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『職場で出会うユニーク・パーソン』

2017年08月20日 | BOOKS
『職場で出会うユニーク・パーソン』
著者:原 雄二郎・鄭 理香
誠信書房


 先日、知人から職場の若手社員さんのトラブルを聞きました。
 難関国立大学出身の社員さんなのだけど、「とにかく指示が入らない」「忘れっぽい」「機転がきかない」「言われたことしかできない(応用できない)」んだとか。
 「偏差値も高い××大学の人なんだから、覚えられるはず」というので、「『勉強ができる』偏差値と『仕事ができる』は違うからねぇ」という話をした後で、この本を見つけました。

 この本では、人とは違う特性があることで職場で困っている人を「ユニーク・パーソン」と呼び、「孤高の匠くん」と「魅惑のキューピッドちゃん」という2つのタイプを示して、特徴・つきあい方・対策を示しています。
 そして、彼らのマイナス面だけでなく、良いところ・プラス面も紹介しています。

 実際、この本を読むのは「ユニーク・パーソン」本人ではなくて、職場で「どう対応しようか」と悩んでいる周りの社員さんではないかと思います。
 第3章・第4章では、精神科系産業医の視点で、よく出会う「ユニーク・パーソン」の例を、「孤高の匠くん」と「魅惑のキューピッドちゃん」の2つのタイプからそれぞれ4つずつあげて、会話形式で面談の様子を紹介し、経過とその解説、ケースごとに分かりやすい「まとめ」があります。
 職場の困りごとを減らして、メンタルヘルス対策を進めるためのヒントがたくさん入っていると感じました。
 巻末の「職場の『あるある困りごと』と その対処」は、イラスト入りで分かりやすいので、まず こちらをチェックしてみてもいいですね。

 対応や環境次第で、力強い戦力になる「ユニーク・パーソン」。
 「少子化・労働力不足」の中、「使いよう」=「職場の理解」を大事にして、多くの人が「働きがい」のある生活ができるといいですね。
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