いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

安倍ぎらい。 disliking to abe

2017-07-03 20:09:14 | 日記
 (1)政治の根底には「安倍嫌い」(disliking to abe)というものがあるのではないのか。安倍首相は50才台の若さで第一次安倍政権を担い、周囲、党に気を遣いすぎて結局は自らの理念、政策を実行することが叶わずに健康問題で辞任した。

 その時の強い反省から、自民党も野党を経験してその後再び第二次安倍政権では自らの政治理念、信条、政策を民主党(当時)政権の失敗による自民党支持回帰の数の力の背景もあって、特定秘密保護法、安保法制、共謀罪改正法と国民の過半数、憲法学者の多くが反対する中で「耳を貸さず」に強行成立させてきた。

 (2)首相として権力者に上りつめれば、周囲を気心の知れた理念、信条、考えの近い人材(お友達内閣と呼ばれた)を配置して自らの理念、信条、考え、政策の実現を進めるのは当然のこと(お友達内閣の統治能力が問題であった)ではあるが、安倍首相の場合はあまりに数の優位の力を背景にした独断専行型で、これまでの議会運営方式を無視した官邸主導による権力構造のもとに首相権力集中型政治を貫いてきた。

 (3)国民には大きな期待のもとに誕生した09年の民主党(当時)政権の失敗がトラウマとなって大きく自民党安倍政権への支持回帰したことも後押しした。極端にいえば安倍政権が何をやっても小市民的国民意識(the petite bourgeoisie)は比較安定した安倍内閣支持率を示してきた。

 結局は安倍内閣一強時代というのは、民主党(当時)政権自主崩壊による野党の弱体化の政権受け皿のない政治状況がもたらしたものだ。

 (4)そういう流れの中で、共謀罪改正のテロ等準備罪では参院委員会審議をカットしていきなり参院本会議で強行採決、成立させるという議院内閣制民主主義を自ら否定する暴挙に出て、さすがに国民の政治危機意識を高め、拒否反応に向かわせた。

 さらに安倍首相の加計学園関与疑惑でも説明責任を果たさずに、追求逃れの国会会期内閉会で終えた。

 (5)このことがその直後の都議選で自民党の改選数の半数以下に落ち込んだ「歴史的惨敗」につながったのは間違いない。安倍首相は政権のゆるみ、おごりとかいいつくろっているが、安倍首相の独断専行型の政治手法が嫌われたのだ。

 都議選には国政と違って小池都知事の率いる「都民ファーストの会」というこれまでの都議会第一党自民党にかわる受け皿政党があったことが都民の支持が大きく都民ファーストの会に傾いて惨敗自民党にかわって都議会第一党に躍進させた。

 (6)安倍首相は早口八丁で相手を攻撃はするが丁寧な説明、理解を得ることはせずに、型通りの審議時間経過で打ち切り法案を成立させる政治手法で、決まってあとからは国民に丁寧に説明し、理解を得るといって終わったことには目もくれずにそうした努力、機会は見たことがない。
 今回も心はすでに改憲案提出に向かっている。

 こういう政治手法は国民にとっては「安倍嫌い」に通じるもので、受け皿のあった都議選でははっきりと安倍自民党への批判となって顕著にあらわれた。
 

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ビートルズ学問。 study of t... | トップ | ほかにやることがないのか。 ... »

日記」カテゴリの最新記事