最近よく聞く言葉に「アンティ・ビオティッツィ」があります。つまりは抗生物質でしょうか。ブルガリア人が「グリップ」と呼ぶひどいカゼ=インフルエンザのような病気にかかると医者に処方されるのですが、コレが高い!!! 20レバとも30レバとも聞きます。(20レバ=1400円) ブルガリア人にとって1ヶ月の電気代くらい!! しかも私の知る範囲だけでも5人、この「アンティ・ビオティツィ」を飲んで症状が悪化した、またはかえって別のところが悪くなったと訴えています。高いうえに飲んだら悪くなるんじゃどうしましょう!? 処方の仕方が間違っているのか、それとも服用の仕方が悪いのか・・・。
「アンティ・ビオティツィなんて飲むんじゃない!!(怒)」と、私より年上の人は皆、口をそろえて言います。
「チェスンがあるじゃないの!!!」 チェスン、つまりニンニクのことです。ニンニクは日本でもたくさんの効能があると認められてはいますが・・・
「チェスンはねえ、毎日食べるとアンティ・ビオティツィと同じ効果があるのよ!!!」
スゴイ!! そこまで信頼をおいているとは。
たとえば鼻づまりには生のニンニクを鼻につめるといいそうです。あるイギリス人の友人がブルガリア人の知り合いを訪ねたとき、ドアを開けた瞬間、その人の鼻にニンニクが詰まっているのが目に飛び込んできたとか・・・うけますね~。 私もチョッと試してみましたが・・・鼻の中にニンニクの香りが充満・・・ こりゃ効くわ・・・ というか、効き過ぎて痛い・・・
先日(頻出の)近所の友人ビオレッタが夕食に呼んでくれました。「ボブ・イ・ナデニッツァ」のスープ。ボブは白豆、ナデニッツァは腸詰のソーセージです。いつもながらおいしい。と、はて、テーブルの上にニンニクが・・・ 一株分が皿の上にむいて置かれています。
ビオレッタはこのニンニクをひとかけ取って、かじりながらスープとパンを食べていました。おおお~!?
ニンニクが体にいいとはいえ、この食べ方はけっこうキビシイものが・・・とっさに、長いナデニッツァを切って食べやすくするために出してくれたナイフでニンニクを細かく切ってスープに混ぜて食べました。スープに混ざると、ニン辛だけどチョッとおいしく感じました。そして慣れてくると・・・このニン辛がないと物足りなくさえ感じます。けっこうイケる!!
次の日、不思議なことに気づきました。いつもはバスの中や人ごみに行くと気になるブルガリア人独特のにおい(体臭?)を感じなくなったのです。あれ~!? それって私もブルガリア匂いになったってこと?? みーんなニンニクを生で食べているんですかねえ・・・