「ぼくと1ルピーの神様」ヴィカス・スワラップ著
ぼくは逮捕された。
クイズ番組に出場し史上最高額の
賞金を勝ち取ったのが、その理由だ。
学校にも通わなかった。
本も読まなかった。
でも確かに、
ぼくは「答え」を知っていた。
何気なく読み始めて、最後まで一気に読んでしまいました。
胸が痛くなるほど残酷でありながら、爽やかささえ感じるストーリー。
インドの抱える社会的な問題・闇を、「これでもか」というほど書いているはずなのに、前向きな一人の青年の物語として不自然でないという作者の力量に感服です。
著者はなんと外交官。
近年、ITの担い手として世界中から注目されているインドの現実を世界に発信したこの作品は、彼の外交官としての仕事以上に功績が大きいかもしれません。
蛇足ですが……、
5月17日の毎日新聞で、「『ダウリ殺人』年7000件」という記事がありました。
結婚時に持ってきた持参金(ダウリ)が足りないと、夫とその親族が妻を虐待し、その被害者の数が年間約7000人に上るというニュース。持参金の高額化を背景に、人口に占める女性の割合が世界最低になっているということに驚きました。日本では「産むなら女の子」と言う女性も多いというのに……。
(男性1000人に対する女性の割合は、日本が1041人。インド政府の最新統計では880人というから異常です。)
性別に関係なく子供の誕生を喜べることが、世界中で当たり前になってほしいと願わずにはいられません。
ぼくは逮捕された。
クイズ番組に出場し史上最高額の
賞金を勝ち取ったのが、その理由だ。
学校にも通わなかった。
本も読まなかった。
でも確かに、
ぼくは「答え」を知っていた。
何気なく読み始めて、最後まで一気に読んでしまいました。
胸が痛くなるほど残酷でありながら、爽やかささえ感じるストーリー。
インドの抱える社会的な問題・闇を、「これでもか」というほど書いているはずなのに、前向きな一人の青年の物語として不自然でないという作者の力量に感服です。
著者はなんと外交官。
近年、ITの担い手として世界中から注目されているインドの現実を世界に発信したこの作品は、彼の外交官としての仕事以上に功績が大きいかもしれません。
蛇足ですが……、
5月17日の毎日新聞で、「『ダウリ殺人』年7000件」という記事がありました。
結婚時に持ってきた持参金(ダウリ)が足りないと、夫とその親族が妻を虐待し、その被害者の数が年間約7000人に上るというニュース。持参金の高額化を背景に、人口に占める女性の割合が世界最低になっているということに驚きました。日本では「産むなら女の子」と言う女性も多いというのに……。
(男性1000人に対する女性の割合は、日本が1041人。インド政府の最新統計では880人というから異常です。)
性別に関係なく子供の誕生を喜べることが、世界中で当たり前になってほしいと願わずにはいられません。