ペトルス・クリストゥス、15世紀オランダ、北方ルネサンス。
この世の終わりにイエスが再臨し、人類を審判にかける。良いものは天国に招かれ、悪いものは地獄に落とされる。真実の天使はこの考え方が嫌いだった。すべての人間を、天国につれていきたかったのだ。だが人間の現実はそう甘くはない。本当の天国に行くまでの間、どうしようもない馬鹿は地獄で苦しまねばならない。それを経験しなければわからないことがあるからだ。
あなたがたは残念ながらかのじょを拒否した。すべての人間を天国に導きたいと思っている天使を、あなたがたは嫌だと言って追い出したのである。ゆえにあなたがたの前には、審判の天使が現れる。わたしはあなたがたを、天国に行くものと地獄に行くものに分別するものである。