ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

旧鴻池邸で各師匠を彷彿~大美落語会

2008-05-30 00:50:08 | 落語
淀屋橋から、オフィス街を歩いて、大阪美術倶楽部ヘ。
場所柄か、お客様の7割が上品そうな中年女性。
250名程、ほぼ満員。

一、笑福亭たま・・・・・・・・・・「刻うどん」

最近使っている、つかみ。
肉をバラバラにして流す犯罪があったり、
女の子今だ見つからない犯罪があったり、
家に居れば安全な、今日この頃に
わざわざお越しくださいまして・・・ありがとうございます。

刻うどんで、昔の刻の数え方を。
今の12時が、九つ。6時が六つ。六つから七つ、八つ、九つ。
そして、三つ、四つ、五つ、そして暮れ六つと。
扇子をもって、何度も。何度も。
全員、理解したところで。・・・刻うどん・・スタート。

うどん屋相手に、相棒を残したまま、うどんを食べるところ、
たま風のおもしろさ。漫画的。ビジュアル的。・・箸で目を突いてでも。

トップバッターとしては、爆笑度十分。
見る度ごとにエスカレート、面白さ倍増。、
先週に続いて、福笑さんの弟子を極める、たまさんでした。
それと、繁昌亭大賞の「輝き賞」受賞、おめでとうございます。


二、桂宗助・・・・・・・・・・・・・・「はてなの茶碗」

師匠の米朝さんの色紙には、「一期一会」。
あるそばやで頼まれて書くと。一緒に来ていた弟さんが、
「一期一会」とは、この店には二度と来ないということか・と。

この場所は旧の鴻池邸で落語には、鴻池さんはよう出て来ますが。
今日の「はてなの茶碗」の中にも。

宗助さん、いたるところで、師匠の米朝さんの話っぷり。
品性があり、落語の世界へ引き込む。

いまや、生で米朝さんの落語を聴きたければ、宗助さん。
ほんま、師匠に似るという事は、大事ですな。
順番で言うと、亡くなられるのは、やはり師匠ですから。
その後・・・なつかしむファンが、どっと押し寄せたりして。
ああ・・なんと不謹慎な。

ヘンなデフォルメ無くても、素材よさで食べさせる高級料亭。
「一文笛」、「百年目」、「替り目」など早く聴いてみたい。


三、笑福亭竹林・・・・・・・・・・「堪忍袋」

まずでて来るなり、業務連絡。
①・阪神が、3回2点いれて同点に追いつきました。
、、、文太師匠と同じ、阪神ファンか。
②・こもん亭、文華に替わって坊枝が代演。
③・林間つれもて寄席、さん吉では無く、左ん吉さん。
謹んでお詫びを。

噺は、夫婦のきもちのスレ違い。
まあ、夫婦げんかなど、ふとした事で・・。
普段なんとも無い事でも、その日の気分次第で大喧嘩に。

お互いの言い分、聞いてくださいと言うくだり。
どちらも、ごもっとも。仲裁、裁判官は難しいですな。

でも、竹林さんも、六代目の松鶴師匠の声、雰囲気がチラチラ。
きたない声での、女性、味がありまっせ。


四、桂三象・・・・・・・・・・・・・・「三象踊り」

私のコメント、遠慮させていただきます。
ただ、後ろのおばさんが、踊りを見て
「こんなん、会社の普通の宴会やんか。」、・・・厳しいでんな。


五、桂文太・・・・・・・・・・・・・・「たちぎれ線香」

出てくるなり、後方から、「待ってました」、「たっぷりと」
女義太夫か、声援が飛ぶ。

日頃から、文太教の信者とすれば、田辺寄席以外でのトリ。
そして、声援に。うれしく、そして頼もしく見える。

「たちぎれ線香」、初めての出会い。
でも、去年の落語検定では、
三味の音で、小糸さんの音はこんなものかと、山勘で正解。
地唄で「雪」というらしいが。

よろしいな。若旦那と芸妓の添わない恋。
鴻池の邸宅にそして、北浜に相応しい噺。
文太師匠も、時が止まったのごとく、ゆったりと。

はんなりとした、気持ちで、外へ。

次は、我が女房「・・・・」と一緒にと思う。
大美落語会でした。


第二回・船場今橋・大美落語会
2008年5月29日(木)PM6:30開演
大阪美術倶楽部 2階光琳の間

一、笑福亭たま・・・・・・・・・・「刻うどん」
二、桂宗助・・・・・・・・・・・・・・「はてなの茶碗」
三、笑福亭竹林・・・・・・・・・・「堪忍袋」
中入り
四、桂三象・・・・・・・・・・・・・・「三象踊り」
五、桂文太・・・・・・・・・・・・・・「たちぎれ線香」

又、後日報告しますが、時間が無くて・・・・・・。
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喬若さん充実の二席~第二回ザビエル寄席

2008-05-25 00:30:42 | 笑福亭松喬一門
浜寺公園前から、チンチン電車に乗る。
電車、途中から私一人の貸切状態。200円のリッチな旅。
今度は、朝から出て、堺探索もおもしろそう。

妙国寺にて下車。・・・・場所は、電停前の、堺刃物会館。
今回、お世話のT氏のご紹介で、ザビエル寄席ヘ。

150人の満員御礼。
最初に、商店街の御役の方の挨拶。
続いて、市会議員?の挨拶。(あまり落語会には興味無しとみたが)


一、笑福亭喬若・・・・・・・・「手水廻し」

トップに喬若さん。・・上方落語界の松坂大輔と。

マクラを話していると、最前列の先程の議員がスッと立って退出。
それも、前の喬若さんが出てきた、右前の屏風の中ヘ。
喬若さんも唖然。
その後、廊下で会場まで聞える大声で話し。
非常識、甚だしい。議員特有の顔売りだけが目的でっか。

今日の主役は、噺家さん。そして、お客さんでっせ。
まあ、議員さん、あの非常識さでは次の選挙はおちまっせ。

話しは、手水廻し。ちょうずとは何の事と寺の和尚に
ちょうずとはと聞くところで、左前の、おばさんが
長い頭と・・・・・・。落語で、先に言うのは、違反でっせ。
非常識、2連発・・・とほほ。・・・・ボヤキの報告か。

しかし、途中から、しーんと黙らせたのは、喬若さんの実力。
田舎の旦那さんと番頭さんの味も出ていて好演。
師匠三喬さんとはちがった、落着いた正統派。
二席聞けるのは、やはりよろしいな。

二、桂三弥・・・・・・・・・・・・「天災」

昨年見た時より、多少お顔がふっくらか。
話しは、勢いがあって、おもしろい。
心学の先生の教え、解っているのか、解らないのか。
ウラ覚えで・・・隣の家へ。
でも近所に、紅羅坊名丸のような心学の先生、欲しいですな。


三、笑福亭喬若・・・・・・・・「皿屋敷」

「皿屋敷」と言えば、春團冶。三代目。
喬若さん、この噺を、なんと三代目につけてもろたと。

随所に、三代目の言い回しが・・・。
特に、肘を膝につけて、前かがみになるしぐさ・・よろしいな。

欲を言えば、お菊さん、もう少し色っぽく。ええおんなに。
でも、2席たっぷりで、主任の責務は充分達成。
次も、期待しまっせ。

四、露の都・・・・・・・・・・・・「都はなし+金明竹」

中入り後。都さん、・・・・初出会い。
しゃべりの大阪のおばはん色で、会場の女性客の心、キャッチ。
実は、堺の出身。近くのくるみ餅の今泉君とは同期とか。
病院で、しゃべっているおばさんの乗りの、気軽さで、次から次と。

「吉永小百合でございます。」と繁昌亭でお見送りの際、連呼。
自分自身、その日、布団の中まで、「吉永小百合でございます」。
と、耳に響く。

25分、マクラとも、世間ばなしとも言える話でぐいぐいと。
残り、10分で話したネタが、実は聞いた事があるが、
題目、思え出せず。・・・・筋を書きますので、誰か教えてください。

定吉が、お店番をしていると、
まず、傘を借りに来た見ず知らずの人に貸してしまう。
女将さんが「骨と皮が、ばらばらで修理に出してますと言えと」

すると、隣の方が、ねずみを捕るため、猫を貸してと。
「骨と皮が、ばらばらで修理に出してますと」答え、頓珍漢に。

次に女将が、
「サカリがついて、外をうろうろするので柱にくくりつけてます」
と教えていると得意先から、旦那さんへのお誘い。

「サカリがついて、外をうろうろするので柱にくくりつけてます」
定吉が、またまた頓珍漢な受け答え。

さて、このはなしは、・・・・・どなたか、お教えを。
・・・・・・・・・・後日判明・・・金明竹でした。

終演後、「吉永小百合でございます。」でお見送り。

次のザビエル寄席にも、喬若さんの充実ぶりに期待。


第二回・ザビエル寄席
2008年5月25日(日)14:30開演
堺刃物伝統産業会館 2F

一、笑福亭喬若・・・・・・・・「手水廻し」
二、桂三弥・・・・・・・・・・・・「天災」
三、笑福亭喬若・・・・・・・・「皿屋敷」
中入り
四、露の都・・・・・・・・・・・・「都はなし+    」


詳細は明日、以降に。
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衝撃的たまさん・福笑さんの会~宝塚公民館寄席

2008-05-24 11:55:29 | 落語
実家の宝塚での落語会ヘ、高一の甥っ子と一緒に。
JRの中山寺駅からの車の送り迎いつき。

キレイな公民館で、座席指定で、ロビーで待つ人も余裕。
各椅子に一枚ずつ、座席番号を貼り付けての心使い。
嬉しいですな。


一、笑福亭たま・・・・・・・・・・・・「胎児」

出てくるナリ、「ありがた迷惑」について、
先日、呑み会でファンの方が、
「東京で、飲んでると、58才の噺家さんが、大阪のたまの
あれは、落語じゃねいよと・・・言っていたので。」
「それでも、あんたの落語より、断然、おもしろいわ。と言うときました。」

あらら、私の知らんとこで、勝手に自分が悪者になっていると、
あまり、いらん、おっせかいはされませんように。・・・と。

はなしは,妊婦さんのおはなし。

お腹のの中を、エコーで見ると、臍の尾で
「宇宙遊泳」、「悪代官の腰元のあれぇお代官様・・」
「これ位の高さと・・池のめだかのネクタイ」と胎児があそぶ。

逆児であると気付いた、双子の兄弟は本来は正常にと言うなり。
突然、たまさん、舞台の上で、金の鯱の如く、逆立ち。
そして、そのあと3分ほど、逆立ちのまま、落語を、

「衝撃的」・・・・でも落語を、冒瀆しているとかでは無く。
とにかく、おもしろい。

ライバルでもあり、目指す人でもある師匠の前で
舞台狭しと、のびのび延じている、たまさんを見て
師匠に、福笑師匠を選んだ理由が解った気がした。

たまさんの落語への探求の真髄をみた「胎児」であった。


二、笑福亭福笑・・・・・・・・・・・・「三人旅」

最初に、六代目松鶴師匠の愛情ある育て方を披露。

「へた、やめとけ。」
「あーちゃん、このひと、もう噺家やめはぁるみたい」
「情けない、やめ、去ね、死ね」
と、いたって愛情のある言葉で・・・・・と。
でも、師匠の言葉のひとつひとつをかみ締めるように
思いで深く話しを・・・、そして今年が師匠の23回忌。

「この三人旅、鶴光お前知ってるか、福笑に教えたれ」と松鶴が。
そののち、師匠の前でやってると、
「誰に教えてもらいましたん。いらん具たくさんいれて。
勝手に、しゃべりなはんねんなぁ。」と、ムカムカしましたが。

今日のこの「三人旅」。その時、鶴光兄さんにつけてもうた噺です。

話しは、馬方をなぶるが、馬方も負けずになぶり返す。
次から次へと馬方を変えては、逃げる。・・・おもしろい。

山場も無いが、味のある噺。
ストーリー性が無いだけ、演者の腕が必要。

さすが、福笑師匠、最後まで挽きつけて飽きさせない芸。


三、笑福亭三喬・・・・・・・・・・・・「まんじゅう恐い」

高座に上がるなり、たまさんの乱した毛氈。
福笑師匠とたまさんの飛ばしたツバキで汚れた
見台の拭き掃除。でもおふたりさん、よう飛ばしていましたなあ。

まんじゅう恐い。いつものように、張りのある声で、三喬の世界ヘ。

「高砂屋の上用饅頭」
「カンセン堂の栗饅頭」
「利休堂の羽二重餅」
「湖月の最中」
「551の豚マン」と、饅頭、和菓子のオンパレード。

各、まんじゅうの食べ方、食べ分け、うまいのなんの。
甘党の三喬さんならでのしぐさ、食べっぷり。
普段そのままの、食べる楽しさ、こちらまで伝わる。

甘党でありながら、医者から食事療法で、ストップが
かかっている私にとっては、思わず、生つば。ごくり。

みっさんより先に、
「熱いお茶が欲しく」・・なりました。

中入り

四、林家花丸・・・・・・・・・・・・・・「あくびの稽古」

すっきりとまとめて、はなすじの通った話しぶり。

「もらい湯のあくび」
「将棋のあくび」もあり、それなりの品も感じられる。

しかし、この話し、爆笑編にするには
それなりの、更なる技量が必要か。
「あくびの稽古」の難しさが、ひしひしと感じる今月か。


五、笑福亭福笑・・・・・・・・・・・・「ないもん買い」

あがるナリ、「ネタがカブル」とお詫び。
同じネタは、さけているのですが、
今日の、「三人旅」と、「無いもん買い」
旅ネタと買い物ネタで違うと思ったが
よくよく考えると、馬方と商人と相手は違えど
「なぶる」ネタ。・・・・ご容赦の程、よろしく。

「金物屋」・「古手屋」・「味噌屋」・「饅頭屋」
「無いか。無かったら、また、来るは・・・さいなら」と

怒鳴る芸、過激な芸。との看板がついているが、
もう少し毒気、刺激が欲しい気がしたが、
今日は「古典」を二席、笑福亭の噺をじっくりと堪能。

メンバー充実のお値打ち、公民館寄席でした。


第85回・公民館寄席~福笑の会
2008年5月23日(土)14:00開演
宝塚市立東公民館

一、笑福亭たま・・・・・・・・・・・・「胎児」
二、笑福亭福笑・・・・・・・・・・・・「三人旅」
三、笑福亭三喬・・・・・・・・・・・・「まんじゅう恐い」
中入り
四、林家花丸・・・・・・・・・・・・・・「あくびの稽古」
五、笑福亭福笑・・・・・・・・・・・・「ないもん買い」


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上方特選でっせ~第二回松竹特選落語会

2008-05-18 22:36:56 | 笑福亭鶴二
第二回松竹特選落語会,・・・・贔屓の鶴二さん、梅團冶さん
そして、いま一番おもしろい、三喬さんの豪華メンバー。

B1角座。初め御堂筋よりの松竹座へ、そこには無く
不安げに、中座を過ぎると、角座の看板。
昔あった場所なのか。昔の事で、記憶定かでなし・・・。

開場30分前に、並ぶが、他の落語会ほど並んでいる人も少なし。
拍子抜け。
会場は160名ほどの席数で、7割ぐらいの入りで開演。

一、笑福亭喬介・・・・・・・・・・・・「寄合酒」

トップは、笑福亭喬介さん。出てくるなり、開口一番でかむ。
動揺が、こちらからもみえる・・・・。
でも、すぐ気を取り直して、「寄合酒」へ。

次から次へと、鯛を筆頭に食材をかすめては、もって来る。
料理は、全てトンチンカン。

次第にエンジンがかかった、10分経った時点で、
「わぁ、わぁ、いうてます。おなじみの「寄合酒」でございます。」と、

前座の開口一番で、しっかりとしたネタを演じる姿勢に、
おおいに好感が沸く。


二、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・「稽古屋」

本日、お目当の、笑福亭鶴二さんの登場。
「待ってました」、「たっぷりと」

高座に上がるなり、B1角座、今月の31日で閉館。
普段、これぐらい入ってくれたら、そんな事無いのにと。

マクラは、子供の前で演じた、はなし。
子供の無邪気さが、伝わって、おもしろい。

うどんの食べるしぐさが解り易いと、
「箸を、目のあたりまで高く上げて。」
「熱いから、ふう、ふう、と息をかけて」と言うと、
子供が、「うどんぐらい、自由に食べさせてや」と・・・・。

噺は、十八番、「稽古屋」
今日は、二列目で、手の指の先まで、しぐさが100%見れて、
感心、そして感動。

習い事の、芸への「厳しさ」と、子供の親御さんへの「きづかい」。
お師匠はんの色気ただよう「はんなり」感、ようでてましたなぁ。

三味線の、吉川絹代さんとの、イキもぴったり。

「おもしろさ」よりも、さらに「粋さ」を感じた、
今日の「稽古屋」でした。


三、桂梅團冶・・・・・・・・・・・・・・「青菜」

梅團冶さんのダミ声。
あの声を聴いただけで、梅團冶ワールドヘ。

ただ、演者の年令かそれとも貫禄か、
植木屋が、立派な植木職人に見えてしまう。

お屋敷を出て、長屋に帰る際、酔いが入った状態。
あまりの酔いぷっりに、出入りの先で、酒に強い植木屋が
そこまで飲むのか。・・・・・酔うのか・・・・・。

でも、しっかりした植木屋。酔わなければ、
連れの大工に、先程のまねをしようとする気にならないか。

どっしりとかまえた「青菜」でおました。


四、笑福亭三喬・・・・・・・・・・・・「借家怪談」

三喬さんのマクラはいつもおもしろい。
(分類、分析、5の条件、が基本)

今日は、「幽霊」と「化物」の違い。
幽霊は人間。化物は人間以外の動物や、物が化けたもの。
そして、幽霊は人に憑くが、化物はその土地、場所に憑くと。
ただ人間と言えども、すべてが幽霊になれるのでは無く、
なれる、ハードルは高い。

5つの条件。
①美人である・へちゃでは、問題外。最初から幽霊、化物か。
②色白である・青アザ、血のり。映えるのは色白。
③もの言わず・しゃべりでは折檻を受けても言訳では哀れさが無い。
④足が小さい・濡れワラジのような足音が、ジタジタがバタバタでは
⑤やせている・灯篭の陰から・そこからはみ出すようなデブでは
ひとしきり、幽霊の話で、「へっつい幽霊」と思いきや、「借家怪談」

仁鶴師匠の「借家怪談」のCDがあるが、話の筋は同じでも、
半分近くは、違って、サゲも「わしは大家じゃ」の演出。

言葉のリズム。言葉のおもしろさ
登場人物全員が、イキイキとしている。

三喬さんの噺は、すべて、完璧。
次から次へと、新しい噺との出会いが、楽しみです。

24日の宝塚の会では、NEWとの出会いは如何に。


五、桂小春團冶・・・・・・・・・・・・「職業病」

マクラは、5レンジャーとショッカーの話。

そして、「職業病」ヘ。2回目の出会い。

シキビさんの葬儀屋口調が、全編を引張る。

「おもしろい」。創作落語であり、2回目でも楽しめるのは
噺の完成度の高さの証。

「冷蔵庫哀詩」、「失恋飯店」、「漢字の悪い人」など、
小春團冶さんの代表作に、早く出会いたいものです。

この充実した実力派の落語が、満席に成らないのは、
本当に、落語ブームなのか。単なる繁昌亭ブームだけでは。
各噺家主催の地域寄席はそれなりの
ファンを集めているのに。

松竹さん・・・、おかかえの大事な芸人さん・・
もっと、世間に、アピールしてくださいなぁ・・・。

でも、本日の落語会。

・・・・「上方特選落語会」、といえる充実ぶりでした。




第二回・松竹特選落語会
2008年5月17日(土)午後7:00開演
B1、角座

一、笑福亭喬介・・・・・・・・・・・・「寄合酒」
二、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・「稽古屋」
三、桂梅團冶・・・・・・・・・・・・・・「青菜」
中入り
四、笑福亭三喬・・・・・・・・・・・・「借家怪談」
五、桂小春團冶・・・・・・・・・・・・「職業病」
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459回・田辺寄席~じっくりと落語の世界へ

2008-05-17 23:15:53 | 田辺寄席
土曜の昼席なのに、150名の大入り満員。
さわやかな、五月晴れの昼下がり、心地好い落語を満喫。

開港0番は、「う」。で、牛若丸と弁慶・・・文太師匠。
三条大橋の牛若丸が登場のシーンで、
笛の名手、あさ吉さんが、下座にて参加。

文太師匠が、「どこからか聞こえる、笛の音。」
「チャラ・ラーラ・ラ。チャラ・ラ・ラ・ラ」と何度も前振りをして
「さあ、どうぞ。」・・・・・・・。

でも、横笛の音色は、通常の曲。
チャルメラの曲を期待する私たちが、下衆なのか。
あさ吉さんの真面目さが出た、シーンでしたなぁ。

まあ落語にでてくる、牛若丸と弁慶は、言わずと知れた「青菜」
「鞍馬から牛若丸がいでまして、名も九郎判官、義経、、、、、弁慶」
がありますが、あと「こぶ弁慶」も・・・。

一、桂左ん吉・・・・・・・・・・「いらち俥」

昨日に続いての、「いらち俥」。・・・この噺、今、流行か。
たまさんの、十八番と思いきや、この1年に、
たまさん、かい枝さん、染太さん、左ん吉さん、と。
左ん吉さんでは、昨年の8月の池田についで2回目。

左ん吉さんの舞台、元気、はつらつ、オロナミンC。
最初の頼りない車夫で、人力車がひっくり返りそうになるシーンで
着物の裾が乱れ、下着が見えるまで、熱演。

元気の良い車夫の行き場所は、「箕面」
昨日の「天の橋立」とは違い、近くで、良かった、良かった。
(鷺とりか)

市電との衝突シーンは、もう少しドキドキ感が欲しいか。

前より、安心して聞けたし、前だったので、
顔の表情の豊かさも見れました。

ぼちぼち、開口一番ではない出番の会へ行き、
ほかのネタも聞いてみたいですな。

二、桂あさ吉・・・・・・・・・・「あくびの稽古」

初めての出会い。
吉弥さん、よね吉さん、吉坊さんと、吉朝門下恐るべしと、
期待の筆頭弟子の登場。

しかし、声は小さく、上品。

あくびの稽古という、古典落語が、今日初めてデビューする
新鮮さというより、煉れていない、新作落語に聞こえてしまう。

通常の「風呂のあくび」、「将棋のあくび」もなく。
「ふぁー、あぁー・・・」
「お連れ様は、下地できておられる。」とのサゲであったが、

客席が、「ふぁー、あぁー・・・」とあくびの稽古にならぬ様。
次の、機会に、期待、期待。


三、桂文太・・・・・・・・・・・・「百人坊主」

江戸落語で「大山詣り」。

酒で暴れて、源太の頭を剃るシーン。
文太師匠、上手いですな。
「ショリ、ショリ、ショリ。」・・「ザク、ザク、ザク。」
床屋になれる位の、剃刀の使い方、扱い方。

サゲは、「怪我(毛が)、無かって良かった」と。

文太師匠、全篇、大山詣りの雰囲気。

文太師匠の、噺のレパートリの豊富さは凄い。
田辺寄席に、通えば、一年で、36席。
三年で、上方落語の定番と逸品が網羅。

来月の、「ぜんざい公社」、「崇徳院」、「ん廻し」と
どれも、今から、楽しみですな。


四、桂米左・・・・・・・・・・・・「親子茶屋」

マクラで、米朝師匠の怪我の話。
5月の連休の最中に、頚椎をまた。
小米朝が一緒にいたのに、後ろから突いたとか突かぬとか。

今、医師団が問題にしているのは、
通常の治療を行なうのか、
人間国宝だけに、修復なのか、と。

本日の、噺は、米左さんもいう
三代目春團冶師匠を意識せざる得ない「親子茶屋」
でも、良かったです。

この噺、前半の座敷での、
「親が大事か、おなごが大事か、・・頭から、秤にも、天秤にも・・・」
からの、せがれと、お父っあんの掛け合い。
おもしろいですな。三代目はここが秀逸ですが。
米左さんも・・・おもしろおます。

後半は、後半で、鳴り物が入ってのお茶屋の場。
「狐つり」で遊ぶ、上方落語の粋さ全開のネタ。

米左師匠の「親子茶屋」・堪能させて戴きました。


五、桂小米・・・・・・・・・・・・「夏の医者」

田舎の百姓言葉が、ピッタリ。
お顔の色も、日焼けか、酒焼けか、黒くて、ピッタリ。

ウワバミに食べられても、田舎の人なら、都会人みたいに
バタバタしないで、これぐらい落着いているだろうと。
ウワバミも下剤を飲まされ苦しむなんぞ、、さもあらん。

ゆっくりと時間が経つ。
夏の、山路が、目の前に。

小米師匠の十八番の、「夏の医者」で、またまた満喫。

本日は、文太師匠、米左師匠、小米師匠の三席とも、
じっくり、たっぷりと落語を堪能させて戴きました。


第459回・田辺寄席
2008年5月17日(土)PM1:40開演
阿倍野青年センター

一、桂さん吉・・・・・・・・・・「いらち俥」
二、桂あさ吉・・・・・・・・・・「あくびの稽古」
三、桂文太・・・・・・・・・・・・「百人坊主」
中入り
四、桂米左・・・・・・・・・・・・「親子茶屋」
五、桂小米・・・・・・・・・・・・「夏の医者」
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三周年記念に遭遇~常盤寄席

2008-05-16 23:35:19 | 落語
初めて参加すれば、なんと三周年記念の会。
常盤寄席に、行って来ました。

会場は、常盤薬局のビルの5F、ビルのプレートには
常盤寄席と常設のご案内。

入場の際、3周年記念と、寿の扇子をいただく。
初参加なのに、ラッキー。

お客は、イスを追加、追加の、会はじまって以来の47名。
大入り満員。

下座での、鳴り物が三味線も含めてフルで入っての本格版。
会の、充実ぶりが、うかがえる。

最初に、染太さん、ひろばさん、智之介さん、のご挨拶。
2000年入門の同期の会。

10人未満の時もあったが、この様に多くの方がお越し戴き。
感謝・・・感激・・・と。

そのあと、小屋主である、常盤薬局の清水社長より挨拶。
社長は、染太さんの高校の先輩で、ふとした一言で
3年前にスタート。今年で、36回と。
ダブルねたもありながら、これからは更にねたの数をと・・・。


一、林家染太・・・・・・・・・・・・・・「いらち俥」

熱演、声の大きさ、表情の豊かさ、見ていて気持ちが良い。

ただし、元気者の車屋、山陰まで行くには、如何なものか。
やはり、箕面あたりが、妥当では。

いらちの車屋、同様。
この常盤寄席、元気良く、続くこと、まちがいなし。

二、桂ひろば・・・・・・・・・・・・・・「宿替え」

笑福亭のにおいが漂う、どっしりと構えた、芸。
風貌、顔つき。落語家らしさが良い。

おやっさんの、ヒトノ良さが出て好演。
おかみさんの、亭主をかわいいと思う気持ちが
更に出れば・・グウー・・。

どんどん、他の噺も、これから36席聴いてみたくなる。
ひろばさんの一席でした。

三、林家染太・・・・・・・・・・・・・・「紙切り」

落語家の余芸・・・・曲芸、マジック、踊り。
いろいろありますな。・・・染太さん「紙きり」にチャレンジ。

「大入」・・「宝舟」・・・「アンパンマン」
最後に、「犬」・・・。
アンパンマン以外は、すべて、漢字の切り抜き。
子供用のハサミと、A4のコピー用紙での
元手は、いたってかからず、・・。

出来は、・・・・・ですが。何事にも挑戦はすばらしい。

四、笑福亭智之介・・・・・・・・・・「宿屋仇」

45分の、オオネタをじっくりと、その世界へ引きずりこんで
旅の侍も、それなりに、見えてくる・・・立派。

三人連れの、源やん、清やん、喜いやんの性格の違いと。
番頭、伊八の、侍に呼ばれるごとの、
じゃまくささ、戸惑い、おどろき、安堵感、心配などが
表現出来ればと、贅沢な思い。

でも、大ネタに挑戦する、智之介さんに、拍手、喝采。


自分たちで、交替で、トリをとり。
大ネタをかけれる、この勉強会を3年やってこられたこと自体が、
本格派噺家への意気込みのあかし。

繁昌亭よりも早くスタートした、常盤寄席。
この様な、発表の場がある事は、あり難いことですな。
三人の、原点、道場として、更に隆盛しますように・・・。

これからは、平日ですが、できるだけ聴かしていただきます。

第36回・常盤寄席
2008年5月16日(金)、PM7:00開演
天満橋、エムエスビル

一、林家染太・・・・・・・・・・・・・・「いらち俥」
二、桂ひろば・・・・・・・・・・・・・・「宿替え」
三、林家染太・・・・・・・・・・・・・・「紙切り」
四、笑福亭智之介・・・・・・・・・・「宿屋仇」


明日は、田辺寄席、そして、松竹特選落語会ヘ。


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継続は歴史なり~25周年記念・須磨寺落語会

2008-05-04 21:30:10 | 梅団治・須磨寺落語会
今日は、25周年記念で、従来の本坊ではなく、
青葉殿の大会場での公演。
椅子席400席用意されていたが、立見が80人ぐらいの
500名弱の大入満員。

上方落語協会会長の桂三枝師匠と
NHKのちりとてちんの「草原」役の吉弥さんの
出演での、御来場が多いのか。
私は、ご贔屓の鶴二さん、目当てですが。

ただ、舞台はスポットを入れても、照度不足。
お寺だけに、これ以上の明るさは、不要のものか。


開口0番・・・・・・・・・・・須磨寺小笑・・「親子酒」

なんと、住職さんがでて来てのご挨拶と思いきや、落語を一席。

大入満員で、息苦しいですが、万が一何かありましても、
本職の方で責任をもって、・・・・・・・・、やらして頂きますと。

演目は、「親子酒」。・・・・・・なかなかの出来。
老婆心ながら心配して聞いていたが、老人中心に笑い。
普段、仏を相手にしているだけに、度胸は十分。
生きている人間なんか、へとも思われないのか・・・たっぷり15分。

一、桂三幸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「くもんもん式学習塾」

繁昌亭のニコスカードを申し込みと、抽選に当り、
クロネコヤマトのメール便で届いたのは、
なんと、「桂三枝の色紙」・・・・・師匠の色紙・・・もろうて・・・・。
「いや、一生、家宝にします」と・・。

話は、やくざが不況で、新ビジネスをと、学習塾を!
「学力」プラス「根性」で、それなりの成果をあげていく。
学校で「しつけ」、塾で「根性」。案外流行るかもしれませんな。

三幸さん、6年目の話ップリ。
でも三枝師匠の他の人に語られる噺は、やはりよう出来ていますな。
「鯛」、「宿題」のように、何度聞いても面白いという時点で、
古典でおます。


二、桂吉弥・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「ちりとてちん」

今や、上方落語の超売れっ子。
6~7月の地方の落語会は、既に完売。

でて来るなり「、桂吉弥、またの名を、徒然亭草原」と・・・・。
「ちりとてちん」終わってしまいましたが、それに比べて
今の、「瞳」・・・・・・。
役者も豪華で、ずるいですな。
西田敏行、菅井きん、前田吟、木の実ナナ。
それでも、おもしろありまへんなぁ。

演目は、「ちりとてちん」。
今年に」なって100回以上は、演じているのでは。
噺はおもしろい。吉弥味あり。

喜ぃさんの、旦さんへの、おべんちゃら。
「白菊」、「鯛の刺身」、「茶碗むし」、「鰻のしろごはん」
吉弥さんの、一番おもしろいところ。
喜ぃさんの、目がよろしいな。

この、「ちりとてちん」いつ封印するのか、はたまた
他の者が、演じるのが、憚るぐらいの、十八番にするのか。

吉弥さんの「ちりとてちん」まだまだ興味は続きます。


三、桂梅團冶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「花筏」

25年間の、ご贔屓への御礼。

噺は、「花筏」。関取の最高位は、昔は「大関」であったと。
梅團冶さん、体つきもピッタリ。声もピッタリ。

噺は、土俵の真ん中で、大の男が、涙をポロポロ・・・・・。
涙というのは、橋下知事や無いけれど、感情を揺さぶるもの。
相撲はおもわずの結果・・・・・・・・。

この会を、25年間続けられたこと自体が、白星。
まさに、梅團冶さん、
「大関」にあたいする貫禄の、大一番でした。

四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・・・・「稽古屋」

梅團冶さんと、共に会を支えてこられた鶴二さんの高座。

前半の、「宇治のほたる踊り」だけを残して、
色事根問いをはしおって、
「ヒザツキ」と俳名の「一二三(ひふみ)」をもって稽古屋ヘ。

鶴二さん、お師匠さんの謡、踊りの仕草色っぽくて、うまいなぁ。
(会場からも、何度も、おもわず拍手)

サゲは、今までは
○「色事できるお稽古は」
△「そんなんうちではできまへん」
○「何で」
△「いや、色は指南の他でございます」
ですが、

今日の、鶴二さんは違って、更に
「清元」の見本を示し、「スリバチ」の見本を持って帰らし、
ここでも、御上手。(拍手、拍手)

喜ぃやん、屋根に上がって「ケムリタツ」、「ケムリタツ」
下から、火事かいな、「どこで」
「海山越えて」・・・・・・・・・・。
「そんなに、離れているなら、火事は大丈夫」
初演出の出会いに、感激。
鶴二さん独自ですか、誰か教えてください。

それにしても、落語の世界にどっぷりと堪能させてくれる
鶴二さんは、「関脇」か。
末は「大関」、名誉な「横綱」へと、応援しまっせ。


五、桂三枝・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「?(米寿の祝い)」

三枝師匠の、生落語、40年前の「花色木綿」以来。

出て来られただけで、大喝采。
今や、上方落語協会・会長。
天満天神繁昌亭をつくって頂き、この落語ブームの
一番の功労者。

まずは、この須磨落語会への支持、お客様への感謝と
引き続きのご贔屓と・・・・・・・・のご挨拶。

ご夫婦の話しから・・・・ネタヘ。
題はわからず、「喜寿のお祝いでの、老夫婦と家族の話し」

しかし、話術とは、不思議なもの、おそれいりました。

「あなた」という、おばぁさんに
「はぁー」とおじいさんが答えるだけで、
大いに、「笑い」がくる。・・・なに・・・なぜ・・。
何なのこれ。・・・「はぁー」だけでっせ。

笑いを極めると、何でも、おもしろくできるのか。
枝雀師匠の「緊張と緩和」が
「あなた」、「はぁー」に凝縮されているのか。
書いていても、読まれている方も、何が面白いのか。
やはり、間合いと、空気ですな。

噺は、息子の名前を間違う親に、逆らわずに、返事していると
「あいつは、アカン、もう自分の名前もわからんようになっとる」
という、オチ。

88才の父。60才の息子が、題材になる。高齢者社会。
三枝師匠、時代の変化に、やはり敏感ですな。

でも、創作落語中心に活躍している、三枝師匠を会長におしあげる
落語協会の、おおらかさ、懐の深さは、すごいですな。

今後ますます、地域寄席も含めて、上方落語の発展に、
三枝師匠、もう一仕事、お願いしまっせー。


第120回・須磨寺落語会・25周年記念
2008年5月4日(日)PM2;00開演
須磨寺青葉殿

0、須磨寺亭小笑・・・・・・・開口0番、「親子酒」
一、桂三幸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「くもんもん式学習塾」
二、桂吉弥・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「ちりとてちん」
三、桂梅團冶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「花筏」
中入り
四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・・・・「稽古屋」
五、桂三枝・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「?(米寿の祝い)」



次回の予告~121回・須磨寺落語会
7月13日(日)14時開演・須磨寺本坊にて

出演者・梅團冶・鶴二・三喬・喬若・そうば
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落語はやはり座敷で、「寺西家」~昭和の日・田辺寄席第四回公演

2008-05-02 23:16:29 | 田辺寄席
夕方から、会場はがらりと変わって、町屋の「寺西家」。
前栽の所まで、椅子をだしての、100名強。

舞台もマイク無しの、肉声。生声。
やはり、落語は、噺家のことばのニュアンス、表情、
しぐさ、目の動きにもこだわる、細やかな、芸です。

落語本来の舞台に戻った・・ところで。

一、林家染太・・・・・・・・・・・「時うどん」

先ずは、トップバッター、通称「アンパンマン」
いやなかなか。芸達者。

翌日、一人で食べに行く際、
もう少し、間抜けぶりがあっても~。

食べるしぐさも、さほどオーバーではなく、
うどんの量も、適量。

次は、常盤寄席におじゃまして、オオネタを聴いてみよう、

二、笑福亭仁昇・・・・・・・・・「寝床」

久七どんが聞いてきたことわりの理由が、
ほっとといて行くと、「非国民・扱いに」と。

この言葉を聞くと、戦時中か、はたまた
大正、昭和初期に、タイムスリップ。

江戸時代の雰囲気で日頃聴いていたこの噺。
素人浄瑠璃と言えば、そのころまで盛んだったのか・。

おおねたをコンパクトにまとめて面白かったが・・。

仁鶴師匠の十八番、「青菜」、「七度狐」、「延陽伯」
など、仁昇さんで聴いてみたい。


三、桂文太・・・・・・・・・・・・・「明烏」

「若旦那、どうでした」
「おきなはれ」と口では、太夫いうても、
「布団の中で、私の足を、グウーと挟んで~。」
 よろしいな~。うらやましい~。

江戸落語の良さと、文太師匠の話しぶりが見事に、合体。

師匠の言う「贋作」に文太落語の真髄ありか。

「火事息子」、「柳田格之進」、「芝浜」、「文七元結」など
粋な噺を、文太師匠で、聴いてみたい。


四、桂雀松・・・・・・・・・・・・・「桜の宮」

みんなで、芝居でもしようと云う心意気がよろしいな。

でも、大阪城へ行くと、カラオケ、ダンスと今でも
食い気中心に、にぎやかなこと・・。

芝居のけいこで、不器用と言いながら、
ダンダン熱が入っていくところ、おもしろいですな。

本物の武士が出てきても、雀松さんの落ち着きぶりはぴったり。

でもこのネタ、落ちの「勝負は五分」
「いや、六部が来んと、おさまりません」は
いやはや、解りにくい、サゲ、ですな。

今年の最後になるだろう「桜ノ宮の宵桜」
心地良く終了です。


第五回公演は、「たっぷり昭和の日」で満喫したので。
友人と別れて、帰路に。

十分堪能したが、まどかちゃんの「嫁ぐ日」
チラッと、姿と顔を見ただけに、心残りでしたな。

「嫁ぐ日で、稼ぐ日々なり、まどかちゃん」


昭和の日・田辺寄席・第四回公演
2008年4月29日(水)PM5:00~
昭和町、「寺西家」

一、林家染太・・・・・・・・・・・「時うどん」
二、笑福亭仁昇・・・・・・・・・「寝床」
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・「明烏」
四、桂雀松・・・・・・・・・・・・・「桜の宮」

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あやめ姐さん~昭和町~ご近所のよしみ

2008-05-01 22:46:36 | 田辺寄席
一、桂左ん吉・・・・・・・・・・・「手水廻し」

長頭廻しと勘違いし、グルグルと
この話も、大きな会場に映える話。

上方落語に必要な、大きな動作が入るネタ。

でも田舎の旅籠の旦那と番頭さん。
なかなか、勉強熱心で、向上心旺盛ですな。

私たちも、気づかないで、失敗してるかも。


二、笑福亭生喬・・・・・・・・・「豊竹屋」

知人のお友達で、初めての、生落語を聴いて、
2回目と3回目の8席の中で、BEST1はと・・・。

生喬さんをあげられた。
しぶいね。いいね。

大きな会場で、老若男女入り乱れた、大会場で
この話のおもしろさを伝える、生喬さんすごい。

素人浄瑠璃と、口三味線とのコラボレーション。
おもしろい。
「チンチン、チンドン屋」・「テンテコマイ」
「キンカン、キンカン」・「セッチン、セッチン」

サゲは、お宅のねずみは上手とほめると、
「いや、チョット、かじっているだけです。」

生喬さんの浄瑠璃は、ちょいかじりでは無いと、みたが・・・。


三、桂文太・・・・・・・・・・・・・「幾代餅」

こんな純粋な、太夫がいたとは。
昨今、周りにこの様な、良い恋話が無いだけに、
話の内容に、憧れますな。

これは、生粋の上方落語ですか。
江戸落語の「紺屋高尾」からの、リフォームか。
誰か、教えてくださいな。

餡にくるまった「幾代餅」、胡桃餡の「くるよ餅」
おもしろいですな。

この様な、めでたしめでたしの終わり形も、良いものですな。


四、桂あやめ・・・・・・・・・・・「義理ギリコミュニケーション」

あやめ姉さん、素敵。
おうちが近くで、自転車で来られたとか。

最初は、黒柳徹子さんのモノマネ。上手。
徹子の部屋にでたとき、質問ではなく
徹子さんが全てしゃべってしまうと言う話。
ホンマそうですな。

本題の演目は、「嫁と姑の話」
会場が小学校の講堂、PTA関係のお母様でいっぱい。
ネタもそうだが、共感の題材で、うなづき、そして笑い。

それと、たまさんと同じで、大会場に慣れている

今日は、落語家より
吉本芸人の片鱗、ちらりとみたり、あやめ姉さん。

でも、おもしろかったですな。


昭和の日・田辺寄席・第三回公演
2008年4月29日(火)PM3;00~
苗代小学校講堂

一、桂左ん吉・・・・・・・・・・・「手水廻し」
二、笑福亭生喬・・・・・・・・・「豊竹屋」
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・「幾代餅」
四、桂あやめ・・・・・・・・・・・「義理ギリコミュニケーション」

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