さんとのツーショット、でおます。



第166回・和泉ワンコイン寄席
2018年12月15日(土)午後2:30開演
和泉シティプラザ3階 和室

一、笑福亭智丸・・・・・・・・・・「転失気」
二、いわみせいじ・・・・・・・・「似顔絵漫談」
 三、笑福亭伯枝・・・・・・・・・・「木津の勘助」
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「暇活」短歌がつくれたら~(2018.12.14)

2018-12-14 21:21:21 | 短歌

「暇活」短歌がつくれたら~(2018.12.14)

6月からの半年ぶりの参加。


萌・お洒落な建物で、コワーキンングスペース往来。
「直木三十五記念館」も・・・。

一階奥にハンバーガーのお店“GREEDY BURGER”がOPENしてました。


世話役兼先生の、牛隆佑さん。

今日は雑談の中で、牛先生がよい話を・・・・・

今の短歌にとって大事なのは、「世界観」。
そして推敲をすればするほど、その短歌は「自分化」していくと・・・・。
ひとつの短歌に「欲張らない」、「詰めこまない」などは、基本の再認識でおます。

自分らしい、短歌をつくる・・・・目指すところですな。


例によっておみくじを引いての、
私の今日のお題は「風邪」と「不倫」で・・・・・。

ごまめ短歌

一人鍋にも慣れたころ粉雪が不倫のようにはらりと舞い散る
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世界最高の処世術 菜根譚 ~守屋 洋

2018-12-13 05:05:05 | 本の少し
世界最高の処世術 菜根譚
クリエーター情報なし
SBクリエイティブ

☆☆☆

「菜根譚」、四百年前に中国の、洪応明、字が自誠という方が書いた本。

日本には江戸時代に紹介され、以来多くの人に読み継がれてきた処世術本。

大きな特徴は、儒教と道教と仏教の三つの教えの上に立って、
人生の知恵、処世の道を説いていること。
まず、儒教ですが、これは身を修め家を斎え、天下国家を納めることを説いた
「表」の道徳。 道教は、「表」の道徳だけでは、世の中は息苦しくなるので、
自らの人生にのんびり自足する生き方、人間の本音の部分を代弁している
「裏」の道徳です。しかし、二つとも厳しい現実をどう生きるかを説いたもので、
人々の悩める心の救済にはあまり関心を示しておらず、それを補ったのが、仏教。

「菜根譚」は、その三つの教えが融合して教えがあるのが、一番の魅力と。

例えば、
「華美権勢に近づかないのは清廉な人物である、
だが、それに近づいても染まらない人物こそもっとも清廉だといえる。
権諜術数を知らないのは高尚な人物である。
だが、それを知りながら使わない人物こそもっとも高尚だといえる」

人間は、弱い生き物ですが、そのなかで自分の生き方を強い意志ををもって貫く。

今、話題のゴーンさんの生き方が頭に浮かびますが、
同じ再建でも稲盛和夫さんの清貧という生き方に共感しますな・・・・。

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とりつくしま~東直子

2018-12-11 05:05:05 | 本の少し
とりつくしま (ちくま文庫)
クリエーター情報なし
筑摩書房

☆☆☆

死んだ人に、「とりつくしま係」が問いかける、この世に未練はありませんか。
何かモノになって、戻ることができますよと・・・・・。

10の短編が綴られている。

果たして、私が死んだら、何になりたいのか、
その後の妻の生活ぶりを見たいような、見たくないような、
複雑な気持ちですな・・・・案外、度量の狭いわたくしめ、

何もお願いせずに、終わるような気がします。

モノに感情がある、移入できるのは、やはり東直子さん、
日頃、短歌の歌人として、風景を逆の立場で切り取ったりして、
視点がそこにあるのかと想われる。

私が永く使っているモノって何。

50年前に初めて買った、LPレコード。
48年前からずっと使っている、ゴルフのサンドウェッジ。
特に、SWは、他のを買って使いだすと、私の方が素敵ですよと、
俄然良い働きを・・・その度ごとに新参ものを追いやって、私の傍に。

そう想うと、たくさんの素敵なモノに囲まれて暮らしていますな。



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