社会福祉に関してかなりの引き締めが行われているのは、「1世帯で二人以上が何らかの手当てを受けている場合」のようです。それであらゆる世代に見られる、「別住所で登録している二人が同棲して、それぞれが生活保護手当てを受ける」方法!! まァ、そうやって手当てをもらっても生活していくのがやっと・・・ という現実も事実あります。でも、こういう人がいっぱいいるから正直な人の手当ては減らされるんでしょうね~・・・。
こういうことが人々のストレスやイライラを増大させていることは分かる気がしますが、その矛先は高齢者だけでなく、ロマの人たちにも!! 庶民のリューリン区を回っている111番バス。ワタシもよく利用するのですが、最近は乗るたびに怒りに燃えたブルガリア人と、路線上のマハラ(ロマの人たちの居住地区)に住む彼らの口ゲンカに遭遇します。この写真のようなロマの少年たち、基本的に気のイイ奴らなのですが、軽いのりで余計なことを言って怒れるブルガリア人を刺激しちゃってるんだよね・・・
これがまた不思議なことに、ロマの人たちの中には何百レバもの生活保護を受け、その上、赤十字からの食糧援助、暖房費補助などを手厚く受けている人たちがたくさんいます。最近アップした「地デジ化」の話もそう。こういう人たちは地デジチューナーを無料でもらえたんだそうです。受給者が二人「同棲」しているカップルは、「2つもらって1つは売っちゃった!! もうけた~♪」なんて言ってます。
日本人のワタシには理解しにくいけど・・・ つまり、ロマの人たちは少数民族なので特別にEUなんかで保護してるって事なのかな?確かに多くのロマの人たちはかなり貧しいし、差別を受けている面もあるから受給資格があるのかもしれませんが・・・ それに全員が不正を働いているわけではないのも確かですし・・・
そういえば少し前、「ギリシャのロマの集落で金髪で青い目の女の子が見つかり、保護された」というニュースが日本でも大々的に取り上げられましたね。「金髪の天使」(CNN.co.jpから引用)と呼ばれたこのコ、結局のところはブルガリアのロマのコだったんですが、ギリシャの方の、このコの"親”であると主張していた夫婦は10人以上の子供を自分たちの子供として登録し、1000ユーロ以上の子供手当てをもらってたんだとか。何か余罪もボロボロ出てきたみたいで警察に捕まってしまいました。ブルガリアとギリシャのロマの間に人身売買の疑いが出てきましたが、証拠不十分・・・っていうか、ホントに貧乏すぎて子供を置いてきちゃった、というのが現実らしい・・・ ロマの子供たちについては、こういう極端な例はマレにしても、社会福祉の利用についてかなりあいまいなところがあります。
ただ、こういう事件があったせいか、全体としては社会福祉にうるさいEUは、今後こういうことが減るようにブルガリアの社会保険制度にテコ入れする、といっているという話もあります。
自分より手厚く保護を受けている人を見ると怒りに燃えるブルガリアの若い世代・・・ もう外国に出るしかないのか?ちなみに他のEU加盟国で、社保つきのキチンとした仕事を10年すれば、たとえその国の人でなくても年金がもらえるんだそうですが・・・ もうそれに賭けるしかないのかなァ~?