(1)北朝鮮が事前通告期間を1日前倒したその初日の7日午前にミサイルを予定通りの海域に向けて発射した。わざわざ1日前倒ししたのだから、日本も予告初日のミサイル発射に向けて警戒を強めて迎撃ミサイル警備の配備も早めて対応を急いでいた。
ミサイルは打ち上げ10分後に沖縄上空を通過して(報道)、予定落下海域よりその先の海域に落下したとみられている。ほぼ予定通りのコースを通過してさらにその先に落下したことから、ミサイル技術の性能が向上していると見られる半面、制御技術に問題があるとの見方もある。
(2)そんなことより沖縄上空を通過したことが日本にとっては主権侵害、大きな安全脅威問題であり、不測事態に備えてミサイル迎撃システムを配備していたとはいえ、そもそも高速で飛んでくるミサイルを正確に確実に撃ち落とす技術力はまだ確立されていないというのが通説なので、ひとつ間違えれば沖縄でもどんな影響被害が及んだのか予告通告などで(しかも幅の広い不定期期間内での)済まされる国の安全確保の問題ではないだけに、北朝鮮の勝手で不条理な危険蛮行はまったく許されるものではない。
(3)北朝鮮がミサイル発射予告を関係国際機関に通告したのは中国の高官特使が訪朝中(報道)のことであり、国際社会はこのことで中国のメンツをつぶされたとの見方をしているが、北朝鮮が中国の意向を無視して面前でメンツをつぶすようなことを平然と行ったとすれば、その無鉄砲、無軌道、無分別、孤立覚悟は東アジアにとって極めて深刻な安全問題だ。
確かに昨年末の北朝鮮歌舞団の訪中後の突如の行事中止帰国など、中国とは微妙に関係変化が報じられているがそれでも友好親善行事のことであり、唯一の支援協力国の中国の政治的立場、影響力を無視するような無礼なやり方(敵対する米国、日本などに対してはいつもそうだが)をすることは考えにくいところだ。
(4)中国は今回の北朝鮮のミサイル発射に抗議の姿勢は示しているがこれまでの型どおり(stereotyped)のくり返しであり、ミサイル発射予告が中国の高官特使が訪朝中のことでもありかえって何らかのコンセンサス(consensus)があったと見ることも考えられる。
先立つ北朝鮮の言う水爆実験実施でも中国、ロシアは型どおりの批難はしても、安保理制裁協議では制裁に強い態度の米国、日本などとは距離を置いた対話重視の一定の北朝鮮擁護の姿勢を見せている。
(5)このことがいまだに北朝鮮への具体的な制裁決議に至っていないことであり、国際社会の不一致の足元を見透かしたかのような北朝鮮の堂々とした国際社会への予告通告の手順を踏んださらなるミサイル強行発射の挑発行動であった。
中国が今回の北朝鮮のミサイル発射計画を事前にコンタクト(contact)をとってあえて阻止しなかった(南シナ海に関与を続ける米国へのあてつけも考えられるが)のではないのかの疑問は、北朝鮮のミサイル発射予告通告時に中国高官特使が訪朝中であったことが大きなカギだ。
(6)通常では考えられない外交上の処置であり、唯一の支援協力国の中国を相手の瀬戸際外交でもない。外交上の非礼は相手国の立場を大きく損なうものであり、ましてそれが中国となるとさすがに北朝鮮といえども素直に受け入れることはできずに、北朝鮮にとっても戦略が開けるものとは思えない。
さらにミサイル発射の国際手順は踏んでその計画どおり実施されたことも、単なる国際社会を無視した北朝鮮独断での常軌を逸した暴挙というにはその裏があるように見えてくる。
今後の中国の出方、対応が注目される。
ミサイルは打ち上げ10分後に沖縄上空を通過して(報道)、予定落下海域よりその先の海域に落下したとみられている。ほぼ予定通りのコースを通過してさらにその先に落下したことから、ミサイル技術の性能が向上していると見られる半面、制御技術に問題があるとの見方もある。
(2)そんなことより沖縄上空を通過したことが日本にとっては主権侵害、大きな安全脅威問題であり、不測事態に備えてミサイル迎撃システムを配備していたとはいえ、そもそも高速で飛んでくるミサイルを正確に確実に撃ち落とす技術力はまだ確立されていないというのが通説なので、ひとつ間違えれば沖縄でもどんな影響被害が及んだのか予告通告などで(しかも幅の広い不定期期間内での)済まされる国の安全確保の問題ではないだけに、北朝鮮の勝手で不条理な危険蛮行はまったく許されるものではない。
(3)北朝鮮がミサイル発射予告を関係国際機関に通告したのは中国の高官特使が訪朝中(報道)のことであり、国際社会はこのことで中国のメンツをつぶされたとの見方をしているが、北朝鮮が中国の意向を無視して面前でメンツをつぶすようなことを平然と行ったとすれば、その無鉄砲、無軌道、無分別、孤立覚悟は東アジアにとって極めて深刻な安全問題だ。
確かに昨年末の北朝鮮歌舞団の訪中後の突如の行事中止帰国など、中国とは微妙に関係変化が報じられているがそれでも友好親善行事のことであり、唯一の支援協力国の中国の政治的立場、影響力を無視するような無礼なやり方(敵対する米国、日本などに対してはいつもそうだが)をすることは考えにくいところだ。
(4)中国は今回の北朝鮮のミサイル発射に抗議の姿勢は示しているがこれまでの型どおり(stereotyped)のくり返しであり、ミサイル発射予告が中国の高官特使が訪朝中のことでもありかえって何らかのコンセンサス(consensus)があったと見ることも考えられる。
先立つ北朝鮮の言う水爆実験実施でも中国、ロシアは型どおりの批難はしても、安保理制裁協議では制裁に強い態度の米国、日本などとは距離を置いた対話重視の一定の北朝鮮擁護の姿勢を見せている。
(5)このことがいまだに北朝鮮への具体的な制裁決議に至っていないことであり、国際社会の不一致の足元を見透かしたかのような北朝鮮の堂々とした国際社会への予告通告の手順を踏んださらなるミサイル強行発射の挑発行動であった。
中国が今回の北朝鮮のミサイル発射計画を事前にコンタクト(contact)をとってあえて阻止しなかった(南シナ海に関与を続ける米国へのあてつけも考えられるが)のではないのかの疑問は、北朝鮮のミサイル発射予告通告時に中国高官特使が訪朝中であったことが大きなカギだ。
(6)通常では考えられない外交上の処置であり、唯一の支援協力国の中国を相手の瀬戸際外交でもない。外交上の非礼は相手国の立場を大きく損なうものであり、ましてそれが中国となるとさすがに北朝鮮といえども素直に受け入れることはできずに、北朝鮮にとっても戦略が開けるものとは思えない。
さらにミサイル発射の国際手順は踏んでその計画どおり実施されたことも、単なる国際社会を無視した北朝鮮独断での常軌を逸した暴挙というにはその裏があるように見えてくる。
今後の中国の出方、対応が注目される。