このところ、毎朝おむすびを結んでいますが、
難しい…
何が難しいって、ご飯の炊き方がです。
おむすびに最適のご飯は、炊きあがった時に
お釜の真ん中が盛り上がって炊けているご飯です。
水が多いと、真ん中が凹んでしまいます。
初女さんのご飯の水加減は、神わざと思えるほど
でした。
お米の給水の加減を見て、お水の量を決めるの
ですが、小さなお猪口一杯にも満たないお水を
引いたり足したりするのです。
お米は、水を含むと白くなるのですが、米粒が
真っ白になってしまうと、お米自身の力が
出ないと言われていました。
初女さんはお米も人も、その人の持っている力
その人自身で立ち上がる力を信じていました。
お米について言えば、その力を見きわめて
お水の量を決めていたのです。
一番近くにいたイスキアのスタッフも
いくら見ても分からないと言っていました。
初女さんに「直さん、おむすびはご飯の炊き方が
一番なのよ」と言われたことが、忘れられません。
イスキアの電気釜は、かなりの年代物でした。
お米も、全くこだわりがなかったようなのに
本当に美味しいご飯が炊けていました。
ご飯が美味しく炊ければ、そんなにおかずは
いらないのと言われていました。
初女さんは、写真家の岸圭子さんが撮った
ご飯の写真を見て「岸さんの写真はすごいよね~
お米のひと粒ひと粒がちゃんの写って
いるんだもの」と感動されていました。
今、私は岸さんご飯の写真を見て、初女さんの
あの美味しいご飯を思い出しています。
いつか、初女さんみたいに美味しいご飯が
炊けるようになりたいな~
生きている限り、ご飯修業は続きます…