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「生きていくうえで、かけがえのないこと」~吉村萬壱
前回に続いて、今回はお二人のエッセイは・・・・。
最初の、「眠る」では、うり二つの視点で展開。
「吉村萬壱」さんは、眠りとはほとんど祈りに近い厳粛な意識領域だと。
そしてうつらうつらとしているときなど、おそらくこの世ならぬ異界と
繋がっているに違いなく、耽溺し過ぎるのはかなり危険な業かもしれないと。
「若松英輔」さんは、眠ることで人は、もう一つの世界と交わる。
眠るとは私たちにとって、彼方の世界に向かって旅することでもある。
さらに古の人には、眠ることは一つの秘儀であった。
秘儀とは、人間の力だけではなし得ないことを神々の力を借りて経験すること。
眠りとは、生と死のあわいを生きること、現在が二つに分けてしまった世界が
つながっていることを知らしめる営みかもしれないと。
二人、同時に云われると、説得力ありますな・・・・・。
「生きていくうえで、かけがえのないこと」~吉村萬壱・若松英輔