最高気温が32度の予報の中、妻女山の陣場平へ。近々行う妻女山里山デザイン・プロジェクトの作業の準備と段取りを決めるためです。下界は真夏並みでしたが湿度が低く山上は18度。ただ直射日光はきつく、日向での作業は無理でした。体がまだ暑さに慣れていません。
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陣場平の下の入口近くになぜか、テッセン(鉄線/鉄仙)キンポウゲ科センニンソウ属でクレマチスの原種。原産地は中国。ただ花弁状の萼片が8枚なので、日本原産の風車(カザグルマ)でしょう。毒草です。なぜここに1株だけあるのでしょう。しかし、我家の庭にも植えた覚えがないのに同じテッセンが咲いています。小さな蜘蛛がいますね。
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ハナニガナで吸蜜中のヤマトシジミ(大和小灰蝶)シジミチョウ科ヒメシジミ亜科ヤマトシジミ属。顔や目にまで花粉がついていますね。幼虫は、カタバミを食べます。東京の都市部や郊外でも普通に見られるゼフィルス。信州では、成虫は4月から11月に見られ、年に5~6回程度発生。似たルリシジミより斑紋が濃く、目が灰褐色で小さな黒点があり、黒い目のルリシジミと区別できます。
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ハルジオンで吸蜜中のウスバシロチョウ。妻女山山系のあちこちでたくさん舞っています。氷河期の生き残りで毛深いのですが、暑さには強いのでしょうか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/9e/c242b83e74c2066e78a46925bd33c5df.jpg)
ミヤマセセリ(深山せせり:Erynnis montanus)はセセリチョウ科セセリチョウ亜科ミヤマセセリ属。セセリという字は難しいのですが、手偏に弄という字で、つつくとか穿(ほじ)るという意味です。セセリチョウの中で最も早く春に出現するチョウ。食草はコナラなので、コナラの芽ぶきに合わせて繁殖行動をします。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/cf/8a1df1c9de3f69252fa17bcfcea650b2.jpg)
貝母群生地のある陣場平。第四次川中島の戦いで上杉謙信が本陣としたと伝わる場所ですが、兵どもが夢の跡。ウスバシロチョウが十数頭舞っています。ハルゼミとエゾハルゼミの合唱が響きます。サンコウチョウとシジュウカラの鳴き声も樹上から響きます。日陰は快適です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/a4/8834695fdc53bdee95c151a050804bf0.jpg)
今年も貝母の実がたくさんなりました。ミツバチやハナアブに感謝です。ラウンドアップや草退治などのネオニコチノイド系農薬を使うと彼らは全滅します。欧米ではすでに製造販売が禁止されているベトナム戦争の枯葉剤由来の農毒を日本はまだ売っているのです。農薬、除草剤、殺虫剤などは雑草や害虫を殺しますが、人も殺します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/c8/db34f55a765a2eeace9e6186bc418770.jpg)
通常貝母の花は花びらが6枚、雄しべが6本なんですが、7〜9のものもあります。ところが実になると全て6つのヒレを持つのです。これが不思議。
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貝母の葉先におそらくコアシダカグモの保育園。この状態を団居(まどい)といいます。徘徊性のクモで巣を作らないのですが、赤ちゃんのためにこういう糸の保育園を作るのです。コアシダカグモの餌はゴキブリ、ハエ、蚊などで有益なクモなんです。
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それで指先でちょっと触れてみました。「蜘蛛の子を散らす」という状態です。しばらくすると戻ってきます。もう少しするとバルーニングといって、草木にのぼり、糸を垂らした状態で風に吹かれます。この糸を切ることで、風に乗って飛んで別の地域へ散っていくのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/8d/c34225205778006d95e1f8b8d04537db.jpg)
貝母の茎の上からヒカゲイノコヅチの葉の上に突然ガガンボが落ちてきました。何かに襲われたのかな。マダラガガンボの一種の様です。ガガンボは、ハエ目(双翅目)カ亜目(長角亜目)ガガンボ科で大蚊(蚊ヶ母)と書きます。蚊の仲間ですが吸血しないので害虫ではありません。人にも有害な殺虫剤など不要。掴むと脚が簡単にもげてしまいます。
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ヘビイチゴの花。春のバラ科の黄色い花は似たものが多いので同定が大変です。近くにはキジムシロもありますがまだ咲いていません。
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アリノスアブの一種と思われる昆虫が集まる場所へ。体長が8ミリぐらいで小さく動きが素早いので撮影は大変です。こちらはメスか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/87/f2698cddacf8ed237651b3d59af11c14.jpg)
こちらはオスか。観察していると激しく細かに顎を動かしていて、やはり泥を舐めている様にしか見えません。水を飲むなら下に水たまりがいくつもあるし、土の壁に開けられた小さなたくさんの穴も説明できません。本当に不思議な生態です。アリノスアブはアリの卵を食べるはずですが。
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陣場平入り口に設置したインセクトホテル。どんな昆虫が来てくれるか楽しみです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/3b/9d5143c04402202adb81cc6c2c207d16.jpg)
サンショウの枝にカマキリの巣。色と形からオオカマキリの巣でしょう。もう孵化した後でしょうか。数百匹の赤ちゃんカマキリが生まれますが、生き残れるのは2、3匹。残りは他の昆虫に食べられてしまいます。カマキリの餌は、はじめはアブラムシなどで、成長するにつれてコオロギ、バッタ、チョウなどに変わっていきます。ときには自分より大きなニホンカナヘビなども捕食します。カマキリは交尾の後でメスがオスを食べる共食いが有名ですが、性成熟前のメスは動くオスを見ると餌と認識して食べてしまうそうです。交尾後も動くものを餌と認識してしまうとか。カマキリのオスに生まれなくて良かった。
キバネツノトンボを一頭発見しましたが、捕食行動で飛んでいるばかりで止まってくれません。来週にはもっと現れるでしょう。
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◆『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。地形図掲載は本書だけ。山の歴史や立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。10本のエッセイが好評。掲載の写真やこのブログの写真は、商用利用の場合、有料でお使いいただけます。
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★本の概要は、こちらの記事を御覧ください。
★お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせか、メッセージからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
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陣場平の下の入口近くになぜか、テッセン(鉄線/鉄仙)キンポウゲ科センニンソウ属でクレマチスの原種。原産地は中国。ただ花弁状の萼片が8枚なので、日本原産の風車(カザグルマ)でしょう。毒草です。なぜここに1株だけあるのでしょう。しかし、我家の庭にも植えた覚えがないのに同じテッセンが咲いています。小さな蜘蛛がいますね。
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ハナニガナで吸蜜中のヤマトシジミ(大和小灰蝶)シジミチョウ科ヒメシジミ亜科ヤマトシジミ属。顔や目にまで花粉がついていますね。幼虫は、カタバミを食べます。東京の都市部や郊外でも普通に見られるゼフィルス。信州では、成虫は4月から11月に見られ、年に5~6回程度発生。似たルリシジミより斑紋が濃く、目が灰褐色で小さな黒点があり、黒い目のルリシジミと区別できます。
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ハルジオンで吸蜜中のウスバシロチョウ。妻女山山系のあちこちでたくさん舞っています。氷河期の生き残りで毛深いのですが、暑さには強いのでしょうか。
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ミヤマセセリ(深山せせり:Erynnis montanus)はセセリチョウ科セセリチョウ亜科ミヤマセセリ属。セセリという字は難しいのですが、手偏に弄という字で、つつくとか穿(ほじ)るという意味です。セセリチョウの中で最も早く春に出現するチョウ。食草はコナラなので、コナラの芽ぶきに合わせて繁殖行動をします。
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貝母群生地のある陣場平。第四次川中島の戦いで上杉謙信が本陣としたと伝わる場所ですが、兵どもが夢の跡。ウスバシロチョウが十数頭舞っています。ハルゼミとエゾハルゼミの合唱が響きます。サンコウチョウとシジュウカラの鳴き声も樹上から響きます。日陰は快適です。
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今年も貝母の実がたくさんなりました。ミツバチやハナアブに感謝です。ラウンドアップや草退治などのネオニコチノイド系農薬を使うと彼らは全滅します。欧米ではすでに製造販売が禁止されているベトナム戦争の枯葉剤由来の農毒を日本はまだ売っているのです。農薬、除草剤、殺虫剤などは雑草や害虫を殺しますが、人も殺します。
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通常貝母の花は花びらが6枚、雄しべが6本なんですが、7〜9のものもあります。ところが実になると全て6つのヒレを持つのです。これが不思議。
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貝母の葉先におそらくコアシダカグモの保育園。この状態を団居(まどい)といいます。徘徊性のクモで巣を作らないのですが、赤ちゃんのためにこういう糸の保育園を作るのです。コアシダカグモの餌はゴキブリ、ハエ、蚊などで有益なクモなんです。
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それで指先でちょっと触れてみました。「蜘蛛の子を散らす」という状態です。しばらくすると戻ってきます。もう少しするとバルーニングといって、草木にのぼり、糸を垂らした状態で風に吹かれます。この糸を切ることで、風に乗って飛んで別の地域へ散っていくのです。
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貝母の茎の上からヒカゲイノコヅチの葉の上に突然ガガンボが落ちてきました。何かに襲われたのかな。マダラガガンボの一種の様です。ガガンボは、ハエ目(双翅目)カ亜目(長角亜目)ガガンボ科で大蚊(蚊ヶ母)と書きます。蚊の仲間ですが吸血しないので害虫ではありません。人にも有害な殺虫剤など不要。掴むと脚が簡単にもげてしまいます。
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ヘビイチゴの花。春のバラ科の黄色い花は似たものが多いので同定が大変です。近くにはキジムシロもありますがまだ咲いていません。
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アリノスアブの一種と思われる昆虫が集まる場所へ。体長が8ミリぐらいで小さく動きが素早いので撮影は大変です。こちらはメスか。
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こちらはオスか。観察していると激しく細かに顎を動かしていて、やはり泥を舐めている様にしか見えません。水を飲むなら下に水たまりがいくつもあるし、土の壁に開けられた小さなたくさんの穴も説明できません。本当に不思議な生態です。アリノスアブはアリの卵を食べるはずですが。
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陣場平入り口に設置したインセクトホテル。どんな昆虫が来てくれるか楽しみです。
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サンショウの枝にカマキリの巣。色と形からオオカマキリの巣でしょう。もう孵化した後でしょうか。数百匹の赤ちゃんカマキリが生まれますが、生き残れるのは2、3匹。残りは他の昆虫に食べられてしまいます。カマキリの餌は、はじめはアブラムシなどで、成長するにつれてコオロギ、バッタ、チョウなどに変わっていきます。ときには自分より大きなニホンカナヘビなども捕食します。カマキリは交尾の後でメスがオスを食べる共食いが有名ですが、性成熟前のメスは動くオスを見ると餌と認識して食べてしまうそうです。交尾後も動くものを餌と認識してしまうとか。カマキリのオスに生まれなくて良かった。
キバネツノトンボを一頭発見しましたが、捕食行動で飛んでいるばかりで止まってくれません。来週にはもっと現れるでしょう。
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楽しみです🎵