このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。
大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。
また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。
私が管理者を務めるやまねこデイサービスは地域密着型サービス事業所でもあるので、年二回、運営推進会議の開催が義務付けられている。
第二回目の今日はNPO法人なごやか理事長も出席して、いつも通りの穏やかなムードで会議が進んでいたのだが、途中から理事長の様子が少しおかしくなった。
気もそぞろというか、なにかほかに気になることがある様子だった。
私が会議を短時間で打ち切り、失礼のない程度に急ぎ委員のみなさんをお帰しすると、さっそく理事長はフェルトペンはないか、と尋ねた。
それを受け取るや、理事長は壁に掛けた大判のコルクボードに掲示された、行事の様子を撮った写真にペン先を置いた。
「ちょっとこれね、まずいよね、、地肌が見えていて、、。」
先月の芋煮会で理事長が利用者様がたと一緒にサンマを食べている場面だったが、確かに身をほぐすことに集中してうつむき加減になっているため、はからずも頭頂が強調された構図になってしまっている。
顔を赤らめてぬりえ作業を続ける理事長を見て見ぬふりしながら、私は近年、物分かりがよくなり過ぎて仙人のようだと感じていた彼にもまだそういう部分があったのかと、少しほっとしていた。