いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

不思議な現象。 game of life by k. zaitsu

2012-09-22 19:36:37 | 日記
 財津和夫さんは若い頃は音楽志向として宇宙(cosmos)に強い関心、興味がありまして、音楽テーマにもよくとりあげていました。チューリップ時代のソロアルバム「宇宙塵」というのもありましたし、チューリップアルバムでも「無限軌道」、「Halo」、「new tune」のほか「シューティング・スター」、「生まれる星」など名盤、名曲が多くあります。
 その財津さんが1977年に経験した不思議な現象をラジオ番組「人生ゲーム21」で語っています。

 「みなさんは私と違ってあまり旅はされませんよね。旅先でこんなことがありました。あれは函館に泊ったときのこと、1977年。函館のあるホテル、ふっといつもは目が覚めない時間に目が覚めた。
 その部屋はベッドがひとつで右側は窓があってカーテンがあります。頭を向けた反対側、つまり足の方に白い壁があってふっと目が覚めたときに右手のカーテンの間からいっぱい光が入ってました。ですからもう明るい9時か10時くらいかな。日差しの強い光が入ってました。

 ふっと目が覚めて飛び込んでくる光をふっと見ると、同時に足元の先方の壁にゆれる乳白色の光、そうですね見た感じ直径10~15センチくらいのゆらゆらするものがあったんです。
 これはカーテンのすき間から入ってくる光がゆれているんだろうなと思ったんですが、どうもなんか違うようだ。
 そこで目をこらしてよくカーテンからもれてくる光の行く先を見ると、そこはなんかぜんぜんその光とはまったく違う光でどこからも射しこんだ光ではなく、そこにオリジナルとして存在しているような乳白色の光でした。

 それをじっと凝視していますと、真ん中にもうひとつの同心円のような光の輪っかが見えましてさらにその中に人物の影が見えるんですね。踊っているその人はよく見ると山高帽にステッキを持った大きな靴をはいて、おっ、チャップリンだ、チャップリンが踊っている。
 と、その瞬間なんかおもしろいなと思ったんですけど、私の幻覚だと思って、ぼくは超常現象なんかには懐疑的な男なんで目をなんどもなんどもこすりながら見てもよく見えるんです。

 そのうちゆらゆらした乳白色の球体のような光はだんだん小さくなっていきました。チャップリンだと思ったときはなんかうれしくなっちゃったんですね。チャップリンの魂だと思っちゃったんですね。
 チャップリンの魂がここにいるんだと理屈なしにそう思いました。ずっと見ているうちにだんだんと消えて、ふぃっとなくなったんです。ひゅっと消えていった。でもカーテンのすき間からの光はそのままなんです。これはあきらかに違う光なんです。その瞬間は悪寒(おかん)がしまして毛布をかぶって合掌しながら寝ました。

 朝起きて11時すぎでしょうか、証人がいるんです。姫野というバンド仲間と同じタクシーに乗って会場に向かいました。隣の姫野に目が覚めてこんなことがあった、チャップリンが踊っているんだと言っても「へぇ」とか言って姫野が半分バカにした返事をしまして、その会話の直後にタクシーのラジオからニュースが飛び込んできたんです。
 チャップリンが入院したというものです。なんだ入院か、それはひょっとして亡くなったチャップリンの魂がみたいなものを見たんではないのかと思いました。その日はそれで終わったんです。

 その翌日か翌々日にチャップリンが亡くなったことが伝わりました。そのとき思ったんですが、これはチャップリンの魂がさまよってたな、亡くなっていたのかなと思ったんです。ニュースは後から出てきたのかなと思ったんです。

 そしてその後のその後、2005年ぐらいのことですが、ある人が財津さんは映画好きですよねと言ってものすごい分厚い淀川長治さん監修の映画本をくれたんです。10センチぐらいあるもので、はじめてその本をパッと親指をあててパッと開いたところがチャップリンのところだったのです。

 チャップリンは1977年88才でスイスで亡くなりました。それ以来ぼくはチャップリンとは何かがあるなと思ってずっと暮らしてきましたが、未だに特別なことは何もないんです。」

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