ヴィアーレ落語会・今日は久し振りに、N地さんと・・・。
ざこばさんの「文七元結」、聴けましたで、
志ん朝さんとは違う、ざこば人情噺に、良かったでおます。
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お待たせしましたというか、普通一週間後には、ブログアップするんですが、
今回は出張が重なり最長の二週間遅れ、記憶も薄れた中で何を思いだすのか。
一、桂吉の丞・・・・・・・・・・・「時うどん」
形は、吉弥さんが演じる、一人でうどん屋を冷かすスタイル。
元々は師匠の吉朝さんが、志ん朝師匠の「時そば」に感動して移入されたとか。
堂々なるおもしろさ、ねぎの付いた割り箸、ギザギザのすり鉢の様な器
カンナで削った様な蒲鉾、病人食の様な麩、すべての小さなクスグリを
完璧に熟して、大きな笑いに。
落ち着きといい、ゆったりと流れる間といい、真打級が演じる様な趣き。
大ネタとの出会いが楽しみになる、吉の丞さんの「時うどん」でおました。
二、桂歌之助・・・・・・・・・・・「片棒」
実に軽やかなる歌之助さんの「片棒」。
長男の幸太郎は、公園で銅像まで造っての葬儀を
、
次男の作次郎は、道頓堀の中座で、芸子、役者の勢揃いで
文楽の使い手で鉾で町を練り歩く。
三男の徳三郎は、質素な葬儀で、屋根に置いて鳥葬をと・・・・。
ちぶちんの幸兵衛さん、一番気に入ったのは三男の質素な葬儀。
東京の花緑さんのは同じ囃子でも賑やかな囃子。
でも、この噺兄弟三人三様のおもしろさですが、
やはり次男の金に糸目をつけない豪快さには驚きますな。
今で云う、社葬でも会社によってその規模、派手さは微妙に違いますけど。
男兄弟がおって、会社の跡継ぎともなると、誰を選ぶかは悩ましいことですな。
三、桂南光・・・・・・・・・・・・・「小言幸兵衛」
CDでは聞いていたが、生では初の南光さんの「小言幸兵衛」。
最高なのは、借りにきた仕立て屋の息子が男前過ぎて、
古着屋の娘に手をつけて、嫁にするか婿にするかでもめ、
挙句の果てには心中騒ぎまでと、次々に起こる問題を語る、
妄想的展開・・・・・・。
幸兵衛さん、まさに人好きで、話好きで、ちょっとおなご好きで、
ガラガラ声の大家さん・・・・登場人物が、南光さんの生き写し。
そんな噺だけに、玄関の上がり間口で、南光大家から
直接長々突拍子もない話を聞いているような気に・・・・。
時間のあるときはまた遊びに行きたくなるキャラ。
そんな想いが、次の南光さんの落語会を探してしまう。
良い落語、良い登場人物に出会うと、また会いたくなる。
そんな気にさす、南光さんの「小言幸兵衛」でおました。
四、桂米二・・・・・・・・・・・・・「貧乏花見」
今年は、桜の開花が例年より早くて、特に東京では三月末には
満開から散り始めているようで・・・。
例によって、貧乏長屋の連中が、釜底(蒲鉾)、こうこ、ながいなり、など
色んなものを持ち寄って、花見へ・・・・・。
凄いのは、女房連中のお腰を、垂れ幕代りに・・・。
帰りの串かつ屋で、連れのN氏が「おこし、って、何ですか」と、
「腰巻き、私も実物は見たことはないけれど、褌の大きい様な・・・」
と説明しましたが、50過ぎのおっさんが、お腰も知らんとは、
しまいに長屋も、貧乏も死語になりそうなハナシでんな。
五、桂ざこば・・・・・・・・・・・「文七元結」
志ん朝さんのCDで慣れ親しんだ「文七元結」。
途中の橋で五十両が無ければ死ぬという身投げの男に、
出そうか出そまいかと思案するが、投げつけるとこなんぞは、
ざこばさん、そのもの・・・。
次の日に、擦られたと思ったお金がでてきて金を返しにきた時、
そう言えば、衝立の後ろで隠れていた女房もお腰一枚。
N氏、どちらの話で疑問が湧いたのか・・・・聞いてみなければ。
最後は、このお久と文七が夫婦になり、元結屋を開業、
夫婦仲良く末永く繁盛した、文七元結の一席で・・と。
講談っぽく、終わった様な、そうで無いような、
記憶というのはあやふやなもんですな。
でも、湿っぽくなるのではなく、夫婦のやりとりで笑わせ、
十分関西風薄味に昇華した、ざこばさんの「文七元結」でおましたで。
ヴィアーレ落語会~米朝一門
2013年3月17日(日)午後3:00開演
本町・ヴィアーレ
一、桂吉の丞・・・・・・・・・・・「時うどん」
二、桂歌之助・・・・・・・・・・・「片棒」
三、桂南光・・・・・・・・・・・・・「小言幸兵衛」
仲入り
四、桂米二・・・・・・・・・・・・・「貧乏花見」
五、桂ざこば・・・・・・・・・・・「文七元結」
13-12-55
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