このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。
大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。
また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。
敬老会の席上、私はお膳についてきた割り箸をなかなか割ることができず、力を込めすぎて見事に旗の形になってしまった。
大きな音が立ち、向かいの席で顔を上げたNPO法人なごやか理事長と目が合った。
すみません、お騒がせして、と謝ると、私の手元を一瞥した理事長は、いいや、と首を振った。
「その割り箸、きれいなトラ目になってるよね、それはあてと言って、木の伸び方が立地条件などから一定でなかったため、木目が狂っている、建築材には不適な部分なんだ。
もちろん、近年の割り箸はエコロジーの観点から、間伐材や不要部分を使って作られているので、それも仕方がないことだけど、あての割り箸にあたったら、はなからきれいに割ることをあきらめなければならない。不運だったね。それでは食べづらいだろうから、新しいものに替えるといい。」
席を立ちながら、なんだか私は外れくじを引いたような気分になっていた。