ピエトロ・ダ・コルトーナ
ローマが建国されたばかりのころ、女が少なかった。そこでローマ人たちは近隣のサビニ人たちと交渉したが不首尾に終わった。そこでローマ人たちは一計を案じ、無理矢理サビニの若い女たちを誘拐した。サビニの女たちはローマ人の男たちと結婚させられ、ローマ人の子供を生むことになった。後にこのことを恨んだサビニ人たちがローマ人に戦争を挑んだとき、もうローマで家庭を築いていた女たちは、戦争を止めに走ったという。
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伝説ではありますが、こういうことがなかったことはありません。事実上女性というのは男にとって資源に等しかった。手に入れられないのならと無理矢理もののように奪ってきたこともあったのです。女性たちは従うよりなかった。つらい思いを飲み込んで、許すしかなかったのです。このようなことはいずれ男たちに返っていく。略奪したくとも、その資源がなくなるのです。男性があらゆることをして女性を貶めてきた結果、誰も女性を生きなくなってしまう。男が欲しい女性の愛を表現してくれる女性が、だれもいなくなるのです。