別にランチのあとでなくても良い本なのですが……。某小説のタイトルと似ていて手に取る方もいるのではないでしょうか。
『哲学はランチのあとで』内藤理恵子 風媒社
大学で哲学や倫理学・現代文化を教える研究者が書いた、気軽に読める哲学入門エッセイです。
最近、私よりも若い学者さんの本が増えてきて、手に取りやすい学術本が増えてきたように思います。
これも、堅苦しくないエッセイという形ですし、装丁もオシャレで落ち着いてます。
副題は、『映画で学ぶやさしい哲学』。
各章で、さまざまな邦画・洋画の心理的・哲学的要素に触れながら、人間にとって哲学が身近であることを教えてくれますし、ちょっとした「映画紹介」の本にもなっています。
もちろん映画評論ではないので、それぞれの映画の物語は詳しく語られず、さらっと進んで行ってしまうのですが、「こんな悩みの時は、この映画を見てみるのもいいかも」と思わせてくれます。
人間が人間であるゆえに「悩むこと・考えてしまうこと」が映画にも散りばめられているということですし、「悩むこと・考えてしまうこと」こそ、まさに哲学なのですね。
一番のおススメは、哲学者の名言の引用です。
いきなり哲学書を全部読むのは抵抗がありますが、こうやって「美味しいトコどり」をして哲学に触れることから始めれば、哲学に興味を持てるのではないかと感じます。
著者の研究テーマは「先祖祭祀・お墓・葬儀」ということと、月刊『仏事』(鎌倉新書)などに掲載されたコラムで構成されていることもあって、後半は「生と死」に関するエッセイを集めています。
「死ぬこと」って、やはり人生の最大の関心事であって、哲学の重要なテーマなのですね。
『哲学はランチのあとで』内藤理恵子 風媒社
大学で哲学や倫理学・現代文化を教える研究者が書いた、気軽に読める哲学入門エッセイです。
最近、私よりも若い学者さんの本が増えてきて、手に取りやすい学術本が増えてきたように思います。
これも、堅苦しくないエッセイという形ですし、装丁もオシャレで落ち着いてます。
副題は、『映画で学ぶやさしい哲学』。
各章で、さまざまな邦画・洋画の心理的・哲学的要素に触れながら、人間にとって哲学が身近であることを教えてくれますし、ちょっとした「映画紹介」の本にもなっています。
もちろん映画評論ではないので、それぞれの映画の物語は詳しく語られず、さらっと進んで行ってしまうのですが、「こんな悩みの時は、この映画を見てみるのもいいかも」と思わせてくれます。
人間が人間であるゆえに「悩むこと・考えてしまうこと」が映画にも散りばめられているということですし、「悩むこと・考えてしまうこと」こそ、まさに哲学なのですね。
一番のおススメは、哲学者の名言の引用です。
いきなり哲学書を全部読むのは抵抗がありますが、こうやって「美味しいトコどり」をして哲学に触れることから始めれば、哲学に興味を持てるのではないかと感じます。
著者の研究テーマは「先祖祭祀・お墓・葬儀」ということと、月刊『仏事』(鎌倉新書)などに掲載されたコラムで構成されていることもあって、後半は「生と死」に関するエッセイを集めています。
「死ぬこと」って、やはり人生の最大の関心事であって、哲学の重要なテーマなのですね。